マガジンのカバー画像

【書籍編】愛するということ(エーリッヒ・フロム)

13
エーリッヒ・フロム著「愛するということ」について思いついたことなどを綴ったものをまとめました。
運営しているクリエイター

#友愛

「"与える"という行為の強さ」の話

「"与える"という行為の強さ」の話

エーリッヒ・フロム曰く、様々な愛の形の根底には「友愛」というものが存在し、すべての他者、つまり自分以外の「無機物の物体」も含めたあらゆる存在に対して向けられる「その人の人生をより良いものにしたい」と願う、人間のごく基本的な感情の一つである。

その友愛にまつわる能力は6歳前後、日本では小学校入学の前後に成長が始まる。

それまでは母親からの無償の愛、「母性愛」によって受動に終始していたが、子供特有

もっとみる
「同情由来の他者への行為はマスターベーションと変わりない?」の話

「同情由来の他者への行為はマスターベーションと変わりない?」の話

(あらかじめ断っておきますが、少々穿った解釈をしてる、とお伝えしておきます。
好んでそう思考したわけではないのですが、そう思わずにいられないというのも、また好んで思ったわけではないのです。言い訳でしょうがね。)

結論から申しますと、「自己満足のための"同情"と、同情由来の"与える“という行為は、その対象の自尊心、ひいては尊厳を損なうことに繋がってしまうのではないか?」ということです。

この点を

もっとみる