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『小説』永遠に宇宙に 完結編 ∼さよならからの始まり 絆は永遠に∼ 一章 決断 第 1話

優司「······母さん······何で?·········母さんは僕を」
学「優司!!起きろって優司!!」
優司「······ん?······」
学「起きろって優司!!」
優司「·········母さん?」
学「バ!!違ェって、何寝惚けてんだよ」
優司「んァ?···学(まなぶ)?·········夢か」
学「また母親の夢を見てたのかよ」
優司「あァ······まただ」
「と言う事でェ···じゃ佐藤くん」
佐藤「はい」
「太陽の主成分は何で出来ているのかな?」
佐藤「え?···あ、えェ∼とォ······」
「ハァ···じゃ山村く」
山村「分かんないっス」
「早!!···もォ!!誰か答えられる人いないの?」
学「優司、お前昨日寝てねェのか?」
優司「まァな?」
学「女か?」
優司「ハハハ居ねェって」
学「んじゃゲーム?」
優司「でもねェよ?」
学「んだよ、また親父さんと揉めたのかよ」
優司「あァ······まただ」
学「お前なァ···少しは分かってやれよ」
優司「ん∼···素直にYESとは言えねェな?」
学「ったく、親父さんにだって色々理由(わけ)があんだろォに」
優司「だろォな?」
学「ハァ···人事かよ」
優司「アイツに関しちゃな?」
「そこの2人?話しは終わったのかしら?」
学「え?あァはい、すいません」
「それじゃ謝り序に岡本(おかもと)君答えてくれる?」
学「え?···な、何を?」
「質問まで聞いていなかったなんて言わないわよね?」
学「あ······いえ、それが」
有衣「太陽の成分よ、岡本君」
学「え?太陽の?···あ、サンキュー大手町(おおてまち)」
「じゃ質問が分かった所で答えてくれるかしら?」
学「はい···えェとォ···成分はァ······」
「うん、成分は?」
学「えェ∼∼とォ∼∼∼」
「ん?どォしたのかしら?答えられるから私の話しを聞いてなかったのよね?」
学「いやァ···別にそォ言うわけではァ···」
「じゃ答えなさい、太陽の主成分は?」
学「·········すいま」
優司「太陽の主成分は水素とヘリウムから出来ている、大きさは地球の約109倍大きいと言われ、表面温度は約5500度、中心では1000万度を超え常に核融合が行われている」
有衣「さ、崎谷(さきや)君?」
優司「更に、太陽にも寿命があり大凡110億年と言われている」
学「優司···凄ェな」
優司「大した事じゃねェよ」
学「い、いや···十分大した事だって」
「凄い知識だと言いたいけれど、先生にだって意地があるんだから、じゃァ地球の誕生は知ってたりする?」
優司「················」
「そォよね?流石にそこまでは勉強」
優じ「ハァ···約46億年前、人類が誕生したのが大凡100万年前だ···そして地球の直径は12800km」
学「マジ凄ェな優司」
「そんな事ちょっと勉強すれば」
優司「惑星」
「え?」
優司「惑星は英語でPlanet、ギリシャ語で彷徨う人と言うplanetesが語源とされている、太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星···太陽を日(にち)とすれば我々の生活基準となる一週間とされている」
「え?···あ、そォだったわね?」
優司「太陽系全体の99.8%が太陽の質量とされていて、地球質量の300倍以上もある木製でさえ太陽の1000/1程度しか無い···だから太陽系と言われている」
「そ···そォだったんだ······知らなかった」
優司「こんなもんでいいか?」
「え?···あ、そ、そォね?···す、凄いじゃないの崎谷君」
優司「別にこんな事知ってたからって何の役にも立たねェし」
「そんな事は無いわよ!!これだけの知識があれば学者にだって」
優司「この程度じゃなれねェよ」
「だったらもっと色々と」
優司「興味ねェよ!!それにこんな事知ってたからって母さんは」
「え?お母さん?」
優司「クソ!!馬鹿らしい」
学「優司お前」
ガガ!!スタスタスタスタ
「ちよ···どこ行くの?まだ授業中なのに」
優司「具合が悪いんだ、保健室に行って来る」
「そ、それじゃ保健係は······」
優司「いらねェよ!!子供じゃねェんだ1人で行ける」
ガガッ
有衣「私!!保健係です!!」
「え?有衣(ゆい)が?」
学「そォだったっけか?」
「じゃ大手町さんお願いね?」
タタタ
有衣「はい!!行くよ?崎谷君」
優司「だから俺は」
ガシッ
有衣「いいから早く行くよ?」
優司「お、おい、引っ張んなって」
ガラガラガラ···ガラガラガラピシャ!!スタスタスタ
有衣「崎谷君って詳しいんだね?」
優司「あ?」
有衣「さっきの」
優司「さっきの?」
有衣「授業の話し」
優司「あァ···別に大した事じゃねェよ、あんなの知ってたからって何の役にも立たねェ
って言ったろ?」
有衣「そォかなァ···先生じゃないけど私だって」
優司「んな事よりも、大手町この話し知ってっか?」
有衣「ん?」
優司「太陽ってよ、燃え盛る炎の塊って思ってねェか?」
有衣「う、うん···思ってるけど、実際そォじゃないの?さっきも自分で」
優司「ハハハ、実はな?太陽にはひとの住める環境があってな?」
有衣「は?」
優司「まァ聞けって」
有衣「う、うん」
優司「それでな?太陽の中にはよ、どこまでも続く広大な草原があって、その先には終わりのねェ程の森があるんだよ」
有衣「ちょ、ちょっと待って」
優司「いいから聞けって、でな?草原と森の先には其々1壇ずつ、見上げなきゃなんねェ位でけェ祭壇があってよ、その頂きには馬鹿でけェクリスタルがあるんだ」
有衣「あれ?······その話しどっかで」
優司「その祭壇を守っている人が居てな?1人はサン、もォ1人は」
有衣「若しかして豹牙って人だったりして」
優司「何で知ってんだ?」
有衣「知ってるってか···母が昔良く話してくれたのと同じだったから」
優司「へェ∼動物の豹に牙だぞ?」
有衣「うん、そォ」
優司「俺もガキの頃に母さんに聞いたんだ」
有衣「そォなんだ」
優司「作り話しだと思ってたけど」
有衣「そォね?案外本当の話しだったりして」
優司「太陽の中にか?······まさかなァ」


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