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『小説』永遠に宇宙に 完結編 ∼さよならからの始まり 絆は永遠に∼ 一章 決断 第 5話

ニーナ「いらっしゃい優司君」
優司「は、初めまして」
ニーナ「フフフ産まれた時に会っているから初めましてじゃないんだけどね?さァ上がって?」
優司(凄い綺麗な人だ)
ニーナ「どォしたの?」
優司「あ···い、いえ、お邪魔します」
バタン、スタスタスタスタ
ニーナ「アナタ来たわよ?」
龍次「ん?あァいらっしゃい」
優司「は、初めまして、や、屋中優司(やなかゆうじ)です」
ニーナ「え?」
龍次「ハハハそォか、俺は鷹村龍次、そして妻のニーナだ」
優司「あの」
龍次「まァ座ってくれよ」
優司「は、はい···では失礼します」
ニーナ「コーヒーでいいかしら?」
優司「あ!!お、お構いなく」
龍次「フフフ礼儀正しいな?それは優也君···では無いな?恐らく子龍の教えか」
優司「は、はい!!俺も···いえ、僕は子龍さんを尊敬していますので、子龍さんのご友人の方に失礼な事が」
龍次「0点だ」
優司「え?」
龍次「まァ子龍には失礼の無い様に、とは言われたのだろォが」
優司「え、えェ」
龍次「そんな畏まった嘘の姿の君とは、これから話す大切な話しは出来ないな?」
優司「そ、それは」
龍次「さァどォする?普段通りの荒れた君を、本当の君を見せてくれるのかな?」
優司「な···何でその事を······参ったなァ、子龍さんそんな事まで」
ニーナ「フフフはいコーヒー」
カチャッ
優司「す、すいません」
ニーナ「優司君?」
優司「はい」
ニーナ「ドラゴ···いえ夫はね?今アナタの覚悟を試しているのよ?」
優司「覚悟を試す······そォ言えば子龍さんにも同じ事を」
龍次「ハハハ矢張り子龍も勘付いていたか」
優司「あ、あの鷹村さん」
龍次「龍次でいい」
優司「はい···では、龍次さん!!俺は母を守る為ならどんな危険な所だって行きます!!」
龍次「ではその為には先ず君の素を見せてくれないか?」
優司「素······ですか」
龍次「あァ、父親に対する話し方を求めている訳ではない、そォ言った事では無く飾りの無い素直な君を知りたいんだよ、話しはそれからだな?」
優司「素直な俺を」
ニーナ「先ずはアナタの心が分からないでミーナの事は話せないのよ」
龍次「そんな事もせずに話してしまったら、美菜ちゃんに叱られてしまう」
ニーナ「そォよね?きっとミーナなら私の覚悟を踏み躙ったって」
優司「母さんの覚悟」
ニーナ「そォよ?お腹を痛めて産んた子供を愛していない訳無いでしょ?ミーナはそれだけの覚悟があって行動に移したのよ?アナタはそんなミーナの気持ちは理解していなかったみたいだけど?」
龍次「そォだな、いいかい?君に話す内容は君に取って重要な事でもあるし、それなりの覚悟が無いと受け入れられない事なんだ」
優司「······大丈夫です!!俺はどんな事でも受け入れます!!」
龍次「分かった、だが話すのはもォ少しだけ待っていてくれ」
優司「え?」
龍次「なァに、ほんの数分だ」
優司「······まだ誰か来るのですか?」
龍次「フフフ美菜ちゃんに似て察しがいいんだな?」
優司「は、母に似て」
龍次「まァそォ言う事だから少し待っていてくれ」
優司「分かりました」

虎次「おゥニーナ久し振りだな?」
ニーナ「待ってたわよ?フフフ元気そォね?」
虎次「まァな?」
ニーナ「サラも久し振り」
サラ「うん」
ニーナ「ん?···どォかしたの?」
サラ「いいのかなァ」
ニーナ「何が?」
サラ「ミーナの事よ···全部話すんでしょ?」
ニーナ「ドラゴはそォ言ってたけど?」
サラ「優司君······納得するかなァ」
ニーナ「まァね?親友の為に自分を捨てたって思うかもね?」
サラ「でしょ?」
虎次「納得しなきゃブッ飛ばす!!」
サラ「ちょっと虎次ったらァ」
虎次「まァ奴次第だ、で?その問題児はどォした?」
ニーナ「中で待っているわよ?」
虎次「うし!!じゃ入るか、行くぞ?サラ」
サラ「うん」
バタン···スタスタスタスタ
虎次「来たぞ龍次」
龍次「やァ2人共久し振り、待っていたよ」
優司「は、初めまして···屋中優司です」
虎次「コイツが美菜ちゃんの倅···ん?お前今屋中って言ったか?」
龍次「まァまァ、とにかく座ってくれよ」
虎次「ったく······面倒臭ェ所は母親譲りだな?」
優司「え?」
虎次「お前がどんな奴かは知らねェが、龍次に頼まれちゃ断われねェ、一応来てやったがお前の覚悟を聞かねェ事には俺達は何も話さねェぞ?」
優司「ま、また···俺の覚悟って」
虎次「あ?」
優司「い、いえ···お、俺は子龍さんにも龍次さんにも話しましたが、母さんを守る強い男になるんです」
虎次「なる?」
優司「あ、いえ、なったんです!!どんな危険な所だとしても必ず俺が母さんを守ってみせます!!」
虎次「龍次、コイツに少しでも話したのか?」
優司「え?」
龍次「いいや、俺も子龍もまだ何も話していないよ?」
虎次「成程···勘が鋭い所も母親譲りだったって訳か」
サラ「挨拶が遅れたわね?私は鷹村サラ、それで夫の虎次よ?」
優司「た、鷹村って」
虎次「俺達は双子の兄弟だ」
ニーナ「私とサラも結婚する前から姉妹だったのよ?まァ義理だったけれどね?」
龍次「俺達の紹介はこれ位にしといて···先ずは優司君の話しを聞こォじゃないか」
優司「お、俺の話しって」
虎次「さァ話せ」
優司「は、話せって···な、何を」
虎次「あ?何をって···お前はここに何しに来たんだ?」
サラ「そォね?先ずはアナタの事を知らないと、じゃない?」
優司「お、俺の事······あ、あの···俺の子供の頃の話ししか出来ないんですけど、それでもいいですか?」
虎次「何いってんだお前は!!俺達はお前がガキの頃の美菜ちゃんしか興味ねェってェの!!何でその後のお前の荒れた生活を聞かされなきゃなんねェんだよ」
優司「す、すみません」
龍次「まァまァそォ言うなって虎次、フフフ気にしないでくれよな?虎次は口は悪いけれど根はいいヤツなんだ」
虎次「俺の事はいい、さァ話せ」
優司「あ、はい······父と母はいつも喧嘩していました···まァ口論ですが、話しの中には必ず同じ名前の人が出て来ていました」
ニーナ「加奈さんね?」
優司「はい···俺は親父の浮気相手だと思って···いますが」
虎次「まァ強ち間違っちゃいねェけどな?」
優司「え?」
ニーナ「もォタイガったら!!勘違いしちゃう様な事言わないでよ」
虎次「そォか?でもどっちかっつったら美菜ちゃんの横恋慕だろ?」
ニーナ「結果的にはね?でもそォとは言えないじゃないのよ」
優司「ど、どォ言う事なんですか?」
虎次「もォいいじゃねェか龍次、時間が勿体ねェから全部話しちまえよ」
龍次「そォだな?じゃァ話しを始めるとするか···優司君?」
優司「はい」
龍次「君は子龍にここに来れば何故美菜ちゃんが君に嘘を付いてでも家を飛び出したのか?の答えを聞かせてくれると言われて来たんだよな?」
優司「そ、そォですが」
龍次「うん···その答えはNOだ」
優司「え?」
龍次「俺達は美菜ちゃんからは何も聞かされていない」
優司「では···何故子龍さんは俺をここに」
龍次「これから君に一つの物語を聞かせるが、話し終わるまで質問はNGだ、いいね?」
優司「は、はい」
龍次「これはある星と地球の話し···今から約1000年も昔の事だ····················」

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