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目的の階段が上がると、これまでの目的は手段に変わる

仕事の現場には多くの「落とし穴」がある

「落とし穴なんてないよ」「いやいやありますって、しかもたくさん」。ときにはその落とし穴を自ら掘っているケースも見受けられる。どんな落とし穴かというと「手段の目的化」だ。まあ、結構痛い思いをしているからね。

何かを成し遂げようとしたときに、目的と手段はセットになってやってくる。目的は目指すことであり、手段は実現の方法だ。もちろん、目的の実現のために手段があるわけで、手段は目的に従う位置関係にある。

わかっているつもりでも、手段は簡単に目的化する。目的が手段に従うわけだ。やっている感は満載だが、方向は次第にぶれていく。無駄も多くなり、成果は見えにくくなる。怖いのは手段の目的化に気づかないことだ。

なぜ目的は手段に変わってしまうのだろうか

それにしてもなぜ手段は目的化するのか。具体的でわかりやすく、すぐに取りかかれるからだと思う。しかも、楽しいからのめり込む。困ったもんだ。でもね、目的の手段化は悪者になりがちだが、必ずしもそうとはいえない。

視座が高くなると、目的が手段に変わるからだ。目的の達成に取り組んでいると、さらに上位の目的が見つかることはよくあるすると、より大きな目的のためには、その下にあったこれまでの目的は手段に変わるわけだ。

ブランディングに取り組んでいるとこれが頻繁に起きる。閉じた世界のなかの目的に小さな風穴が開くと、一気に世界は広がり、見える風景が違ってくる。当然、仕事の目的も変化する。僕はこれを「目的のジャンプ」という。

視座の高さが目的を手段に変えるときがある

しかし、この変化をきちんと整理しないと混乱が起きる。ある社員はこれまでの目的のために手段を講じる。しかし、別の社員は上位の目的のために、これまでの目的を手段と考え、どのように活用するかを考える。

視座の高さが違うので、目的が上位に変わるだけであり、これまでの目的を否定しているのではない。しかし、不思議なくらい話が通じなくなる。お互いに自分の目的が正しいと主張し始める。話はどんどんとややこしくなる。

どんな風に解決するのかだって?・・それは視座を合わせて、どこを目指しているのかを、繰り返し、話し合うしかない。そして、時間がかかってもある瞬間を待ち続ける。それは、みんなが「そうだ!」と手を打つ瞬間だ。

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