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【全文無料】現代社会をイメージで爆速理解!気候変動に対する取り組み編(社会人、学生向けインプット)

みなさんおはようございます。ロードです。それでは前回の続きを書いていきます。

前回は気候変動により様々な問題が起こっていることを学びましたが、今回はその問題に対し、各国が取り組んだことを学んでいきます。

前回の最後でも書いた通り、その取り組んだことというのは条約を結んだり、ある機関を設け宣言を出したり、議定書を採択したり、などです。

長い漢字の条約名や組織名が多く出てくると思いますが、頑張って一緒に覚えていきましょう。

 前回の記事は下記のURLから↓

地球環境問題に対する各国の取り組み


生物多様性の保全

気候変動により生き物たちが住む場所を失う羽目になるということを未然に防ぐための条約をいくつか紹介します。

まずは、1971年にイランで採択されたラムサール条約です。この条約の目的は、水鳥が住む湿原を保護することです。

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次に紹介するのは1973年に採択されたワシントン条約です。この条約は、絶滅危惧種の貿易禁止を定めたものでした。

そして、1992年にはすべての生物の保全を目的とした生物多様性条約、2010年には生物資源による利益の分配を定める、名古屋議定書が採択され、生物多様性の保全の動きは世界に広がっていきました。


環境問題と国際会議

様々な環境問題に対し、国際会議で各国はどのようなことをしたのでしょうか。

1972年ストックホルムで、Only One earthというスローガンのもと、国連人間環境会議が開かれました。

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ちなみにこのOnly One earthというスローガンを和訳すると、かけがえのない地球という意味になります。

この会議で人間環境宣言国連環境計画(UNEP)が採択されました。

その20年後の1992年、ブラジルのリオデジャネイロで国連環境開発会議が行われました。この会議は別名地球サミットとも呼ばれます。

地球サミットの基本理念は「持続可能な開発」です。

この持続可能な開発というのは、貧困に終止符を打ち、地球を保護した上で全ての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指すことです。

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この会議で持続可能な開発を目指すことを宣言したリオ宣言と、それを実現するための具体的な行動計画である、アジェンダ21が採択されました。

 またこの会議では、気候変動枠組条約生物多様性条約の合意も行われました。



気候変動をめぐる条約と諸課題

気候変動をめぐってこの後も様々な条約が採択されていくわけですが、それには問題点もありました。

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1997年京都第3回気候変動枠組条約締約国会議が開かれました。締約国というのは、先程の気候変動枠組条約を採択した国のことです。

補足:第3回気候変動枠組条約締約国会議はCOP3とも呼ばれています。

つまりは気候変動枠組条約を採択した国同士で行った会議ということですね。

そこで京都議定書が採択されました。この京都議定書の目標は、各国が温室効果ガスの排出量の削減目標を決定し、2008年~2012年までの平均で1990年と比べてマイナスになることを達成することでした。

ちなみにその目標値というのは、EUが8%、アメリカが7%、日本が6%減らすというものでした。

この京都議定書は2005年に発行されましたが、この議定書には先進国しか参加しておらず、途上国といわれている国の参加は見送られました。

その途上国に分類される国が、中国インドなどです。ご存じの通り、中国が出す有害物質の量はすさまじいです。

そんな国が批准していないのになぜ中国よりも排出量が少ない国が削減しないといけないのかということに疑問を抱き、アメリカ2001年に、カナダ2011年に、それぞれ離脱していきました。

その他にも問題点はありました。それが京都メカニズムです。京都メカニズムとは、京都議定書を採択した国が目標を達成するために利用することのできる柔軟措置の1つで国際排出権取引クリーン開発メカニズムがあります。

国際排出権取引というのは、他国が削減した温室効果ガスの量を購入できるというものです。

つまり、温室効果ガスの削減量を買うことです。

これを利用すれば、あまり温室効果ガスを排出していない発展途上国から削減量を買って自国のものにするということも可能です。実際そうした国は多かったそうです。

もう一つのクリーン開発メカニズムというのは、他国に資金や技術面で削減の協力をすることで植林により吸収した二酸化炭素を自国の削減量に含めることができるというものです。

この2つの共通点は、他国からお金で削減量を買うということです。

先ほどの中国もそうですが、これでは温室効果ガスを大量に排出している国が、実質削減しなくてもいいことになっているので、京都議定書の意味がないのでは・・・。と感じてしまいます。

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その後の締約国会議とパリ協定


京都議定書には様々な問題があることがわかりましたが、その後も会議は開かれ続け2015年にパリで開かれた第21回気候変動枠条約締約国会議(COP21)では、パリ協定が採択されました。

パリ協定の目標は、18世紀末に起こった産業革命から現在までの気温上昇を2℃未満に抑えるというものでした。これにより、各国は国ごとにそれぞれ目標を提出しそれを5年ごとに更新していくということを義務付けられました。

パリ協定が京都議定書の相違点を紹介します。

京都議定書先進国のみの参加だったのに対し、パリ協定は先進国、発展途上国に問わず、すべての国が参加することになったということです。

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終わりに

お疲れ様でした。これで気候変動と諸課題のテスト対策は終わりです。次回からは人口資源とエネルギーの分野に入っていきます。よろしければそちらもご覧ください。

それではまた次回お会いしましょう。最後まで読んでいただきありがとうございました。

画像引用

ユニバーサルホーム、photo AC




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