追記・魅力的な作品・作品に完成なし(作品を完成させるためにしている事)
Pixabayさま以前、著名な作家(名前は失念しました💦)が、若い頃の長編小説を書き直したという話を聞いて、読み直してみました。
私如きが上から目線で恥ずかしいのですが、素晴らしい作品だと思いました。ただ、なぜかつまらなくなったというか、以前の味わいが感じられないものに感じました。
執筆時の情念と勢いが伝わってこないのです。
優れた人格で、非のうちどころがない人に対して、私は尊敬し、教えを乞いますが、友人にはなれません。楽しくないし、話していても、なにかを一緒にしてもおもしろくないからです。
小説や漫画、映画で、完璧なキャラクターは魅力的でしょうか。
喜怒哀楽があり、未熟で欠陥がある登場人物だから、感情移入できますし、共感もできます。そういうキャラクターだから作品も魅力的になるのだと思います。
小説にしても、漫画にしても、初期の頃は楽しかった、おもしろくて引き込まれたという読者が多いのも、そういうことでしょう。
『美味しんぼ』も最初の頃はすごくおもしろかったです。
山岡士郎と海原雄山など、個性的なキャラクターたちがとてもよかったです。
作画は今と終盤とちがって雑な感じでしたが、とても味わいがありました。
終盤は作画はとても精密で、素晴らしくなりましたが、作品そのものはつまらないものになりました。
最後は、原発の問題で炎上し、最終回もなく中断したままです。
もう、読めないのかと思うととても残念です。
古い作品も新作も、作品を書き上げた後も、読み直すたびに書き直しています。
それは私だけではないでしょう。
※ いつまでも完成しないのもあれなので、応募先と締め切り、発表時期を印字して、その印字した紙を額縁に入れて、ながめて締め切りまでに書き終えるようにしています。
ダビィンチの『モナリザ』は、彼が亡くなるまで描き直していたそうです。
どんな作品にも完成などないのでしょう。
完成度よりも情念と勢いが魅力的な作品にするだろうと、私は密かに思っています。
(了)☆
トップ画像のクリエイターさんは『parton』さんです。
ありがとうございます。😀