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掌編小説

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2020年11月の記事一覧

終わりの夜伽

終わりの夜伽

「ねぇ? おかあさん?」
 つぶらな瞳が、添い寝する母親を正視して尋ねた。
 母親は我が子が安らかな眠りに就けるように、ポン……ポン……と緩やかなリズムに体を叩いてあげていたが、どうやら子供特有の強い好奇心というものは睡魔の誘惑すら跳ね退ける強力な結界らしい。
 だから、柔和な微笑みで聞いてあげる事とする。
「なあに? ぼうや?」
「いちばん強い動物って、なあに?」
 他愛のない質問である。
 実

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