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『小説』永遠に宇宙に~さよならは言わない~ 2章 第16話

凰華「虎次達はまだ帰らないの?」
龍次「もう直ぐだって言ってたから」
ブオ~ン!!
凰華「あ!!帰って来た」
龍次「一応俺が話しをするけど、恐らく虎次は」
凰華「分かってる、でもこの事はタイガにもちゃんと話しとかないと」
龍次「分かった」
スタスタスタ
虎次「お?珍しいじゃねェか、凰華┄龍が居るなんて┄┄孔は?」
龍次「さっき部下の人がそのバックを持ってきたよ?」
虎次「あァ、連絡あった」
凰華「それ何?」
虎次「ティムに渡すゲームだ」
凰華「えェ!!その大きなバック2つ分?」
虎次「もっと買ってやりてェ位何だ、こんなんじゃ少ねェって」
凰華「ありゃァ┄┄すっかりお兄ちゃんだね?」
虎次「俺には弟が居ねェかんな?」
凰華「やり過ぎじゃないの?多分喜ぶ前に腰抜かすよ?」
虎次「ハハハ、だったら尚更良いじゃねェか┄┄で?本題に入れよ、何があったんだ?」
龍次「鋭いな?相変わらず」
虎次「普通気付くだろ?孔と凰華が居るんなら分かるが、龍がここに居る事自体変なんだ、何かあったって┄┄孔に何があった」
龍次「流石だ、実は孔が姿を消した、何度連絡しても繋がらない」
虎次「パクられた┄┄んじゃねェんだ┄いつからだ?」
龍次「4日前」
虎次「┄┄4日前って、俺達と会ってんじゃねェかよ」
龍次「その後だ」
虎次「凰華、分かる様に説明しろ、あの後何があった」
凰華「皆と別れてから新宿に行く話しになったんだけどね?お兄ちゃんだけ別行動するって、それから連絡が付かなくなったのよ」
虎次「行先は言ってなかったのか?」
凰華「うん、用があるってだけ」
虎次「それじゃ探しようがねェじゃねェか」
龍次「あァ、何の手掛かりも無くてね?」
凰華「ごめん、私がちゃんと聞いていれば」
龍次「仕方ないよ」
虎次「あァ、どォせ聞いたってアイツは答えねェかんな?」
凰華「そォだけどォ┄┄」
龍「ロポンギ」
虎次「んァ?龍次今何か言ったか?」
龍次「いいや?ねェ母さん」
蘭「なァに?」
龍次「すまないが、凰華を連れて食事にでも行っててくれないか?」
虎次「あ?何言ってんだよ龍次」
蘭「あいよ?んじゃ凰華ちゃん行こっか」
凰華「え?で、でも」
蘭「良いから、ほら行くよ?」
凰華「あ、は、はい」
スタスタスタ┄┄バタン!!
虎次「んで?会話の出来ねェ龍を残してどォすんだ?」
龍次「ん?そォなのかい?龍」
龍「┄┄┄┄┄┄┄」
虎次「龍次、先から何言ってんだ?今日変だぞ?」
龍次「そんな事ないよ?俺はいつも通りだって」
虎次「あんなァ┄龍は日本語全く話せねェんだって知ってんだろ?」
龍次「だから、本当にそォなのかい?龍」
龍「┄┄┄┄┄┄┄」
虎次「龍次」
龍次「龍、悪いが俺は知っているんだ、孔から全て聞いているからね?たけど今回の様に、孔に何かがあるまでは黙っててくれ、と言われていたんだ」
虎次「あ?何だそりゃ、俺は何にも聞いてねェぞ?」
龍次「あァ、孔は俺だけに話したからね?この事は凰華も知らない」
虎次「んだよ、何で俺には」
龍次「気付きなって虎次、虎次は女の攻めに弱い、それは孔も分かっていた」
虎次「まァ┄┄┄分かったよ、で?どんな事だよ」
龍次「龍、安心してくれ、決して誰にも話さないと約束する、それに今回は急を要するだろ?」
龍「┄┄┄┄┄┄┄」
チラッ
虎次「喋んねェよ!!ちったァ仲間を信じろって」
龍「全て聞いた訳では無いだろ?何故日本語を普通に話せるかまでは」
虎次「ろ、龍が普通に日本語を」
ギロッ
虎次「わ、悪ぃ」
龍次「そォだね?そこまでは聞いていない」
龍「悪いがその事だけはもォ少しだけ待ってくれ、何れ必ず話す」
龍次「分かった、今はそれよりも孔の事が先だからね?」
コクッ
龍「孔はあの後六本木へ向かった」
虎次「やべェな┄嫌な予感がする」
龍次「あァ」
龍「奴がバイヤーって事は知ってるな?」
龍次「草と薬┄┄だけじゃ無いのか?」
龍「今は裏のもっと深い所で貴金属、絵画、骨董品、そこまでは俺も口を出さなかった」
虎次「おいおい、それだけでもやべェってのに」
龍次「あァ、まさかとは思うが」
コクッ
龍「俺の忠告を聞かず、倒頭人身売買や臓器売買まで始めやがった」
虎次「あの馬鹿!!」
龍次「それは国内だけでは無いね?」
龍「流石だ┄主にアジアが多かった、だが稀にヨーロッパやアメリカもあったらしい」
龍次「それで今回はアメリカで当たってしまったって事か」
龍「恐らく」
虎次「何でアメリカだって事になるんだよ」
龍次「答えは六本木だよ、六本木はアメリカのマフィアが牛耳っている、更に中国とは何度か衝突しているんだ」
虎次「孔はどこかの組織に入っていたのか?」
龍「それは無い、アイツはいつも単独で行動していた」
龍次「だろォね?組織に入っていたら、そこまで手を広げられない筈だから」
龍「アイツは十分警戒していた、取り引きにはいつも慎重に行っていたんだが」
龍次「今回はミスをした」
龍「あァ┄信用していた客がマフィアに加入してしまったんだ、俺の所に来たメールには、暫く姿を隠す、だがそれも時間の問題だから凰華を連れて中国に帰れと」
虎次「それじゃ孔の奴今頃」
龍次「そォは思いたく無いから対策を考えているんだよ」
虎次「和解は出来そォなのか?」
龍「金で解決するなら有難い、俺とアイツが溜め込んだ金を出せば」
龍次「足りるのかい?恐らくそれでも半分も満たないだろォな?」
虎次「半分もって、それで幾ら位なんだよ」
龍「1億」
虎次「おいおい┄マジかよ」
龍次「金で解決出来るなら問題は無い、俺が何とかする」
虎次「まァ、俺も居るしな?」
龍「すまない」
虎次「凰華はどォすんだよ、何て話すんだ?こんな事話せねェだろ?」
龍次「あァ、最悪も考えられる、何せ相手はマフィアだ」
龍「こんな事凰華が聞いたらアイツの性格だ」
龍次「だね?性格は孔と一緒だ、絶対に報復に出る」
龍「それだけは避けたい、だから」
龍次「あァ、口合わせをしよう」
龍次「凰華と話した内容をメールしてくれよ、俺達はそれに合わせるから」
虎次「ったく┄本当にあの馬鹿は」
龍「今更言っても仕方ない┄では俺は凰華の所に向かう、後でメールする」
龍次「分かった」


龍次「ティム、忘れ物は無いかい?」
ティム「ダイジョブ」
サラ「あれ?虎次は?」
虎次「呼んだか?今荷物┄┄クォ!!お、重てェなこれ、龍次!!手伝ってくれ!!」
龍次「あァ、今行く」
ガラガラガラ
ニーナ「何?そのバック」
虎次「これか?これはティムのだ」
ティム「what?ワタシノココニアリマス」
虎次「忘れたのか?初日に約束したろ?これは龍次が買ったアニメと俺が買ったゲームだ」
ティム「コ、コンナニ?」
虎次「俺はゲームの事全然分かんねェから、部下に用意させた」
ティム「ト、トラジ」
ニーナ「サラ?」
サラ「うん、はいティム」
ティム「letter?」
サラ「そ、これは空港の荷物チェックで何か言われたら渡して?」
ティム「OK」
龍次「ティム、これからが夢へのスタートだ、道はとても険しいけれどティムなら必ず出来るから、頑張れよ?」
ティム「Thanksリュウジ」
虎次「寂しくなっちまうが┄お前は俺の弟だ!!確りやれよ?」
タタタハグッ
虎次「おっと┄ハハハ頑張れよ?お前なら出来る」
ティム「グスッ┄┄アリガトトラジ┄トラジノオカゲデトテモタノシカタ┄グスッ┄ヤクソクシマス、ガンバリマス」
虎次「おゥ!!たまには連絡して来いよ?」
ティム「ハイ」
虎次「おし!!んじゃ行け!!」
ティム「ハイ、サヨナラトラジ」
虎次「おゥ!!」
ティム「アリガトリュウジ」
龍次「あァ、龍の如しだ」
蘭「菜智に宜しくね?」
ティム「ハイ、アリガトラン┄┄ミナサンsee you againマタアイマショウ」

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