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『小説』永遠に宇宙に 完結編 ∼さよならからの始まり 絆は永遠に∼二章ノ3 選ばれた戦士2

デウス「ク!!真逆父がこれ程強かったとは」
サザン「すまないデウス···私がもっと確りしていれば······私もヨキも直ぐに逝く、その時はまた新しい国を作ろォな?」
ザシュ!!
デウス「グソォ〜〜!!サザ〜ン!!」
フッ
ソル「あれは·········サザン様」
シュタッ
サザン「ソルよ、お前に話しておかなければならぬ事がある」
ソル「この戦争の事なのですね?」
サザン「そォだ、目的も分からず戦い続け、そして何故とも分からぬ儘消滅してしまうのは酷だと思ってな?」
ソル「消滅ですか···この私が負けると?」
サザン「負け···まァそォなるか、恐らく残った戦士達の中ではお前が一番弱いだろォ、ヨキと有衣と言う女を除いてな?」
ソル「················」
サザン「お前は戦わずして消滅する」
ソル「その理由は聞かなければならないのですか?」
サザン「聞かぬと言うのか?」
ソル「出来る事なら···戦わずして消滅するのなら、戦士として負けた方が斃された者達に顔向けが出来ます」
サザン「ふむ、王としては立派な言葉だ、だが若し戦士達に問われた時王のお前は何と答えるのだ?」
ソル「············それは」
サザン「王が何も知らず戦っているのだ、下の者もそれに従え、とでも言うつもりか?」
ソル「············分かりましたお話し下さい」
サザン「うむ、心して聞くが良い、全ての始まりと終わりを」

美奈「フゥ···思ったより普通なのね?」
真「み、美奈さん平気なんですか?」
美奈「うん、何事も無くパラサイターになりましたって感じ」
真「そんなお気楽に···どォすんスか?」
美奈「どォって?別にどォもしないわよ?」
真「そォじゃなくって優司の事っスよ」
美奈「あァその事ね?別にいいのよ、あの子はもォ地球に戻ってるから」
真「え?そォなんスか?でもどォやって」
美奈「残ってんのはアンタと有衣って子かな?だからさっさとアンタも戻りなさい」
真「マジかよ···俺と有衣ちゃんって、何で弱小コンビだけが残ってんだよ···ってそォじゃねェっスよ!!」
美奈「ん?」
真「ん?でもねェっス!!何メッチャ可愛く言ってんスか、マジで惚れるとこだった」
美奈「ウフフ惚れちゃったの?私パラサイターだよ?」
真「巫山戯ないで下さいっス!!俺マジで優司の」
美奈「あァ〜煩い煩い、そんなに口煩いと女にモテないぞ?」
真「モテた事なんてねェっスよ!!」
美奈「あ······ゴメン、悪かったわね?」
真「俺が言いてェのは美奈さんパラサイターになっちまったじゃねェっスか」
美奈「そォね?なっちまったわね?」
真「優司どォすんスか?」
美奈「どォって、どォもしないわよ?さっき言ったじゃん」
真「だからァ!!···ったく、美奈さん母親じゃねェっスか」
美奈「元ね?」
真「戸籍とかそんな事言ってんじゃねェよ!!アイツに取って母親は美奈さんだけなんスよ!!それなのに」
美奈「パラサイターになんかなっちまってって?」
真「そォっス!!」
美奈「うん、アンタが言ってる事は筋が通ってるわ?でも私はこの星に来ると決めた時から家族は捨てて来たの」
真「巫山戯んなよ!!アンタはそれでいいかもしんねェけど!!子供は親を選んで産まれて来てんじゃねェんだ!!親の勝手で子供を振り回してんじゃねェよ!!そんなアンタでもアイツはアンタの事を想って必死に助けに来てたんじゃねェか!!」
美奈「うん、そォらしいわね?」
真「な!!······何だよそりゃァ」
美奈「私だってお腹を痛めて産んだ子だもの、全く考えていない訳でも無いわよ?でもね?アンタには理解出来ない事情があるの、でも安心したわ?」
真「え?安心って?」
美奈「あの子にこんな立派な親友が居てさ」
真「俺は···立派なんかじゃねェっス、それにアイツは俺の事」
美奈「大丈夫、大切な親友だって思ってくれてるから」
真「そんな事」
美奈「私は母親だぞ?」
真「ずりィっスよ···こんな時だけ母親出すなんて」
美奈「アハハハハそォだね?でもありがと、何か久し振りに人に怒られた気がする」
真「そんな悠長な事を」
美奈「まァまァ、とにかくアンタは今直ぐに有衣って子を連れて地球へ戻りなさい」
真「嫌っス!!俺は亜利愛と香瑠羅が残してくれた思いを必ず果たすんスから!!」
美奈「目的は?」
真「美奈さんと加奈さんの帰還、それとヨキって人の手伝いっス」
美奈「2人共パラサイターで戻る気が無いのに?それに探しているひ•と•なら私知ってるけど?」
真「え?······じゃァ俺の目的って」
美奈「フフフ、とにかく今残っている戦士達は物凄く強いわよ?それでも残るの?」
真「マジっスか?······そォっスねェ···邪魔になるくらいだったら」
優司「いた!!···母さん!!」
美奈「優司···············」
タタタタタ
優司「やっと会えた」
美奈「···············」
真「お、俺···無視?」
美奈「何しに戻って来たのよ」
真「何しにって···美奈さんそりゃねェよ」
優司「勿論母さんに会いにだよ?それと爽からの頼まれ事をね?」
美奈「爽に?」
優司「渡すものがあるんだ、でもその前に話してくれよ」
美奈「話し?アナタに話すことなんて何も無いわよ?」
真「ちょっと美奈さん!!」
優司「そっかでもいいや、やっと会えてんだから」
真「いや、良くねェだろ優司!!」
優司「ん?···あ、キンタ居たんだ」
真「え?···俺ってそんなにエア〜···じゃねェって!!いいのかよ!!話す事沢山あんだろ!!やっと会えたんだろォが!!」
優司「うん、ありがとキンタでもいいんだ、顔を見れたし、思っていた通りの人だったから、俺はそれで充分なんだよ」
真「·········そォかもしんねェけど、美奈さんはもォ」
ゴチン!!
真「痛ェ!!」
美奈「お喋りは女にモテないぞ?キンタ君」
真「でも」
美奈「じゃァないの」
優司「キンタいいんだよ、母さんに会えた、それだけで俺はいいんだ」
真「長く会ってなかったんだろ?」
優司「あァ」
真「それなのに···本当にいいのか?」
優司「いいんだ」
真「そっか、んじゃ俺は何も言わねェし、俺は俺の遣る事を遣るだけだ」
優司「遣る事?」
真「あァ、有衣ちゃんを連れて地球へ戻る」
優司「え?それじゃ探し人は見付かったんだ」
美奈「まだ見付けられてはいないみたいね?」
優司「じゃ何で」
美奈「私が知っているから、それとこれからの戦いに弱者は邪魔なだけだから、優司アンタもよ?」
優司「分かっているさ、でも俺だけは残るよ?」
美奈「帰れって言ってるのが分らないの!!」
優司「巫山戯んなよ!!あの時捨てられてやっと母さんに会えたんだぞ!!もっと母さんを見てからじゃないと俺は帰れない!!」
真「あ?何か今の言い方変じゃねェか?」
優司「母さんは地球に戻る気は無いんだろ?」
美奈「気付いてたんだ」
優司「当たり前だろ?俺は母さんの子だぞ?」
美奈「あァ〜もォ!!何でこんないい子に育っちゃったのよ!!これじゃ離れたくなくなるじゃん!!」
優司「フフフありがと母さん」
美奈「大好きよ?優司」
優司「俺もだよ?」
美奈「じゃァ1つだけ言っておく」
優司「邪魔になる前に帰れでしょ?」
美奈「OFF COURSE!!流石私の子だ、それじゃ有衣って子の所に行こうォか」
シュタッ
優司「待って母さん、これを先に渡しておく」
パシッ
美奈「あれ?これって」
優司「右手に嵌めたら絶対外すなってさ」
美奈「そォ·······何でこれを爽が」
真「おォ〜〜い!!行かねェのか!!」


ヨキ「グラン!!···有衣さん下がって下さい!!」
グラン「その女に用は無い、用があるのはヨキお前だ」
ヨキ「私を吸収して得る力は少ないと思いますが?」
グラン「分かっているさ、でもな?俺は特殊な身体をしているんだよ」
ヨキ「特殊?」
グラン「強者の核を取り込めば自分のものに出来るんでな?」
有衣「核が増えるって···それじゃ斃すのが」
グラン「そォだな?保険の核があればあるほど俺は強くなれる、悪足掻きするなよ?力の差は歴然としているんだ!大人しく吸収されろ!!」
アカシア「私がそんな事させないわよ!!」
シュタッ
グラン「アカシアとバル、また邪魔を······バルさえ何とかすれば」
バル「へェ〜、この状況で何とか出来るんだ」
シュサッ
バル「来たわよアカシア!!」
アカシア「わかってる!!」
ガキィ!!キンキン!!
アカシア「クッ!!つ、強い」
バル「私が居る事忘れてない?」
ザシュ!!
グラン「ガハッ!!矢張りバルだけは」
ガキィン!!キキン!!キンキン!!
バル「ふゥ〜ん、少しは強くなってるじゃん」
グラン(もォ少し押し切ればヨキを狙える)
バル「もォ少し押し切ればヨキを狙えるって所かしら?」
グラン「···············」
バル「アハハハハ図星だった?バレバレだって、甘いよ?グラン」
グラン「何故気付いた」
バル「何となくよ?アンタの考えそォな事だもん」
グラン「そォか、それは困った···ならこれならどォだ?」
ブン!!シュルルルル·········
バル「剣を投げた!!」
アカシア「有衣ちゃん避けて!!」
有衣「キャァ!!」
ガキィ〜ン!!
バル「ナイスヨキ様!!」
シュサッ···グボッ!!
アカシア「ガハッ!!···わ、私が狙い···だった···んだ」
バル「アカシア!!」
グラン「フハハハハ甘いのはお前だバル!!俺の狙いは初めからアカシアだ!!」
グボバッ!!
アカシア「バ、バル···逃げ」
フッ
バル「ヨキ様有衣ちゃん!!一旦引くわよ!!」
グラン「直ぐにお前達の核も頂いてくれるからな!!」
シュタタタタタ
有衣「加奈さん!!どこに向かえば!!」
バル「南へ行くわ!!」
有衣「追いつかれたら!!」
ヨキ「大丈夫、それまでに合流出来ますから」
有衣「え?誰とですか?」
バル「スーパーヒーローよ?」
有衣「そんな人···あ!!美奈さんか!!」
バル「そ、だから急ぐわよ?」
有衣「はい!!」
シュタタタタタ
グラン「さて、アカシアの吸収でどれくらい力が戻ったかな?······いつから居たんだ?」
怨皇「少し前からだ」
グラン「フッ···この俺に吸収されに来たのか?」
怨皇「どォかな?」
グラン「勝てる気でいるのか?」
怨皇「負けるつもりで来る奴がいるのか?」
グラン「まァいないな?では始めるか」
怨皇「これで全て終にしてくれる!!」





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