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『小説』永遠に宇宙に~さよならは言わない~ 2章 第23話

龍次「すまないね?凰華」
凰華「いいって、お兄ちゃんの事で迷惑掛けてんだもん」
虎次「これで残りは亀だけか」
凰華「でもさァ┄┄ヤッパ難しくない?仲の良い人にも聞いたけど、誰も居なかったよ?」
龍次「でも、結界を張るには必要だから」
帝尊「ふむ┄今朝私の許に声が届いた時には、姿を隠しておるが、真実を語れば姿を現すと言っておったが」
虎次「姿を隠してる?」
龍次「詳しく話して貰えますか?」
帝尊「いや、それだけしか言わなかったのでワシには」
虎次「まァ良いじゃねェか、現れるのが分かってんなら、先に俺達だけでも行って柱を完成させちまおォぜ?」
龍次「そォだね?では住職、御神刀を」
帝尊「うむ」
ズズズ、ズルズルズルガチャッ
凰華「うわァ綺麗!!真紅の剣だァ」
虎次「剣じゃねェ、刀だ」
凰華「そォなんだ、柱と同じ色だね?」
帝尊「これは柱の一部を使って作ったのでな?良いか?これは戦う為の刀では無いぞ?」
龍次「飽くまでも護身用だからね?」
凰華「4本って事は1本は私の?」
龍次「凰華のでは無いよ?凰華は柱の制作、設置、そして柱に血を注ぐまでだから」
凰華「なァんだァ、つまんないなァ」
虎次「遊びじゃねェんだ」
龍次「そォだよ?それに凰華に何かあったら俺も大変な事になるんだから」
凰華「何それ」
虎次「龍次はな?龍に命を賭けてでも守るって約束したんだ」
凰華「もォ!!何でそんな事言ったのよ」
龍次「仕方ないだろ?そォでも言わないと龍は納得してくれないんだから」
凰華「そォだけどさァ┄┄」
虎次「分かってやれよ、アイツもお前の事が大切なんだ」
凰華「ハア┄┄仕方ないか」
龍次「さァ行くよ?」
虎次「んじゃァ住職、行って来るっス」
帝尊「うむ、気を付けるのだぞ?」
ボワッ、ボワボワッ

凰華「へェ~┄┄ここがグラン・バルなんだ」
虎次「信じられるか?ここが太陽の中なんだぜ?」
龍次「行き成りは信じられないよね?こんな現実離れしている世界なんて」
凰華「でも、そこに今私は居る」
虎次「そォ言うこった」
龍次「さァ、リミットに限りがあるからさっさと始めるよォよ」
虎次「凰華のリミットって10分だろ?」
凰華「えェ!!そんなに短いの!!」
龍次「いや、今回だけ住職が凰華に自分のリミットを分けてくれたから、暫くは大丈夫だよ」
凰華「暫くって?」
龍次「大体1時間位とは言っていたよ」
凰華「でも1時間なんだ」
虎次「ならさっさと始めるか」
龍次「俺と虎次で柱を作るから、凰華は印を頼む」
凰華「了解、任せといて?」
虎次「凰華、印は右回りだかんな?」
凰華「分かった」

虎次「にしてもこの御神刀って凄ェな┄丸太が豆腐みてェに切れやがった」
龍次「虎次、準備は良いかい?」
虎次「おゥ!!この辺か?」
龍次「いや、もォ少し右!!」
虎次「少し右か┄┄この辺か?」
龍次「悪い!!虎次から見たら左だ!!」
虎次「んじゃ┄┄┄この辺か」
龍次「OKだ!!それでラストだから!!」
虎次「分かった!!」
ガン!!ガン!!ガン!!
凰華「ドラゴ!!タイガ!!」
虎次「んァ?」
龍次「虎次!!」
虎次「お、おゥ!!」
ダダダダダ┄┄┄
虎次「どォした凰華!!」
龍次「黒い戦士が出たのかい?」
凰華「違う、あっちに白い服を着た人が」
龍次「白?」
虎次「そりゃねェよ、今の時間帯は白い戦士の活動時間じゃねェ」
凰華「だって本当に居たんだもん!!」
龍次「見間違いって事は?」
凰華「信じてよ!!絶対白だったもん!!」
龍次「わ、分かったよ」
ズサッ
凰華「あ!!ほらァ」
虎次「な!!」
龍次「どォ言う事なんだ?何故白い戦士が今」
虎次「何で今居るんだ?住職は何も言ってなかったぞ?」
龍次「見た目が白と言う事は、味方と認識しても良いのか?」
虎次「お、俺に聞くなよ」
龍次「何か雰囲気が可笑しくないか?」
虎次「あァ┄俺も思った、アイツ俺達に殺気を放ってやがる」
凰華「確か白って仲間だって言ってたよね?」
タッタッタッ
虎次「ば!!止まれ凰華!!」
龍次「しまった!!凰華行くな!!」
「く、来るな!!」
凰華「え?」
ピタッ
「誰だよお前達は!!赤いローブが居るなんて聞いてねェぞ!!何もんだお前達は!!怨皇の仲間か!!それとも全てを知る者なのか!!答えろ!!」
虎次「ちょっと待てよ┄何か知らねェワードがぽんぽん出て来たぞ?何だエンオウって」
龍次「あァ、それに全てを知る者とかも言ってたな?」
虎次「凰華!!一旦戻って来い!!」
凰華「あ、うん」
タタタタタ
凰華「ねェ、あの人味方じゃないの?」
龍次「分からない┄君!!俺は鷹村龍次(たかむら りゅうじ)と言う、元は君と同じ白い戦士だった」
凰華「え?ドラゴってここに来てたの?」
龍次「あァ、でもその話しは後でだ」
凰華「分かった」
虎次「俺は鷹村虎次(たかむらとらじ)だ、俺も元白い戦士だ」
凰華「へェ~タイガもだったんだ」
龍次「今は訳あって┄そォだな?戦士では無いが、白い戦士達のサポートとして、肉体の盡こっちに来ているんだよ」
「はァ~?肉体の盡って┄何だよそりゃ」
虎次「ちっと色々あってな?お前が敵でなく、俺達を信じるんなら全部話してやる」
「敵┄┄じゃないのか?」
虎次「言ったろ?俺達は白い戦士のサポートだって、信じねェんなら戦うだけだ」
凰華「そォよ?アナタが信じないんだったら、3対1だけど?どォする?」
「クッ┄┄」
虎次「ってか凰華よォ、お前今の言い方じゃ挑発してるだけにしか聞こえねェぞ?」
凰華「だって!!アイツ全然信用してないんだもん!!殺っちゃえばいいじゃん!!」
龍次「おいおい、俺達は白い戦士のサポートとして来ているんだから、そんな事言わないでくれよ」
虎次「ったく、気が早いのは孔そっくりだぜ」
「わ、分かったよ、アンタ達を信じる」
虎次「うし、だったら剣を収めてこっち来い、ちゃんと話してやるから」
「あ、あァ」
スタスタスタ┄┄┄
龍次「思っていたより素直だね?あれならきちんと説明が出来そォだ」
スタスタスタ
龍次「信じてくれたんだね?」
大吾郎「はい、乱暴な言葉を吐いてしまってすみませんでした、俺は大手町 大吾郎(おおてまち だいごろう)っス」
凰華「凄い名前」
虎次「凰華、黙れ」
凰華「あ、ゴメンなさい」
大吾郎「いいっス、気にして無いっスから」
龍次「この世界で警戒するのは仕方のない事だから、気にしなくて良いよ?改めて、俺は鷹村龍次」
虎次「俺は鷹村虎次だ、龍次とは双子で俺は弟になる」
凰華「私は凰華、さっきはゴメンなさい」
大吾郎「ううん、それより」
龍次「そォだね?では俺達の話しと君の話しをしよォか」

虎次「おいおい、俺達の知らねェ事ばっかじゃねェかよ」
龍次「あァ、導く者の名がサン、闇の王が怨皇か」
大吾郎「そいつマジヤバいっス、この枷付けられて全てを知る者を連れて来いって」
凰華「でもさァ┄大手町さんって」
大吾郎「凰華さん、大吾郎で良いっスよ?」
凰華「うん、大吾郎さんってある意味怨皇に命助けられてますよね?」
大吾郎「そォっスね?この枷を付けられていなかったら、俺はあの盡死んでたっス┄でも」
虎次「怨皇の話しは信じてねェ」
大吾郎「はい、恐らく全てを知る者を連れて行ったらその後は」
龍次「だろォね?俺もそォ思うよ」
凰華「何で?」
虎次「あんなァ、良く考えて見ろよ、白い戦士は敵だからって、何年にも渡って白い戦士をぶっ殺し続けて来てんだぞ?そんな奴が信用出来んのかよ」
凰華「成る程、それは無理ね?」
龍次「大吾郎君、俺達は君の協力が必要なんだけど」
大吾郎「安心して下さいっス、そのつもりっスから」
虎次「そんな簡単に受けちまって良いのか?」
大吾郎「良いっス、どォせ俺はリミットねェっスから、この結界が張れるまではここの見張りをしてるっスよ、それと結界が出来てから黒い戦士の捕獲は出来るだけ協力するっスから」
虎次「出来るだけ?」
大吾郎「だって俺凄ェ弱いっスから」
凰華「フフフ自分を弱いだなんて」
龍次「いや、ここで生き抜くには最高のスキルだよ?自分の力量を知らなければ」
虎次「あァ、真っ先に死ぬからな?」
凰華「そォなんだ、じゃァ大吾郎さんって凄いんじゃん」
虎次「凄ェんじゃねェ、強ェんだ」
凰華「そっか」
大吾郎「そんな、俺本当に弱いっスから」
虎次「フフそれで良い」
龍次「それじゃァ凰華のリミットが近いから、俺達だけでも先に血印を済ませてしまおう」
虎次「あァ」
凰華「分かった」
龍次「血の量は目安で良い、5滴程で十分だろォ」
虎次「うし!!散るぞ?」
凰華「うん」
タタタタタ┄┄┄
虎次「んじゃァ始めろ!!」
スチャッ、チッ┄┄ツゥ~~ポタポタポタポタ
虎次「ん?」
ポワァ~~~
虎次「お?色が変わった┄黄色か」
龍次「不思議な現象だ┄柱が緑に変わった」
ポタポタボタ、ポワァ~~
凰華「わァ┄┄柱が赤くなっちゃった」
ポワァポワァポワァ~~~
虎次「何だ?」
龍次「輝きが強くなった」
凰華「どォなってんの?」
ビカア~~~!!
龍次「こ、これは」
虎次「うォ!!な、何だよ」
凰華「眩しい!!」
龍次「け、結界が張られたのか!!」
大吾郎「ハ、ハハハ┄┄出来ちゃった」
虎次「龍次!!玄武の柱を見てみろ!!」
龍次「青く光っている┄どォして」
凰華「あれ?玄武の柱に誰が居る」
タタタタタ┄┄┄┄
龍次「だ、大吾郎君?」
凰華「え?若しかして大吾郎さんがやったんですか?」
大吾郎「あ、えェと┄┄」
虎次「お前、柱に何した」
大吾郎「何って┄龍次さんが話してた通りに、柱に血をちょっと」
龍次「玄武は姿を隠してる┄┄真実を話せば┄┄大吾郎君、君俺達に嘘を着いていたね?」
大吾郎「え!!そ、それは」
虎次「どォ言う事だよ大吾郎」
凰華「嘘?何で嘘なんか着くんですか?」
大吾郎「凄いっスね?龍次さんは、何で気付いたんスか?」
龍次「何となくだよ?ここに来る前に住職に聞いていてね?」
虎次「んで?何でお前ェは名前を偽ってたんだ?」
大吾郎「あんま話したくねェんっスけど」
龍次「分かった、それならば仕方がない」
凰華「あァあ、折角仲間が増えたと思ったのにィ」
虎次「凰華、コイツにも事情があんだよ、お前ェの都合に合わせんな」
凰華「あ┄┄ゴメンなさい」
大吾郎「┄┄皆優しいんスね?分かりました、実は俺の名前大手町亀太郎(きたろう)って言うんス」
虎次「大手町は本当だったのか」
凰華「亀太郎、良い名前ですね?」
大吾郎「そんな!!┄┄初めて言われました」
虎次「そォか?俺も好きだぜ?ってか大吾郎の方が変じゃねェか、酒かお前ェは」
大吾郎「ハ、ハハ、虎次さんには適わねェや」
龍次「俺も亀太郎の方が好きだよ?」
大吾郎「ありがとォっス、俺┄この名前の所為で、ガキの頃から苛められてたんス┄駄目亀とか、兎に勝ってみろとか、妖怪呼んで紹介しろとか┄グスッ」
凰華「亀太郎さん」
虎次「もォ良い」
ポタポタポタ
大吾郎「苛められて助けられても、そいつは助けたんだから竜宮城に連れてけどが┄┄グスッ」
ガシッ┄ギュッ
虎次「悪ィ┄すまなかったな?嫌な事思い出させちまって」
大吾郎「俺┄何で俺が┄┄俺」
凰華「亀太郎さん」
虎次「あァ分かってんよ?お前は何も悪くねェ」
大吾郎「虎次さん!!わァ~~」
虎次「すまなかった┄んな事でイジられんのはマジ辛ェよな?でも俺は大吾郎よりも亀太郎の方が好きだぜ?」
大吾郎「嘘っス!!」
虎次「嘘じゃねェよ、信じろ、少なくても俺達は、んな下らねェ事でお前を馬鹿にはしねェ」
大吾郎「虎次さん┄┄あざっス、虎次さん最高に格けェっス」
虎次「フフフだろ?」

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