見汐麻衣

singer,musician / writer ✍️. 初エッセイ集『もう一度 猫と…

見汐麻衣

singer,musician / writer ✍️. 初エッセイ集『もう一度 猫と暮らしたい』(Lemon House Inc. )発売中。 Lemonhouse https://lemonhouse.jp/artist/mishio-mai

マガジン

  • 寿司日乗または雑記

    日記。雑感。

  • 歌詞集(1999〜)

    これまでにリリースしてきた作品(リリースしなかった作品)の歌詞をこちらにまとめておこうと思いました。リリース順ではないですが、不定期に掲載していこうと思います。

  • NEWS

    新作、新譜リリース、ライブスケジュール等についてのお知らせなどになります。

  • おはよう、荒野。

    見汐麻衣による連載エッセイ。毎月、隔週土曜日の更新です。 (※ここ数週間更新できておらず申し訳ありません。2024・8・13現在)

  • お茶のお供に

    ■毎日なんでもないことを繰り返す中で、発見と気付きの中間に佇む様な瞬間が度々訪れる。見てみぬふりをして通り過ぎたって構わない、忘れられる過去からの賜物。皆様の一服のお供に。 別のサイトにアップしていたエッセイをこちらにまとめました。

最近の記事

  • 固定された記事

見汐麻衣エッセイ集『もう一度 猫と暮らしたい』お取り扱い店舗

見汐麻衣 エッセイ集 「もう一度 猫と暮らしたい」 著者:見汐麻衣 仕様:四六判 変形 上製本 192ページ 装画・デザイン:横山雄 編集:花井優太(Source McCartney / 『tattva』編集長) 価格:2,000円(税込) 発売日:2023年5月27日(土) 発売元:Lemon House Inc. 随時更新していきます。 皆様の暮らす街の本屋さんで見かけた際は是非、手にとってみて頂けたら嬉しいです。 エッセイ発売後、対談記事。こちらも、併せて

    • 寿司日乗653〜659

      2024年9月9日(月)晴れ 午前起床、下北沢。みしお食堂の食材買い出しなど。買い物帰りにふと見上げると入道雲が立派なこと。わぁ......と思う景色や情景、状況が訪れた時、無意識に口から出る歌があり、今この瞬間にピタリとくる歌詞があることの幸せ。「今日が最後の入道曇〜今日が最後の夏の日〜カゴをぶらぶらひと歩き 豆腐屋の笛も遠のいた 思い出して嬉し泣き 肩の力は抜け切った〜♩」Ett渓さんのギターとさゆりさんの歌が鳴る。口にすると何故か涙を誘うも気分が良くなる。 Ett「山

      • 『たしかに愛を Certainly The Love』

        踊って 忘れて  跳ねたら ふいにでも ぶつかってうまれる歌だって ある 笑って 見つめて  素敵な かんちがい かさなってはじまる恋でも いいと思うよ しぜんに 手をとって しずかに 扉をあけて ふたりで 夜の街へ たしかに愛を ただしく まよって  いつでも さよならを ふりかえって言えないことだって ある さいごに 呼びあう  なまえを もう二度と くちにすることなどなくても いいことあるよ しぜんに 手をとって しずかに 扉をあけて

        • 『1979 Midway(1979)』

          楽しいひととき 想いは 紡ぐことなく 独りずつ それぞれの 胸に 優しいその声 涙は こぼすことなく 乾いた みずうみの 底へ テーブルには 枯れた気品と  ついたての嘘を 残したまま 夜が明けたら 誰でも ためらうことなく 観じて 寄る辺なき 明日に テーブルには 錆びた時計と  ついたての笑顔 飾ったまま (2016)

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        • 寿司日乗または雑記
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        記事

          寿司日乗646〜652

          2024年9月2日(月)曇りのち雨 早朝、エンジンの音で起きる。家の斜め向かいに駐車場があり、一台のクラシックカーがいつも駐車してある。とても大切に扱っているのがわかる程に小綺麗な車体。そのエンジン音を初めて聞いた。ブゥゥン、ドゥルルル……とても大きな音なのだがこれが五月蝿いと思わないのだから不思議。エンジンの唸り方に俺は現役だぞという気概があるかのよう。 実家が国道の側に建っていた頃、週末は走り屋のエンジン音が凄く毎週聞くとあぁ、金曜の夜だと思ってコチラも五月蝿いとは思わ

          寿司日乗646〜652

          インタビュー(2018)

          読売新聞 The Japan Newsで受けたアルバムリリースインタビュー(2018)が現在英字版webサイトにてアーカイブで読めるようになっています。過去のものですが今一度是非。 You can read an archive of the interview (2018) on the Yomiuri Shimbun English website. Please take a look.

          インタビュー(2018)

          『春』

          君のため息に涙が誘われて とりあえず手を繋いでみた 伝えたい言葉はなにもなく静かに 測れない時間を止めるんだ 春が来てまたわからなくなってしまいそうだ 烟る午後の中めくった富士日記 燻らし忘れ煙の先 こぼれ落ちるのが笑顔でも涙でも そこに訳なんかいらないんだ 春が来てまたわからなくなってしまいそうだ 残酷だ 曖昧な リズムと温度が重なってつくる 気が振れて 形を成す夢なら 踊り狂わないと 春が来てまたわからなくなってしまいそうだ 春が来てまたわからなくなってしまいそ

          『だから私と』

          さよならばかりして此処まできたもの 道、道草を問うてうなだれ 辺りいちめん菜の花畑 揺れて、揺り揺られて此処まできたもの あの日と人のうた忘れる前に 思い出さずに此処まできたもの 「誰でもいいのさ」と日暮れを待って ひとりになってまた夜になって 笑いたい人には笑ってもらって ケセラセラセラセとどうぞ、笑って それでも私と一緒に来るなら 辺りいちめん菜の花畑 (2007年)

          『だから私と』

          『なぞなぞ』

          ひきしおのにおいと いくつかのなぞなぞ 解いたり 唱えたり 夕立ちでうまれかわる 街の色が増す頃 わすれられる過去 みちしおのリズムと いくつかのなぞなぞ 解いたり 唱えたり 忘れないで帰り道 鼻歌で照らす 忘れられる過去 おしゃべりをやめて つたわること 無意味なものほど 愛しいもの ひきしおのにおいと いくつかのなぞなぞ 解いたり 唱えたり 忘れないで帰り道 鼻歌で照らせ 忘れられる過去 忘れられる過去 忘れられる過去 (2006年)

          『なぞなぞ』

          寿司日乗639〜645

          2024年8月26日(月)晴れ 午後起床、サムギョプサルが心底食べたいと思い起きた勢いでスーパーへ向かう。サツマイモが安くなっておりサツマイモのレモン煮を作り置きしておくか暫し悩んでいると幼い女の子が身体より大きな買い物カゴを持ち、サツマイモをどんどんカゴに入れていく。「お買い物しなくちゃ!」と言いながらどんどん入れていくのだがその光景がとても愛らしいのでジッと見つめていると遠くから母親らしき女性が「あーー!!やめてやめて!○ちゃん、ダメ!それはサツマイモ!じゃがいもと違う

          寿司日乗639〜645

          『溺れる魚』

          果ててしまうなら 食べてしまえばいい 食べてしまったら もう無いに等しい 枯れたつもりなら 消えてしまえばいい 消えてなくなれば もう届かずにすむ気持ちを 濡れた手紙の文字は 滲んで 解けて 泳いでいく たぐりよせるようなことはやめて おもうことは見えないちからに 委ねて 掴んで 暮らしていく 濡れた手紙の文字は 滲んで 解けて 泳いでいく 滲んで 解けて 戻っていく (2009年) https://www.youtube.com/watch?v=z2f0KVVb

          『溺れる魚』

          『黄色い涙』

          遠くで雷 霜月の朝 誰かが残した 気のぬけたビール いつの間にか朝になって眠らずに踊る僕ら 誰も知らない あの人のこと 猫屋の隅で 横たわる線に 息潜め唾を飲んで逃げる様に走る僕ら 日常のコード 簡単なストローク 綺麗な展開もないまま 僕ら ギラギラしているんだ あぁ あの人に触りたい あぁ あの人に触りたい あぁ あの人に触りたい あぁ...... 草臥れたコート 阿佐ヶ谷 路地裏 轟く夕暮れも見ないままで 僕ら ウトウトしだすんだ あぁ あの

          『黄色い涙』

          ウェブマガジン「Filmground」

          映画にまつわるウェブマガジン「Filmground」にてエッセイを書きました。 ベルギーはブリュッセルでの思い出。 ご一読くださいませ。

          ウェブマガジン「Filmground」

          『と、おもった』

          装丁のきれいな本を頂きました どうもありがとう 朝昼夕いつも ひまをみつけてはめくっています 難しい漢字なんかもありますが そよ風 晩夏いつかの もえる若草色の中であなたが言いました 「やさしさは罪ですか?」 「そうですねときには、ひきつるような音をたてます」 沈黙の夕暮れは 涙をかくすのに こまった こまった こまった こまった こまった こまった こまった のです 装丁のきれいな本を頂きました どうもありがとう 朝昼夕いつも ひまをみつけてはめく

          『と、おもった』

          『やさしいひと』

          たいくつだ よくみれば うつくしいひと さらによくよくみれば なつかしいひと あいしあったひとは きょうもどこかで生きているんでしょう おもいだしてちどりあし かえりみちはちょっととおまわり 「おかえり」「ただいま」をえらんだ ひとなみのくらしを ゆさぶるひと さらにそのさきで つまづくひと だれかのために生きて あっけなく死んでいったとき おもいだしてバカわらい そのときえいえんをしるのでしょう 「おかえり」「ただいま」のゆめ あのひと よくみれ

          『やさしいひと』

          『歌女夜曲』 

          心の帳も遮れぬ 想いを抱えていざゆかん 愛した人の文さえも  風に燃すとき夢と散る 巡らぬ四季と知りながら 夢中で愛した果ててなお 「ここが楽土」と連れられて 彷徨うばかりの永い春 アムール川の桟橋で 舫(もや)う船さえいじらしい 戻れぬ道と知りながら 夢中で仰いだ果ての空 歓呼の中で孤独を増し 歌うは心に針を刺す 赤い月夜に末を悟り 気づいた時には霧の荒野 まほろばの船はもうじきに わたしのひとつを奪うのか   戻れぬ道と知りながら 夢中で仰いだ果ての空 果ての空

          『歌女夜曲』