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【バスケットボール】【徹底分析】ある強豪校の生み出す「速攻」の秘密を探り、自分のチームに活かすことのできる「速攻デザイン」

はじめに

このnoteは、僕自身の努力の結晶です。僕がたくさんの時間をかけて考え、分析し、勉強しました。正直、周りに教えることなんかせずに自分のチームのためだけにこの知識を活かしたいと思っていましたが、それではただの自己満足だなと思いました。

インプットしたものをアウトプットする。

そうすることで自己満足ではなく、自己成長を目指します。

自己成長することで、<①For the team:チームへの還元につながる><②For the player:選手への還元につながる><③For the basketball:日本、世界のバスケットボールへの還元につながる>となると考えて。

★もし、このnoteを見てくださった方がいましたら、バスケットボールやコーチングについてなど色々とお話ができたらいいなあと思います。

では、本題に入ります。

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ある強豪校の生み出す「速攻」の秘密を探る!

①なぜ「速攻」なのか。

一言でいうと、「魅了性があるから」です。バスケットボールはトランジション(切り替え)のスポーツです。トランジションの速さが勝利に直結します。そして、なによりも見ていて、やっていて楽しいです。スピード感・ダイナミック感・緊張感・解放感、そしてチームの勝利のために走る姿。バスケットボールの面白さは「速攻」にあると、僕は思います。

②トランジション

トランジションの意味は、直訳すると移行や変化。つまり切り替えのことです。バスケットボールの試合における時間は、<攻撃><守備>と2つの時間がありますが、それだけではありません。実は、加えて2つの時間が存在します。それが、<攻撃・守備の2つをつなぐ切り替えの時間>です。

・ポジティブトランジション:ボールを奪って、守備から攻撃に移るまでの時間

・ネガティブトランジション:自分たちがボールを失って、攻撃から守備に移るまでの時間

③ある強豪校の生み出す速攻の秘密

ここからは、ある強豪校の生み出す速攻の秘密を探っていきます。7つに分類して書きました。

Ⅰ『3線形成』

ミドルレーン・右ウイング・左ウイングのいわゆる「3線」を、毎ポゼッション(ボールを支配・保持している状態:オフェンス)徹底的に、もはや常に形成している。この3線形成が、速攻成功の「基盤」となっている。

Ⅱ『3線形成までの過程~ポジティブトランジション:ガード編~』

ディフェンスリバウンドが起きた瞬間、素早い動きでミドルレーンに走り込みファーストパスをレシーブする。しかし、重要なのはその前…ディフェンスリバウンドが起きる前から「どこに走りこんで、どこでボールをレシーブするのか」を準備している。もはや、攻守の切り替えが起こるその前(ディフェンスリバウンドが起こる前、ブロックショットが起きた瞬間)に動き出す。だから、速い。このポジティブトランジションに相手は対応できないため、ミドルレーンでボールをレシーブした時点でフリーマン。相手が対応してきたとしても、すでにスピードに乗っている状態にあるため圧倒的有利な状況がつくられる。そのまま加速しながらドリブルアタックorパッシング。

Ⅲ『3線形成までの過程~ポジティブトランジション:フォワード(ウイングマン)編~』

ディフェンスリバウンドが起きた瞬間、素早い動きでサイドレーン(両ウイング)を走り出す。しかし、重要なのはその前…ディフェンスリバウンドが起きる前から「走り出す」準備している。もはや、攻守の切り替えが起こるその前(ディフェンスリバウンドが起こる前、ブロックショットが起きた瞬間)に走り出す。だから、速い。ガードがボールをレシーブした時には、すでにガードの3m前を走っている。たとえガードが先頭にいたとしても、追いかけ、追いつく。このポジティブトランジションに相手は対応できないため、フロントコートに入った時点でアウトナンバー(数的有利)の状況がつくられる。そのまま加速しながらガードからのパスをレシーブ&レイアップ、そしてアシスト。

Ⅳ『3線形成と同時作動システム~ポジティブトランジション:トレーラー編』

ガード・両ウイングの3線の後ろを走る4人目のプレイヤー(トレーラーと言われる)が必ずいる。3線攻撃がシュートまでいかなかった場合、トレーラーがミドルレーンランからゴールにダイブする。3線のポジティブトランジションにより相手の意識は3線に集中するため、トレーラーはフリーマンとなる。加速した勢いのまま、パスをレシーブ&レイアップorジャンパー。

Ⅴ『3線形成と同時作動システム~ポジティブトランジション:センター編』

ディフェンスリバウンド&パッシング後、すぐさまゴールに向かって走り出す。時には3線ウイングマンになり、時にはトレーラーにもなり、バックコートからフロントコートに猛烈な速さでダイブする。ボールをレシーブしなかったとしても仲間のミスショットをオフェンスリバウンド。セカンドチャンスをつくりだし、速攻の勢いと流れを止めずにゴール下ショットを決める。このポジティブトランジションと運動量と存在に相手は対応できない。

Ⅵ『鬼のディフェンス(プレッシャー+連動性+強固)とネガティブトランジション』

ボールマンに対するディフェンスはハーフラインからはじまる。徹底してワンアーム、もはやゼロアームで積極的にプレッシャーをかけ続ける。2線ディフェンスから1線ディフェンスへの移行時も、オフェンスがボールを持った時には目の前にいる状態をつくる。チャンスだと感じればすぐにダブルチームトラップが作動し、相手のタフな状況を作り出す。そこから出される乱れたパスを、連動するカバー・ローテーションでスティール。逆に相手をフリーにさせてチャンスを与えても、全力でクローズアウト・シュートチェック。相手のペネトレイトに対しては、必ず3線プレイヤーがカバーをし、クリーンなショットを打たせない。「1対1」ではなく、「1対5」の強固なディフェンスの構図である。また、相手のポジティブトランジションに対して、抜け目のないセーフティープレイヤーの存在を中心に、迅速にボールマンに対応するディフェンダーがマッチアップし、それに呼応して他の選手は全速力ハリバック。速いネガティブトランジションにより相手のアウトナンバーをつくりださない。

Ⅶ『意識的なリバウンドと堅実なルーズボール』

絶対的なリバウンダーの存在がいるのもあるが、コート内で戦う5人全員にリバウンドの意識がある。リングにはじかれたボールにいち早く触ろうとする初期動作(反応とその一歩)が速い。そのため自分の範囲内に落ちてきたボールに先に飛びつくことができる。この意識と動きはルーズボールにもつながり、泥臭さが当たり前かのようにボールに絡み、堅実にマイボールとする。


自分のチームに活かすことのできる「速攻デザイン」

上記の7つに分類されたある強豪校が生み出す「速攻」の秘密を探った結果、速攻に関する2つの存在が僕の中で明らかになりました。

① 速攻を生み出すための確実なプロセスの存在
② プロセスを結果につなげているチームワークの存在
 です。

この2つの存在について、図にまとめました。

【図①:速攻を生み出すための確実なプロセスの存在】

速攻プロセス

「速攻」は図①のプロセスによって成り立っていると考えます。

このプロセスを踏めば、速攻成功へ大きく近づくことができ、速攻が強みとなるチームになれると思います。

しかし、このプロセスを踏むことは決して簡単なことではなく、図のように実行していくにしても、当然のようにあらゆる要素が必要となってきます。

さて、その必要な要素とは何か。

それはズバリ!「チームワーク」です。

そのチームワークとは具体的にどのようなものなのかが、図②となります。

【図②:プロセスを結果につなげているチームワークの存在】

意識のシンクロ

練習により走力をつける。
どんな状況でも徹底して役割をこなすことができるように、その練習の中でそれぞれが役割を見いだす。
また、仲間との信頼関係を築き、その信頼の上に成り立つ冷静強気な認知・判断・実行が可能となる。
それらはすべて1人1人の意識につながり、シンクロ(同調)する。
この「意識のシンクロ」こそ、「チームワーク」である。

このような構図で、「チームワーク」が形成されていると考えます。


成功するからこそ楽しいのが「速攻」。

この2つの存在こそが、「速攻」の正体です。


おわりに

バスケットボールの楽しさはたくさんあります。

その中でも、やっぱり「速攻」はとても魅力があります。

ぜひ、自分たちのチームの指導デザインの中に「速攻デザイン」を作ってください。

きっと、バスケットボールの楽しさが広がると思います。

しかし、チームや選手の特性により、チームスタイルやプレースタイルは多種多様です。必ず「合う」「合わない」が存在します。

このnoteのテーマである「速攻」については、ぜひその「マッチング」を見極めた上で参考にしていただき、指導者や選手としての努力につながるものになればと思います。

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まとめます。

バスケットボールは最高におもしろい。



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