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『小説』永遠に宇宙に 完結編 ~さよならからの始まり 絆は永遠に~ 二章 決行 第10話

美奈「さて、随分経つけど敵さんの動きは全然無いわね?」
ソル「大半の戦力がアマリスに行っているからな?」
美奈「ねェ、一つ聞いてもいい?」
ソル「何だ?」
美奈「敵さんはあんなに沢山の兵を作り出しているってのに、何でアンタ達は少数で戦っているの?」
ソル「好きで少数で戦っている訳ではない、私の軍で戦士を生めるのはもォ私だけしか残っておらぬ、それに···あの光り輝く星が見えるか?」
美奈「あァあれね?クエーサーでしょ?」
ソル「知っているのか?」
美奈「えェ、太陽とは···って、太陽って知ってる?」
ソル「いや」
美奈「そっか、太陽と言う惑星は自身で星を燃やし光を放つけど、ここの銀河にあるあのクエーサーは2つあるけど、どちらも燃やす訳じゃ無くて光だけを放つ準星って事なの、その光量は太陽の一兆倍にも及ぶって言われてるんだ···それにしても明るいわねェ」
ソル「これが当たり前だからな?」
美奈「この星には夜って無いでしょ」
ソル「夜?」
美奈「知らないか、あのね?光の射さない時間を夜って言うんだけど、えェと···仮りにあれを北とするとこっちは南、これじゃァ一日中明るいから夜は来ない」
ソル「光が射さない時間を夜と言うのか」
美奈「ん?どォかした?」
ソル「いや···昔母ヨキからジストーが生まれた話しを聞かされた事を思い出したのでな?」
美奈「それが夜と関係あるの?」
ソル「あァ、お前が言った北···あれは第1クエーサーなのだが、昔はあれしか存在していなかったらしいのだ」
美奈「第2クエーサーが無い時間があった···そしてジストーが生まれた」
ソル「そォ言っていた」
美奈「成程ね?ジストーの根源は闇だったって事か」
ソル「何か分かったのか?」
美奈「恐らくひ•と•もにんげんも同じだと思うんだけどね?人は闇の時間になると気持ちが高ぶり若干の興奮状態になるのよ、中には自我を抑える事の出来ない人も居る」
ソル「自我···ジストーみたいだ」
美奈「私達の太陽系でもパラサイターが居たって事は?」
ソル「サザン様とバル、そしてグランだな?」
美奈「えェ、そして私達の星には夜があり大きな闇もある、と言う事は?」
ソル「ジストーが生まれてしまった」
美奈「そ、んでその大本が怨皇って事よ」
ソル「ジストーは······我々パラサイターが生み出してしまっていたと言う話しは真実だったのか」
美奈「で?どォしてクエーサーに行って戦士を作らなかったの?」
ソル「先程も話しただろ?それに私1体で十分だ」
美奈「と言うのは建前で、本当は仲間が斃されるのを見るのが辛い···って所か」
ソル「·········何故分かったのだ?」
美奈「だって加奈のお兄さんでしょ?考えてる事なんて大体分かるって」
ソル「美奈よ」
美奈「嫌よ?」
ソル「な、まだ何も言っていないではないか」
美奈「言ったでしょ?考えている事は大体分かるって、それにさそれは加奈が決める事じゃん、私だって地球には戻らないつもりで来たんだから···それ程の相手よ?怨皇は」
ソル「そォか······出来ればバルには幸せになって貰いたかった、こんな戦いの無い星で」
美奈「ハァ···その為に戦っているんでしょ?それに私だって仕方なく来たんだから」
ソル「む?仕方なくとは?」
美奈「私は加奈と約束したのよ、いつまでもずっと親友でいるって、それと私が逃してしまったアイツの後始末にね?」
ソル「成程、近くに居なければその意味が無い···それが親友か」
美奈「そォ言う事」
アカシア「ソル王!!」
シュタタタタ
ソル「む?あれはアカシア···それにあの者達は誰だ?」
美奈「······地球人」
シュタタタッ
獅牙「お初にソル王、私は地球から来た神楽獅牙と申します、そして彼が」
虎牙「鷹村虎牙っス···って、マジかよスゲェ美人だ」
美奈(神楽に鷹村って······それじゃァ爽の奴)
獅牙「そォ言う事です美奈さん、俺は子龍の息子で虎牙君は」
美奈「虎兄のでしょ?」
獅牙「えェ、俺達は」
美奈「爽に呼ばれて来た、で?他には誰が来ているの?」
獅牙「龍次さんの息子の龍牙、亀太郎さんの息子の太陽君と有衣ちゃん、そして」
美奈「もォいいわ、で?何しに···まァ大方見当付くか、話しは終わりよ?アナタ達はこの星に居てはいけない、だからさっさと地球へ帰りなさい」
ソル「おい美奈!!折角の戦力を」
美奈「アンタは黙ってて!!これは地球人の話しだから」
獅牙「俺達がそれで素直に聞き入れるとでも?」
美奈「思っていないわよ?」
虎牙「じゃ俺もここに残り···何でこっち向かって構えてるんスか?」
美奈「口で言っても分かんないなら力で躾なきゃ」
虎牙「マ、マジっスか?」
美奈「えェマジよ?」
虎牙「獅牙さん!!」
獅牙「言った筈だろ?一筋縄では行かない人だって」
虎牙「そォっスけど、こんな事になるなんて聞いてねェっスよ!!」
アカシア「ソル様!!ち、父が、兄とグランも!!」
ソル「やっと姿を現したか」
アカシア「私が!!」
ソル「お前はアマリスへ向かえ」
アカシア「え?」
ソル「直ぐに向かえ!!必ずバルを守るのだ!!美奈の為に」
アカシア「ミーナの···はい必ず!!」
シュタタタタ、ヒュ〜〜
デット王、アカシアが」
デウス「良い、放っておけ」
美奈「アンタ···ありがとね?ソル王」
ソル「私はお前の王では無い、ソルで良い」
美奈「そっか、んじゃァ悪いけど私は私の用事を済まさせて貰うわよ?」
ソル「あァ、そもそもこれは私達の戦いだ、部外者は手出し無用」
美奈「フフフ格好いいわよ?ソル」
ソル「当然だ」
獅牙「虎牙君、君はソル王とポプラちゃんの援護を頼む」
虎牙「獅牙さんは···えェ!!マジっスか?」
獅牙「仕方ないだろ?美奈さんを納得させなければ」
デット「む?奴らの動きが······何故味方同士で」
デウス「敵同士数を減らしてくれるのなら大いに結構な事だ、私はソルを相手するお前達は好きに暴れろ」
デット「はい」
グラン「デウス様、少しお待ち下さい」
デウス「何だグラン」
デット「貴様!!王に止まれとは」
デウス「良い、話してみよ」
グラン「新たな力が2つ、それも強大です」
デット(何!!···本当だ、コイツ氣を探るのはまだ慣れていないと)
デウス「ふむ、もしやそれも」
グラン「はい、地球人です···凄く速い」
デウス「お前の見立てでは後どれ程でここに」
グラン「あちらを、来ました」
デウス「あれか···確かに速い、それに力もある···うむ、では肩慣らしにあの地球人でも相手してみるか」
デット「私も地球人に興味があります」
デウス「フフフ流石我が息子だ、好きにせい」
デット「グラン、お前の力は本物か?」
グラン「疑うと言うのならば···では私がソルと戦い証明したいのですが?」
デット「構わぬ、やってみろ」
グラン「はい!!では先に」
デウス「フフフデットよ、態とけしかけたな?」
デット「グランは怨皇を吸収し、次は我々を狙って来ます」
デウス「確かか?」
デット「間違いなく、奴は自身の力を過信しています、己が上だと」
デウス「自惚れおって···まァ良い奴の始末は任せる、では行くぞ?」
デット「はい」
シュタタタタ
龍牙「間に合った···獅牙さん!!」
獅牙「君達···何故君達がここに?ここには加奈さんは居ないが?」
太陽「聞きたいのはこっちだよ?何故君は美奈さんと対峙しているんだい?この状況は誰が見ても裏切りと見るしか無いが?」
獅牙「これには理由(わけ)があってね?」
太陽「理由(わけ)があったとしても君の役目は美奈さんの守護だった筈だ、これじゃまるで敵に寝返りだよ、それとも他に目的でもあるのかい?」
虎牙「違うんスよ太陽さん、これは美奈さんから」
獅牙「いいんだ虎牙君、それよりも敵がこっちに来るぞ?」
龍牙「え?···うわ!!アイツ俺狙ってねェか?」
獅牙「龍牙君気を付けろ!!奴はデウスだ」
龍牙「デウスって···お、親玉じゃねェか······ん?何で獅牙さんはその事を」
獅牙「虎牙君!!奴はデット、デウスの息子だ!!強いぞ!!」
虎牙「の、望む所だ!!······あ?獅牙さん会った事あんのか?」
シュタタタタ
太陽「美奈さん」
美奈「亀太郎と楓ちゃんの息子か、2人共元気?」
太陽「えェとても、俺は両親の願いの為に来たんです、他の皆も」
美奈「そっか、でも何でアンタ達とパラサイターが一緒に居るの?それが子龍と凰華ちゃんの息子だなんて」
太陽「俺も気になって自分のミッションを離れてまで来たのですが、真逆本当に彼がパラサイターだったなんて」
美奈「ミッション?」
太陽「はい、単刀直入に言います、美奈さんの守護、加奈さんの守護、ヨキと言う方の捜索の協力です」
美奈「アハハマジで単刀直入、それを爽が言ってたの?」
太陽「はい」
美奈「·········何考えてんのかしら」
太陽「何をって···普通の事なんじゃ」
美奈「まァ爽を良く知らないアンタ達ならそォ思うのも当然だけどね?」
太陽「付き合いが長い美奈さんには爽の意図が分かる」
美奈「そォ言う事、で、私は獅牙って奴の本性を暴くつもりだけど?」
太陽「お供します」

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