うわっ…私の見通し、甘すぎ…?十数年ぶりの同人誌即売会サークル参加で感じたつまずきと楽しみ。
私あややは、8月4日の同人誌即売会『ガタケット178』(新潟市産業振興センター)に参加してきました!
参加された皆様、お疲れ様でした。そして弊サークルに関わってくれた皆様、ありがとうございました!
私にとっては十数年ぶりのサークル参加だったわけですが。
サークル参加の準備を通して遭遇した『つまづきポイント』や『楽しみポイント』をこの場で皆様とシェアしていきたいと思います。
つまずきポイント:コピー誌だってタダでは作れない
まず、全体的に見通しの甘い私のスタイルの中でも特にあっまあまだったのがこの認識。
(モノと部数によるだろうけど)コピー誌はそんなに安く作れるとも限らない!
確かに印刷会社に依頼するより製作費はかからないでしょうが……。
あ、個人宅用インクジェットプリンターの使用を想定しています。
私は十数年前のサークル参加時、最大で二万文字程度の小説本(表紙のみフルカラー)を1種につき10部程度印刷していました。
その時は一切『お金をかけた』感覚が湧かなかったのですよ。
いつの間にか家にあるプリンター、いつの間にか家にあるインクカートリッジ。
それをいくらか消費して制作していました。しかし“どれくらい”消費したかは認識していなかったものです。
一方、今回の印刷物は下記の通り。紙は全てごく普通のA4コピー紙を使用しています。
恐らく、このうち写真本のインク消費が大きかった。手書き絵のベタ塗り部分が多かったからか、ペーパー作成でも結構ガツっと黒インクが減りました。
上記の頒布物を全て作成するまでに追加購入したインクカートリッジは、4色セット2個(1セット約4000円)+ブラック単体1個(1700円前後)。
……これだけで1万円近くイっちゃうが!?
ちなみに事前に確定・告知した頒布価格は1冊100円。20部完売しても(しませんでした)黒インク1本分しかまかなえない。
この薄さに見合う値で、気楽に手に取ってもらうなら……と決めた価格なので自分では納得しているし、次回以降も値上げはしませんが(※イベント価格は)……200円でも良かったかな……。
そしてそして、追加購入したのはインクだけではありません。
コピー誌といえば要となるのはホチキス(ステープラー)ですね?
元々所持していたホチキスは手のひらサイズの20枚閉じ対応のもの。
対して、小説本は奥付等込みで56ページ。A4・28枚を二つ折り。
……手のひら級ホチキスとしてはキャパオーバーだね??
そんな訳で、80枚対応の卓上ホチキス、税込7700円を近所のお店で急遽お買い上げ。
この辺の出費、賢く、なおかつ早め早めに立ち回れる人ならもっと抑えられたことでしょう。
ネットで検索すると2000円未満の90枚対応ホチキスが引っ掛かりますし、何なら私が買ったのと同じっぽい品種であっても5000円程度だったりする。中古ならもっと安い。
……でも! 必要なのは今!! NOW!!! というお気持ちだったため、活動圏内のリアル店舗に『今』在庫してある製品を購入したのです。
インクもさ。いくらか安い互換インクというものがあるじゃないですか。でも私の活動圏内にある店舗には、私の持っているプリンターに対応する互換インク(エプソンの目玉焼き)が売られてなかったんですよねぇ。
ああ、でも、互換インクは目の前で売られていても選ばなかったかも。純正品をセットして印刷開始した以上、インクを変えると印刷の質が途中で変わるかもしれないから。変わったとしても私の審美眼では気付けない程度かもしれませんが……。
準備・リサーチ不足で損をするのはお金だけではなく、時間もです。
これまたプリンターインクについてのお話。
終業後、帰宅してから。写真本を印刷していくと、最近替えたはずのインクがどんどんすり減り、あっという間に危険水準へ。その色の在庫は手元にありません。
この時点で最寄りの家電量販店へダッシュして四色インクを確保していればまだ間に合ったのに、私はここでも甘さを発揮し、残り分量を楽観的に見積もったのです。前回は“!”マークが出現してからも限界を迎えるまでに3部程度印刷できたし、今回もそれくらいの猶予があるだろうと。
……ありませんでした。
次のセットの印刷中、途中でインクが限界値を下回り、続行不可能に。時刻は20時前。家電量販店の営業時間は長くても20時まで、店舗によっては19時30分までというところも。
そうです。時間切れですね。眠らない都会(まち)ではその限りではないかもしれませんが、ここは夜中ぐっすり眠る里(まち)、新潟です。
……ここでどうするか。
多分、すっぱりその日の印刷は諦めて、他の周辺作業に取り組むなり、note記事を書くなりした方がマシだったんです。
でも私はワンチャンに賭けて、眠る街の中でもまぁ夜更かしするお店で、幅広い商品をカバーしているところ……ドンキホーテに走ったのです。しかし、その店舗ではプリンターインクを取り扱っていない!
次にそこそこ夜更かしなダイレックスに駆け込みます。家電と文具の匂いがするエリアを探ると……プリンターインクがあった! でも。エプソン・目玉焼きはない!!
ドラッグストアには文具も置いているし、もしかしたら? と思い、検索すると、ツルハドラッグ(どこの店舗かは知らない)でプリンターインクを購入したというSNSの書き込みを発見。ダメ元で近くのツルハドラッグを覗くと……プリンターインク自体がない!
1時間以上費やして行動圏を周遊し、結局手に入れたのはドンキホーテでいくらか安く売られていたお菓子だけでした。
なので翌日の終業後に即家電量販店に駆け込み、4色インクをゲット。
翌日の終業後すぐに動けば確実に間に合う話なのだから、リターンが不確定な時間の投資はするべきではなかったのです。
余裕をもって行動し、消耗品や時間の消費を厳しく見積もり、抜け目なく節約。
……それら美徳を全く意識しない、行き当たりばったりの準備期間。
頭を使わない生き方をしているのがよく解りますね!!(※あくまで自分が、自分を評価した場合の話であり、こういう経験がある他の方に向ける言葉ではありません)
自虐ばっかりしていてもアレなので、次は楽しかった話をしてみましょうか。
楽しみポイント:百均や文具売り場の可愛いアレの使い道が見つかる
可愛い雑貨、可愛い文房具。現代文明のパワーを持ってすれば、比較的お手軽に入手できますよね。
でも、それ。使い道ありますか?
ある! という方は沢山いらっしゃるかと思います。ないけど心がアガるので買いたい、という方も。
でも私は『可愛いけど使い道がないので買わない』というスタンスの人間でした。
そうだというのに。ここを『使えそうだから、買う!』に転換できるチャンスがサークル参加準備にはあったのです。
例えばメッセージカード。名刺程度のサイズで可愛いデザインがあしらわれたアレ。百均には可愛いメッセージカードがたくさん並んでいます。
でもメッセージを送る機会がない私にはそれらを買う動機がありませんでした。
だけど、スペースを盛れるアイテムを探す目で見ると。
このメッセージカード……値札に使えるね?
そう直感できた。可愛いアイテムを、買って、活用する理由が見つけられたんです。
コピー本を、印刷では表現できない素材感があるモノでデコりたい。百均のデザインペーパーやマスキングテープが活かせるぞ。
スペースに飾るお品書きは立体的にしたい。そうだ、コルクボードがいい。やった、百均にあるぞ。
コルクボードに留めるピンは量産型の画鋲じゃもったいない。おや、百均内に丸太っぽい木製のピンがあるね。似合うね。空いたスペースにはドライフラワーを置こう……よし、盛れてる。
このように、使いたい! 使える! の連鎖が生まれる喜びを味わえました。物質であるからこその存在感と温かみを成果物に添えていく過程。
この過程では確かにモノを創ってはいませんが、工夫の余地を考察する=自分だけのアイテムデッキを組んでいく時間は、物理的スペースと身体を以て参加するがゆえに演出できる創造性を感じられました。
余談ですが。上記に挙げた丸太ピンは無事にコルクボードを貫通し、針が反対側に飛び出ました。でも元々厚い段ボールに刺さった状態で包装・販売されていたピンであったので、その段ボール台座を切って押し付けることで針をカバーでき、安全に展示できました。
このように、アイデアを具体化していく段階で発見できる不具合もありますが……それも物質的世界ならではの体験ということで。
次は何を創ろうか?
準備段階もワクワク取り組めた。
肝心のイベント本番においても、初めましての方に作品を手に取ってもらえたり、近隣のサークル様と交流できたりした。
つまり、楽しい!
また出よう!!
……となると、次の作品が必要となります。
既刊もまだ見ぬ方のお手元に届く余地はあるでしょうが……やはり、創り出す過程あってこそのサークル参加。間に合わなくても何かしらの準備をしたいものです。
最優先の候補は今回頒布した地元ネタファンタジー小説の続き。
これをある程度の区切りまで持っていくのが自分との約束であるので、次回ガタケに間に合わなかったとしても書き続けます。
そして新たに閃いたネタが『物語ではない書籍』の二次創作。
こう書いてもピンとこないかもしれませんが……。
想定しているパターンは二つ。
まずは『その書籍が提示する架空の世界観の二次創作』。例えば、生物学系の奇書というか、架空生物体系・未来生物予測系の書籍で描かれているいきものを出演させた作品など。
もう一つは『書籍のコンセプトをお題として扱うことで発想した作品』。
これは説明が難しいけど……。
例えば『鉱物レシピ』という書籍があります。
実際には、この本は鉱物関係の実験やDIYが紹介されているのですが。
そのレシピを作品内で使うのではなく、『鉱物のレシピとは、鉱物を造るとは何か?』というところからイメージを膨らませてお話を創る、みたいな。
それで。どちらの方向性で行くにしても、挿絵というか、主演というか……そんな感じで、手持ちのお人形さんの誰かを主役に据えるといいかなと。
つまりはクロスオーバー二次創作ですね。
既製品のお人形さんと、非物語書籍の世界観との。
これ、私は妄想していて楽しいのだけれど、ある懸念が。
以前サークル参加していた時期に陥った『来場者の誰のアンテナにも引っ掛からない、そのイベントの範囲では需要なしの作品』になるのではないかと。
物語ではない書籍の二次創作、これは何処かに・少しでも・需要があると私は考えています。
しかし、その需要を抱えた方が、たまたま私が次に参加するガタケに来るかと問われると……難しいのではないでしょうか。
しかもそこに既製品ドールちゃんの要素を加えると、更に人を選ぶようになるのでは……と思えてしまいます。
どちらか一つの要素を求める方にとって、もう片方の要素が要らないと感じやすい組み合わせになるのではないかな……と。
でも私は『物語のない架空世界』と『お人形さん』という要素に親和性を感じてしまっているので、このコンセプトで空想はしてみたい。
けど……これこそ『ネット向き』……何処かにいるであろう、でも多分少数の同志に届けるために、空間的制約がないネットの世界に放流した方がいいコンセプトなのかな、と考えています。
それでもパッションが溢れたら同人誌という形を選ぶ気がするけどね!
そんな訳で、ガタケット179に参加するかは決めかねていますが、サークル参加自体はいずれまた決行する方向で検討しています。
でも、今(8月)は。同人誌関係ではない文章(小説、note記事、創作設定まとめなど)をまず書いていきたいかなという気持ちです。
それでは、またいつかサークル参加を決断する時がきたら。
その時は再びよろしくお願いいたします!
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