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徒然なるビート

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自分の人生を振り返って大切なものを考えたり考えなかったりするブログです。
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2024年8月の記事一覧

根無草と無責任

根無草と無責任

[1]根無草
 今年は春先から「根無草になってしまった」という気持ちでふらふら生きている。一重に「母が亡くなった」という自分にとって大きな出来事から発生している感情で、親族の中で僕だけ両親が居なくなり(多少ややこしいが兄は兄の父が別に居る)、子どもも作っておらず、血縁関係においては糸の切れた凧のような気持ちで過ごしていた。
 元々そんなに血縁関係というものに縛られて生きていたわけではないはずなのに

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愛別離苦が止まらない

愛別離苦が止まらない

[1]愛別離苦が止まらない
 「いつか死ぬし今日死ぬかもしれない」と毎日思いながら生きている。けれども実際は「まああと3年くらいは死なないだろう」と呑気に生きているものだから、本当にやりたいことの優先順位が低くなり、暮らしを楽にするため眼前の銭を稼ぐことが優先されてしまう毎日になっている。
 今年に入り、愛別離苦が止まらない。それは母との死別であったり、大事な場所が連続でなくなったり、色々な形で「

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お盆によろしく

お盆によろしく

[1]鉄道病院
 名古屋で遊ぶだけ遊んで終電の新幹線に乗り、新大阪に着いた時にはもう日が変わろうとしていた。新大阪からできるだけ家に近いところまで運んでくれる電車に乗ったものの、結局たどり着いたのは家まで歩いて40分かかる駅だった。
 僕は鉄道病院の前を歩いていた。病院の明かりは点いていた。そういえば昨年、この鉄道病院から不在着信が残されていたことがあった。それは自宅で闘病中の母が、倒れて寝たきり

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仕事、向いてないと思います。

仕事、向いてないと思います。

[1]私、辞めなければなりません
 「私はこの仕事向いてないと思います。だからもう辞めないといけません。」同じチームで入社半年の2歳年下、外国籍で中途採用の方に呼び出され、こう告げられた。「いくら注意したってミスが減らないんです。丁寧に何度も教えていただいているし、私は注意しているのに、減らないんですよ。じゃあ辞めるしかないじゃないですか。」
 僕は専門家でもなんでもないので、彼の苦悩が改善可能な

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蜘蛛の糸を握らない

蜘蛛の糸を握らない

[1]できるだけ楽をしたい
 「できるだけ楽をしたい。」という言葉を履き違えたとき、人は魅力を失うのだと思います。できるだけ楽をして良いと思います。何故未だに残業が美徳とされているのか、僕にはちっとも分かりません。8時間も働いているのだから、すぐに帰って家でだらだらしながら横になって何が悪いのか。
 しかしながら「できるだけ楽をする」を、「他人を犠牲にしてでも自分だけが楽をする」と変換している人が

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