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【MBAインターン就活150日戦記③】ネットワーキングする

「日本人留学生は現地就職がほぼ不可能?!」そんな雰囲気がただようなか、アメリカの現地企業から夏期インターンシップの内定をもらうことができました。MBAの当初から数えて150日間、一心不乱に取り組んだ就活の記録です。少しでも現地就職を目指してMBA留学される方の参考になれば嬉しいです。

この記事では、MBAインターン就活の流れのうち「ネットワーキングする」プロセスについてお話ししていきます。

MBAインターン就活の流れ
受ける会社を絞りこむ
・ネットワーキングする
アプリケーションを提出する
面接に立ち向かう
オファーを吟味する

ネットワーキングの重要性

ことアメリカでの就活はアンフェアなゲームであり、ネットワーキングがとにかく重要だと感じました。この後、アプリケーションを作ったり、面接の準備をしたりするのにとんでもない時間を使っていくのですが、アプリケーションを提出する前から勝負はすでについている場合さえあると思います。

これは、多くの場合、MBA就活が少ない枠の椅子取りゲームであることに起因していると思います。MBA採用をしている会社は多いのですが、コンサルや一部の事業会社の求人を除いて、それぞれが採用できるのは1-2人とかです。つまり、会社側も数多くのアプリケーションの中から「ベストな候補者」を見つけようとしてきます。会社からすれば、始まる前にある程度当たりをつけておきたいと思うのは当然だと思います。

ネットワーキングの目的
・会社や求人の理解を深める
・自分と求人のフィットをアピールする
・求人でのリファラルをお願いする
・より重要なステークホルダーへの紹介をお願いする

私の場合も、ネットワーキングを重ねる中でたまたま未公開の求人を抱えたハイヤリングマネージャーに会い、気に入ってもらえました。面接前から結構優位な立場だったと思います。求人が公開されたタイミングでメールをもらいましたし、面接も彼の判断で呼んでもらえたようです。これがなかったらレジュメ読んでもらえなかったと思います。

以下では、どうやってネットワーキングを進めたのかをお話ししていきます。

見つける

まず、前述のショートリストで優先順位が高い会社順に、共通項がある従業員の方を見つけて行きました。

・直接の知り合い
・信頼できる人に紹介してもらえそうな知り合い
・MBAの卒業生
・(MBA以外の)同じ学校の卒業生
・LinkedInでのランダムサーチ
・記事で見た人に突撃

ここではとにかくLinkedInを多用しました。LinkedInの会社ページからMBAや学校の卒業生をソートする。LinkedIn上の知り合いのさらに共通の知り合いを探る。ただし、LinkedInはふわっとした検索(例えば「大きめのスタートアップで働いている卒業生はいないかな?」みたいなやつ)には弱いので、多くのトライアンドエラーが必要だったことも付記しておきます。

学校にもよると思うのですが、MBAの卒業生は最も重要なソースだと思いました。私が通う学校はタイトニットな校風で知られていて、後述する方法でコンタクトしても、無視されたり断られたことがほとんどありません。また、同じコミュニティに所属している信用があるので、リファラルをお願いしたり、別の方に紹介してもらう確率が極めて高かったです。

コンタクトする

さて、名簿やLinkedInでネットワーキングしたい人が見つかったとして、大きな問題は連絡先を持っていないことだと思います。私は以下の優先順位で連絡先を探し(たまに当てずっぽうで)ネットワーキングを重ねて行きました。

1. 人づての紹介(できれば前向きな推薦も添えてもらう)
2. MBAや学校の名簿
3. LinkedInのInMailや友達申請の際のノート
4. Web検索
5. 当てずっぽう

(ファーストコンタクトにおける)3. LinkedInの有用性については議論が分かれると思うのですが、私の場合はメールでのコンタクトを優先しました。LinkedInを見ていない方も多い上、短いメッセージの中では趣旨を伝えにくく、返信率はやや落ちた印象です。

4. Web検索は目から鱗だったのですが、多くのMBAスクールは卒業生のデータベースを公開していて、コンタクトしたい方のフルネームをGoogle検索するとメールアドレスがヒットしたりします。4.も5.も邪道なのでこれくらいにしておきますが、重要なのはどのソースで連絡先を入手し、なぜコンタクトしたいのかを明確にすることです。私は以下のようなテンプレートで簡潔な連絡を心がけました。

ファーストコンタクトの内容(メールなら数行で)
1. 自己紹介
2. どういう経緯で連絡先を入手したのか
3. 依頼内容(会いたい、Zoomしたいなど)
4. なぜその人なのか、なぜ依頼するのか、なぜ自分なのか
5. 熱意と謝辞

話す

事前準備の質によって、ネットワーキングの雰囲気も成果も大きく変わります。あくまで自分がお願いして用意してもらった場ですので、自分が話をリードすることが肝要です。その上で、要点を明確に、簡潔に、相手にとっても有用な形で終わることを意識していました。私は1コール20分を目指し、おそらく30分単位で時間を確保してくれている相手に、気持ちよくコールから出ていってもらえるように考えました。

特にこちらから投げる質問の中身や順番は重要で、何度も失敗して失礼なことをしましたし、逆に予想していない方向にめちゃくちゃ盛り上がることもありました。要は誠実であることだと思います。自分が本当に聞きたいことを聞いているか、相手の時間バリューを自覚した上で話しているかなど。こればっかりはアートに近く、何度も繰り返してコミュニケーションスキルを磨いてください。

私は最後にアクショナブルなお願いを添えて終わることも意識しました。おそらく相手も「役に立ったかな?」を気にすると思いますので、おかげで次のアクションに繋がった、ぜひ協力してほしい、という姿勢は、多くの場合プラスに働くと思います。

フォローアップする

終わった後には、必ず24h以内にお礼の連絡を入れます。コールの最後に合意した次のお願いについてもここでリマインドするようにしました。これは誠意であることは言わずもがな、特にアメリカ社会ではものすごく重要なビジネスマナーとされているようです(相手もフォローアップのメールを期待している)。

また、一度ネットワーキングした方には、その後都度状況をアップデートするのもとても重要だと思います。出願した会社の方については、アプリケーションを出した、面接に呼ばれた、オファーをもらった、承諾した、というそれぞれのプロセスでこまめに連絡を入れました。中には出願を控えた会社もありますが、これらの方にも節目節目で連絡を入れて、できるだけ信義を尽くすようにしました。

結果、150日間でのべ120人ほどの方とネットワークでき、この後のプロセスにおいても大きな武器になったことを最後に強調したいと思います。

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