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凰太郎
2022年2月18日 15:01
その惑星は、実に稀有な存在であった。 生命の源たる水は潤沢に律を奏で、大自然の緑を謳歌と染めていた。 この銀河に於いて貴重な資源の宝庫であり、或いは物質的価値を差し置いても唯一無二の恵まれた環境は〝青き宝石〟と形容されるべき美しさを暗闇に燦然と誇示した。 だからこそ、他惑星は嫉妬を抱き、羨望を向け、常に強い関心を注ぐのである。 とりわけ〝赤き荒涼の惑星〟に棲まう者達は、遥か昔から侵