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『小説』永遠に宇宙に 完結編 ~さよならからの始まり 絆は永遠に~ 二章 決行 第 1話

アカシア「ヨキ様ァ〜」
アシュリー「ヨキ様ァ〜」
アカシア「どこに居ますかァ〜」
アシュリー「アシュリーです」
アカシア「ヨキ様ァ〜」
ザザッ
ヨキ「アシュリー、アカシア···何故ここに?」
サザン「ヨキ」
ヨキ「ア······アナタ······無事に戻って来てくれたのですね?」
サザン「はい、約束でしたから」
ヨキ「では強力な戦士は」
サザン「えェ、連れて来ましたよ?」
ヨキ「そォですか······やっとこの戦いも終るのですね?」
サザン「さァ···それはどォでしょォか」
ヨキ「そォですね?すみません···私の方はまだ」
サザン「分かっています···ヨキがこれ程探しても見付けられぬとは···あの者も日々成長して行っていると言う事です」
アシュリー「あの者って誰ですか?」
アカシア「もォ!!言ったでしょ?ヤム様と父を操ってる者が居るって」
アシュリー「そ、そォだった···でもミーナが居れば戦争は終結するんじゃない?」
サザン「そォですね?可能ではあると思いますが、矢張り一番良い方法は」
ヨキ「えェ、生命(せいめい)を抹消すれば確実に······元に」
アシュリー「元に······戻るのかなァ」
アカシア「うん···こんな何年も続いた戦いが終わるのかなァ······それに今更」
サザン「ですが、私とヨキはそれを目的として来ましたから」
アカシア「そォですよね?」
サザン「ですが······」
ヨキ「何がですか?」
アカシア「予定が少し狂ってしまった、ですね?」
ヨキ「バルが連れてきた怨皇と言う者ですね?」
サザン「知っていましたか······実はその事なのですが、私はこの星を離れる直前にある事に気付いてしまったのです」
ヨキ「ある事ですか?」
サザン「気付いていませんでしたか、パラサイターよりも悪しき心を持ったジストーの方が僅かですが力が上だと」
アシュリー「そ、そォだったんだ」
アカシア「言われてみれば」
サザン「そして辿り着いた星で実験をして見る事にしました、私は太陽と言う星で戦士である命を生み続け、地球と言う星へ送り人間と言う者に寄生させていました、又それと同時に悪しき心を持つ命も生み、彼は自身を怨皇と名乗りました」
アカシア「何故悪しき者まで生んだのですか?」
サザン「悪しき力を持ちながら、それを上手くコントロール出来るパラサイターを作り出す予定でした、ですがその内の1体が高い知能を持っていた為自身で力を増幅させて行き、到頭私1体では抑える事が出来ない程に成長し、怨皇と名乗る様に···その対策として私は全ての力を使い強力な命を生み、地球の美奈と言う者に寄生させたのです」
アシュリー「怨皇を斃す為にですね?」
サザン「いいえ、美奈が覚醒し怨皇を吸収して更なる大きな力を···と考えていたのてすが、美奈は目醒める事はなく、事態は最悪の展開に···ですがそれを終焉させたのがバルてした、バルはその身に怨皇を封じてこの星へ連れて来たのです」
アシュリー「何で姉さんが」
ヨキ「あちらの世界にパラサイダーを存在させない為ですね?」
アカシア「バルがねェ···あの気分屋がそんな事するだなんて」
ヨキ「アナタが連れて来た戦士とは?」
サザン「先程話した美奈です···ですが美奈は私達の星を救うのが目的ではなく、全て加奈の為に来ていると思われます」
ヨキ「加奈?」
サザン「バルの事です、バルは地球で崎谷加奈と言う命に寄生し、美奈を幼少の頃から見守り続けていました、ですから美奈に取って加奈と言う存在は」
アカシア「戦友(とも)って事か」
サザン「いいえ、彼女達が育った国には戦争がありません、ですから親友(とも)と言った所でしょう」
アシュリー「親友かァ···何かその響いいなァ」
アカシア「うん、私も好きかも」
ヨキ「えェ、戦友で友とするより、親友で友とする方が平和な感じがしますからね?」
アカシア「サザン様···本当の話しをして貰えますか?」
サザン「本当の?私は真実を話していますが?」
アシュリー「アカシア?何言ってんの?」
アカシア「サザン様、ミーナの本当の目的って、バルの為だけでは無いですよね?」
アシュリー「え?そォなの?」
ヨキ「アナタ?」
サザン「アナタ達にはそォ説明した方が良いと思ったのですが」
アシュリー「じゃ!!ミーナは何の為に来たって言うのよ!!」
アカシア「落ち着きなさいアシュリー」
アシュリー「だって!!」
アカシア「いいから!!」
アシュリー「······分かった」
サザン「ミーナは表向きは加奈の為と言っていましたが、本心は逃した敵···怨皇の討伐に来ていると思います」
アカシア「直接聞いている訳じゃ···ないんですね?」
サザン「えェ、美奈は戻る気は無い覚悟で来ています」
アシュリー「納得出来ない」
アカシア「アシュリー?」
アシュリー「絶対納得出来ない!!」
アカシア「何でよ、別にミーナは筋通ってるじゃん」
アシュリー「そんな事ない!!何で?ミーナは姉さんと親友だったんでしょ?だったら姉さんの為に来るのが普通じゃないのよ!!」
サザン「そォてすね?」
アシュリー「ミーナは姉さんの為にこの戦争をちゃっちゃと、あの化け物みたいな力で終わらせちゃって···姉さんを······連れて帰らなきゃ」
アカシア「アシュリー」
ヨキ「そォかもしれませんね?ですがそれを決めるのはアシュリーでもなく、私達でもないのですよ?」
アシュリー「·········姉さん」
サザン「それだけはバルが決める事ですからね?」
アシュリー「······帰らなかったら」
アカシア「え?」
アシュリー「帰らなかったら絶対引っ叩いてやる!!」
サザン「フフフ、そォですね?」
アカシア「じゃそん時は私も一緒に引っ叩いてあげるよ」
アシュリー「私は右!!」
アカシア「じゃ私は左ね?」
ヨキ「······アナタ···アナタの本当の目的を」
サザン「···シッ、今はまだ心の中に仕舞っておいて下さい」
ヨキ「······分かりました」
アカシア「何の話しですか?」
サザン「何でもありません、さァ人探しは私達に任せてアナタ達は新しく来た地球人の助けに向かって下さい」
アシュリー「新しく?」
アカシア「また来たの?」
サザン「えェ、恐らく地球生まれのパラサイターである爽と言う者の仕業です」
アシュリー「へェ〜そんなのが居たんだ」
サザン「因みに爽はウィザーダですよ?」
アシュリー「嘘!!ウィザーダで地球人だなんて···若しかしてミーナと2体で終わらせちゃうんじゃない?」
アカシア「来たのはその爽と言う者だけですか?」
サザン「9人···ですが、その中に爽は居ない様ですね?」
ヨキ「力はバラバラみたいですね?中にはウィザーダクラスも居る様ですが」
サザン「とにかく行って確かめて下さい」
ヨキ「ですね?彼等はこの星がはじめてですから」
サザン「それにここでの戦闘も初めてですので」
アカシア「ここでのって···戦闘経験者なのですか?」
サザン「はい、彼等はあちらで死闘を経験しています」
アカシア「分かりました、じゃ早く行くよ?アシュリー」
アシュリー「うん、じゃァ行って来ます」
サザン「頼みましたよ?」
シュタタタタタタ

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