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おはよう、荒野。

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見汐麻衣による連載エッセイ。毎月、隔週土曜日の更新です。
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記事一覧

東京の人

(2021.11.8.記)  渋谷駅西口歩道橋を歩いていると前方から歩いてきた年配の女性に「すいま…

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見汐麻衣
11日前
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鉄の匂い

 父と母の共通の友人に早川夫妻が居た。早川家の大黒柱、ブンちゃんは大型トラック運転手で面…

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見汐麻衣
3週間前
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とまとおじさん3

 どんな仕事でもそうだろうが、その仕事に従事した人だからこそ得ることのできる知識、経験に…

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見汐麻衣
1か月前
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とまとおじさん 2

「お母さんはさぁ、とまとおじさんのことどやん思っとる?」 「どやんもこやんもなかやろ。み…

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見汐麻衣
1か月前
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とまとおじさん 1

 1989年、10歳だった私は週末の殆どを母の営むスナックで過ごしていた。学校と家の往来、近場…

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見汐麻衣
2か月前
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 「中華屋にて」 

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見汐麻衣
2か月前
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静と動

 本屋に行き読みたい本を買うという目的の為に本屋に入る場合、滞在時間は5分位なのだが、基本的に本屋にはフラと入ることが多い。特別欲しい本がある訳ではなくとも、背文字の並ぶ本棚をゆっくり時間をかけて眺めることがとても楽しい。平積みの表紙には情報過多な文言が多く(それを揶揄するつもりは毛頭ない)、「ごめんよ、今はいいんだ。こっちを見ないでくれすまないね、また」とやり過ごしひたすら背文字の並ぶ棚を目で泳ぐ。 ツアーや旅先で訪れる古くからその街で営んでいる古本屋を見つけると吸い込まれ

有料
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おさまる。

 私の祖父は筆まめだった。しかもただの筆まめではない。 購入した電化製品には必ず元号と日…

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見汐麻衣
3か月前
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はじめに。

 2024年が始まった。 私は1979年生まれ、今年45歳になる。45年なんとかこの世を生きている。…

見汐麻衣
3か月前
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