こんな本を読んできた(シェイクスピア編)
これまでに読んできた演劇関連の書籍のまとめ。シェイクスピア編。
ハムレットは太っていた!
言わずと知れた名著。
痩せ細った孤高の青年・ハムレット。
ーそんな従来のイメージを覆すハムレット像を唱えた一冊。
フェンシングのシーンで、ガートルードが息子・ハムレットを形容する台詞。
”He’s fat and scant of breath.”
この場面で”fat”は「汗っかき」と訳されることが多い中、タイトルにもあるように”fat”は「太った」ハムレットの体型を表しているのではないかと、論が展開される。
「心を支えるシェイクスピアの言葉」も同じく河合さんが執筆されている。
こちらはシェイクスピア初心者にもわかりやすく読みやすい。
蜷川幸雄の劇世界
劇評家 扇田さんが蜷川さんの演出作品について論じた一冊。
蜷川演出を語る上で欠かすことのできないシェイクスピアについても、多数言及されている。
すべての季節のシェイクスピア
日本で3番目にシェイクスピア作品を全訳した松岡和子さんの著書。
観劇記や自身の翻訳経験を基にシェイクスピア作品を紐解いた一冊。
現場翻訳家として、稽古場に顔を出す中で、演出家や俳優との会話から翻訳の精度を上げていく姿にはただただ感動。
2022年の文庫版では、松岡さんの翻訳で2021年に上演された「終わりよければすべてよし」のことも書かれている。
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「終わりよければすべてよし」観劇時の記録はこちら。
シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち
批評家 北村紗衣さんによるシェイクスピア劇と女性の関わりを辿った一冊。
フェミニスト批評の第一線で活躍する北村さんならでは新たなシェイクスピア論。
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