『小説』永遠に宇宙に∼さよならは言わない∼　終章　第 ９話

美菜「さてと、じゃァ貰える？」
ｻﾝ「はい、剣です」
美菜「私、覚悟決めたよ？サンが私を利用する事もね？でも期待通りに行くとは思わないでよね？」
ｻﾝ「分かっています」
美菜「これ以上仲間に心配掛けたくないし、加奈も助けなきゃいけないし、で？サンの目的は？」
ｻﾝ「ミーナに目覚めて貰い、その力で怨皇を吸収して大きな力を得て貰います」
美菜「目覚めなかったら？」
ｻﾝ「厳しいですが、その時はバルの作戦に切り替えます」
美菜「ねェ、逆に吸収されるって事は考えていないの？」
ｻﾝ「はい」
美菜「あらら、随分信用されている事で、それで吸収出来たらアナタの星に連れて行くって事だ」
ｻﾝ「気付いていましたか」
美菜「でもね？グランもサンも力を失った、バルは姿を消している、そんなんでどォやって連れて行く気なの？」
ｻﾝ「それは」
美菜「それとさ、もし吸収しちゃったらその時はもォ私じゃ無くなるんでしょ？」
ｻﾝ「それは違います」
美菜「違わないわよ!!吸収したら私は核を持ってパラサイターになるんだよ？そォしたらもォ人間じゃないじゃん!!」
ｻﾝ「そ、そォでした」
美菜「もォいいや、後の事は終わってからで」
ｻﾝ「ミーナ、矢張りバルの計画で進めて下さい」
ミーナ「何でよ」
ｻﾝ「私は自分の事ばかり考えていて、ミーナの事は何も気にしていませんでした」
美菜「今更？」
ｻﾝ「すみません┄矢張り人間としてミーナを私の星に連れて行きたいのです」
美菜「ふゥ～ん┄┄まァいいや、その話しはまた後でね？」
ｻﾝ「分かりました」
美菜「じゃァ頂戴？指輪」
ｻﾝ「はい」
美菜「右手の人差し指か」
ｽｯ
美菜「┄┄┄うん？別に何か変わったって感じはしないなァ」
ｻﾝ「肉体は既にこちらに来ていますので、動いてみれば実感出来ると思います」
美菜「んじゃァ傷付けられても平気なんだね？」
ｻﾝ「ですが致命的な傷は流石に」
美菜「ねェサン？」
ｻﾝ「はい」
美菜「どれだけの策を投じているのかは分からない、でも正直に教えて？」
ｻﾝ「分かりました┄先ず爽を通じてグランとバル、それと単独で怨皇とです」
美菜「そっか、じゃァ私がこの指輪を嵌めちゃったから、サンはもォ森の中には入れないね？」
ｻﾝ「はい、そォなります」
美菜「じゃァここで終焉を待っててね？」
ｻﾝ「分かりました」

ﾆｰﾅ「そろそろドラゴが来る頃かしら┄┄やっぱりミーナの言う通り殺らなきゃ殺られる場所だったわ？でも、こんなにも強いだなんて思ってもいなかった」
爽「ﾌﾌﾌ困っているみたいだね？」
ﾆｰﾅ「ん？┄┄あ、爽」
爽「覚えていてくれたんだ、なんか久し振りに嬉しいな？じゃァ行こォか」
ﾆｰﾅ「行くってどこに？」
爽「君に会わせたい人が居るんだよ」
ｽｩ～～～～～
ﾆｰﾅ「あ、ちょっと待ってよ!!」
ﾀﾀﾀﾀﾀ
ﾆｰﾅ「ねェ、会わせたい人って誰なの？」
爽「ニーナに取って大切な人」
ﾆｰﾅ「私に？それよりどォして光の球のままなの？」
爽「この姿の方が黒い戦士に見つからないし、動くのが楽なんだよ」
ﾆｰﾅ「動くのを面倒臭がるなんて」
爽「アハハハハニーナは真面目だなァ」
ﾆｰﾅ「ねェまだなの？」
爽「あそこの森を抜けた所で待とォか」
ﾆｰﾅ「って事は白い戦士なんだ」
爽「お？流石に勘が鋭いねェ、その人は君の助けになる人でもあるし、君が助けなければならない人なんだ」
ﾆｰﾅ「ふゥん┄ねェ、サラは元気なの？」
爽「元気だよ？でも体外一人だから暇を持て余しているかな？」
ﾆｰﾅ「ねェ、どォやって斃すの？」
美菜「そォね？それはちゃんと聞かないと」
ﾆｰﾅ「ミーナ!!」
美菜「ハァ～イニーナ」
爽「やァ待ってたよ」
美菜「で？どこのどちらさんかな？この浮遊する気持ち悪い謎の物体は、喋ってるし」
爽「いやァ辛口だねェ、でもそれが美菜か、ほれじゃァ」
ボワァ~~ン
美菜「で？姿を戻したのはいいんだけど、ちゃんと説明してよね？爽」
爽「全く、美菜には敵わないや、それよりちゃんと嵌めて来たの？」
美菜「これでしょ？」
ﾆｰﾅ「あ、ミーナのはダイヤなんだ」
美菜「だね？私もてっきりルビーかと思ってた」
ﾆｰﾅ「ダイヤの方がいいじゃん」
美菜「そォ？今は人工で作れるから大した価値は無いわよ？」
ﾆｰﾅ「でもやっぱりその輝きは羨ましい」
爽「あのォ、そろそろ本題に入ってもいいかな？」
ﾆｰﾅ「あ、御免なさい」
爽「んじゃ二人は怨王の所に向ってね？それで美菜に怨王と戦って貰う」
美菜「核が無いのに？」
爽「時間稼ぎさ、その間にニーナは祭壇に登る」
美菜「成る程、怨王は私との吸収が目的だから時間稼ぎには持って来いって事か」
ﾆｰﾅ「それに戦闘ならミーナの方が慣れてるからね？」
爽「で、頂上にはサラがスタンバっているから美菜は様子を見て一気に祭壇の頂上を目指す」
美菜「追ってくるよ？」
爽「当然来るね？何せ柱の中に核があるんだから」
美菜「何だァ、柱の中に隠してたんだ」
ﾆｰﾅ「私……何も知らないままこの先進んで死にたくない」
美菜「尤もな言い分ね？じゃァ爽？確りセツメイしないと、この先の計画に支障が出るわよ？」
爽「うわァ黒美菜が出てる…でもその通りだね？じゃァきちんとはなすかな？今から200年前に3人の戦士がこの銀河系に来た」
ﾆｰﾅ「グランとサンとバルだ」
爽「彼らは宇宙人でありそォでもない、この真実は今は関係ないからハショルよ？」
美菜「OK」
爽「恒星と惑星の違いは？」
美菜「惑星は太陽の周りを公転する天体で、恒星は自身で発光して、動く事はしないで留まり続ける星」
爽「正解、賢いね？美菜は」
美菜「そんなのいいから続き話して？」
爽「ﾊﾊ……クールだねェ……3人が居た銀河はこことは大分違くて、自身は発光しないんだけど留まり続ける星、エメラルドグリーンの恒星で名前はエアリス」
美菜「成る程ね？あの星の意味がやっと分かったわ」
爽「何だ知ってたのかい？」
美菜「今知ったのよ、で？」
爽「エアリスでは今でも戦いが続いてる」
美菜「選年戦争でしょ？」
ﾆｰﾅ「千年!!」
爽「サンから聞いてたんだ、3人はね？その戦争を終わらせる為にこの銀河系に来たんだ、大きな力を手に入れて連れて帰る為にさ」
美菜「それでこの太陽を拠点にしたんだ」
爽「あァ、人を生み出すのには大きなエネルギー画像必要だからさ、で何故日本人だけなのか？ってのは端折った話しに繋がるからこれもバジョルゴね？」
美菜「簡単に説明するわよ？ニーナ」
ﾆｰﾅ「え？あ、うん」
美菜「私の記憶で話しするから、大体できいといて？あのね？パラサイターの元は地球の日本人何故か？は知ってた様な気がするんだけど、ゴメン忘れちゃった」
爽「でね？光の柱も青の柱も順調に魂を生み出していたんだ」
ﾆｰﾅ「青の柱？」
美菜「今は漆黒の柱よ、で怨おうが現れたんだ」
爽「そォ言う事」
美菜「爽、悪いんだけどそこは端折ってくれる？」
爽「え？………まァいいか、分かった」
ﾆｰﾅ「何？私が聞いたら拙い事なの？」
美菜「正直に言う、それは聞かれたくない、ニーナとサラには関係無い事だから」
ﾆｰﾅ「だったら次行っていいよ？」
爽「OK、怨王は16歳から18歳までの男女で、憎しみや怒り、未練や嫉妬なんかの闇をかんちして、こっちに呼び出しているんだ」
ﾆｰﾅ「それって!!無限に呼べるって事じゃない」
美菜「だから200年も続いてる」
爽「怨王は今、今までよりも凶暴な戦士を呼び続けているんだ」
ﾆｰﾅ「だから説得しても聞いてくれなかったんだ」
爽「そォ言う事」
ﾆｰﾅ「そんなので本当に怨王の所に行けるの？」
美菜「大丈夫、多分だけど黒い戦士は私にだけは攻撃して来ないから」
ﾆｰﾅ「何でミーナだけなのよ」
美菜「分からない？怨王の目的が私だからよ？」
ニーナ「あァ、融合吸収か」
爽「美菜はヤッパ賢いね？」
美菜「そんな事よりバルはどォしたの？私一度も会った事ないんだけど？」
爽「話した方が良いのかい？」
美菜「ん？┄若しかして聞かない方がいいって事？」
爽「まァ全てを受け入れられる覚悟があるんなら」
美菜「覚悟があるから指輪を嵌めたんだけどね？」
爽「ん～～まァいいか、あのね？美菜が地球に送られた時、実は美菜の魂には悪質な闇が沢山入ってたんだ、バルはそれを浄化する為にその身を魂に変えて一緒に日本へ飛んだんだ」
美菜「悪質な闇ねェ┄それを浄化する為にって」
爽「そ、バルは美菜の傍に居続けて浄化をした、何年も欠かさずに」
美菜「ﾊｱ┄┄聞かなきゃ良かったって思う自分と、聞いた事で納得している自分が居るわ、バルは加奈だったんだね？」
爽「うん」
美菜「浄化で私を助けて、裕矢に襲われたのも助けて、そして今黒い戦士としてこっちに来てるんだ」
爽「黒い戦士？それは無いよ」
美菜「私の仲間が直接会っているんだけど？」
爽「だったらそれは擬人化しているんだ、パラサイダーの上級者は闇には飲まれないんだ、だからかァバルの気配が全くしなかったのは」
美菜「もォいいや、そろそろ斃し方教えてくれる？」
ﾆｰﾅ「待って!!その前に聞きたい事があるの、怨皇をたおした後ってどォなっちゃうの？3人共エアリスに戻るの？サラ達はどォなるの？」
爽「そォだったね？先ずパラサイターの3人は、全員力を使い果してしまっているから、当分は帰れない、それとリングを付けられた人達は今の所戻る事は無理」
ﾆｰﾅ「そんなァ┄┄やっと夢へのスタートが出来たって言うのに」
美菜「ニーナ、その事なんだけどね？
ちょっと私に当てがあるからさ、その人に聞いて見るよ」
ﾆｰﾅ「その人って？」
美菜「可成の頑固者」
ﾆｰﾅ「それ、大変そう」
美菜「まァね？でも私にはカードがあるから上手く行くと思う、じゃァ爽続きお願い」
爽「OK、君達3人の剣には意味があってね？美菜の光剣は破壊、ニーナの赤の御神刀は封印、サラに渡した青の剣は浄化なんだ」
美菜「成る程、最初に私の剣で核を破壊して、ニーナの御神刀で柱から逃げない様に封印、サラの剣で浄化するって訳か」
爽「アハハ僕の説明いらないじゃん、でも注意が2つ!!1つは其々の立つ位置、三角錐の正面には美菜、向かって右側がニーナ、左側がサラ、2つ目が3人同時に柱に剣を刺す、タイミングを合わせてね？少しでもズレてしまうと、怨皇が逃げる確率が上がるよ？」
美菜「分かった、他には？」
爽「刺した剣は破壊、封印、浄化の順に折るんだよ？全部折れれば怨皇は消滅するから」
ﾆｰﾅ「複雑だけど、それをやらなければ」
爽「それじゃァ僕は急いでサラの所に戻らなきゃいけないから」
ﾆｰﾅ「安全な所に居るのに？」
美菜「グランが凰華ちゃんを助けに行ってるからサラは今1人」
爽「驚いたな┄美菜ってエスパーか何かかい？」
美菜「そんなんじゃないって、今までの流れを纏めれば考え付くでしょ？」
爽「うん、僕には無理、ってか本当に美菜ってクールだよね？」
美菜「そォ？」
爽「じゃァぼくは早くサラの監視に行くよ」
ﾆｰﾅ「監視？」
美菜「嫌な言い方ね？」
爽「そォ思うのかい？サラだよ？」
ﾆｰﾅ「あ┄┄ゴメンなさい」
美菜「ん？何でニーナが謝るの？
」
ﾆｰﾅ「あのね？サラって同じ所にじっとしていられない性格なのよ」
美菜「そォだったんだ、なら早く行かないとサラの暴走で計画が台無しになったら困る所じゃなくなるから」
爽「ん～美菜辛口」
美菜「仕方ないじゃん!!お互い死にたくは無いでしょ？」
爽「なら早く戻らないと」