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成功の普遍的法則

ザ・フォーミュラ~科学が解き明かした「成功の普遍的法則」~ 光文社

著者 ノースイースタン大学ネットワーク科学部門教授 アルバート=ラズロ・バラバシ

ネットワーク科学の世界的第一人者である著者が、人間の功績にまつわる膨大なデータを集め、成功を構成要素に分解する方法を見つけ出し、人が成功する仕組みを分析し、公式化したという画期的な内容です。

まず、成功の定義ですが、「成功とは、あなたが属する社会から受け取る報酬である」としています。個人の能力=「パフォーマンス」もとても重要ですが、それだけではなく、外部に変化を引き起こす様な社会的な影響力を生み出すことが重要であるということです。
本で紹介されている成功の法則は以下の5つです。

①「パフォーマンスが成功を促す。パフォーマンスが測定できない時には、ネットワークが成功を促す。」
②「パフォーマンスには上限があるが、成功には上限がない」
➂「過去の成功x適応度=将来の成功」
④「チームの成功にはバランスと多様性が不可欠だが、功績を認められるのはひとりだけだ。」
⑤「不屈の精神があれば、成功はいつでもやってくる」

成功が集団的なものであり、個人のパフォーマンスにも上限や測定基準の制限がある以上、社会とのネットワークが重要になるということです。わたしたちのパフォーマンスに対する集団的な反応を決めるのは、社会でありネットワークだからです。想像力を働かせて自分が成功を掴めるプロジェクトを探し、ネットワークを大切にし、何度も挑戦することで、長く続く成功の秘訣も手に入れられる。成功は、人知を超えたパフォーマンスの力のように感じてしまいますが、実は私たちにもコントロール出来ることがたくさんあるということですね。

アイビーリーグの大学に落ちた学生に関する調査結果に勇気づけられます。卒業して10年後の年収の高さは、その学生が通った大学ではなく、その学生が出願した最難関大学に関係があったそうです。

学生もわたしたちも、成功に導くのは、「パフォーマンス」だけでなく「パフォーマンス」と「野心」。自分がどこに属していると自分で思うかだということです。

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