『僕の名前は「少年A」』に物申す

12月3日にWeb漫画サイト『ガンガンオンライン』にて更新中の漫画『僕の名前は「少年A」』が最終回を迎えました。
これを記念、というか色々と愚痴りたいので記事を書くことに致しました。

最初に断っておきますが、僕はこの漫画ははっきりいって嫌いです。
読めば読むほどに気が滅入るような展開ばかりな上に主人公に全くと言っていい程、共感できなかったりと読んでいく度に不快な気分になっていきました。
そう感じたのならとっとと読むのやめろって? だって、話は気になったんだもの。
まぁ、最後まで読んだ結果、やっと終わってくれたという解放感と言いようも無い程の倦怠感が出たのですけどね…。

以下、この漫画のどこが問題なのかを説明します。
物語のネタバレ全開で行きますので、まだ読んでいる最中の方はこの記事を読まないでくださいね。
あと、各キャラクターの名前もほとんど出てきませんが、これは名前を憶えられるほどに感情移入できなかったようなものだと思ってください。
以下、「楽しい宴会でしたね」は禁止で。

ガンガンオンライン屈指の問題作(色々な意味で)

この漫画の1話はまず過去に犯した事件により周囲から後ろ指を指されるようになった主人公とその事情を知るヒロインが事件の始まりとなった3年前を回想する場面から始まります。
幸せに暮らしていた中学生時代、主人公はクラスメイトのヒロインに片想いをしていましたが、担任教師に突然言い寄られてレイプされてしまいます。
その後も脅迫を受け続け精神的に追い詰められてしまい、校内にて再度レイプされている場面をたまたま通りがかった主人公が発見し、思わず間に入り揉み合いになってしまい、教師が死んでしまう事になり「昨日怒られた事が気に入らなかった。自分が殺した」と言いますが、ヒロインの事を想い、彼女がレイプされていた事は隠し通します。
3年後、主人公とヒロインは久々の再会を喜びますが、その後も彼らの犯した罪の影響が尽く付いて回ってきて何度も苦悩していく…というのが大体のあらすじ。
このように「少年犯罪」に「ボーイミーツガール」を織り交ぜた構成となっています。
原作はギャグ漫画「第三次性徴期!大塚くん」「妖怪の賃貸事情」などを同誌にて連載した君塚力先生が手掛けています。
上記二つの漫画はテンポの良いギャグが評価を得た佳作として知られています。
作画は「仕立屋工房」「黒の探偵」などを月刊少年ガンガンで連載していた日丘円先生が担当しています。そこそこキャリアの長い中堅作家さんです。
うち「仕立屋工房」はスマートフォン用マンガアプリ「マンガUP!」で現在配信中です。
恐らく、作品の方向性が全く異なるために原作と作画を分けたのだと思われます。

…あらすじだけ見てるとそこそこ面白そうではありますね。
実際、自分も最序盤5話辺りまでならそう思ってました。

…うん、そう思ってたんだ。

実際の所、連載が進めば進むほど、胸糞悪いだけのストーリー展開やちょっと無視できない問題点ばかりになって、この漫画の連載期間の間ずっとモヤモヤしたものを抱えて更新分を読んでは「は?」と思いながら、また次の更新を楽しみにすると言う矛盾めいた感情をも抱いてました(どうでもいい)。

ただただ下へひたすら転げ落ちていくストーリー

上のあらすじで罪の影響と書き、実際1話冒頭で周囲からの孤立がありますが、本当にもう理不尽というか短絡的というかなんというべきなのか…。
題材が題材とはいえ、あまりにもスッキリしない展開ばかりが描かれていき、本当に爽やかになれるのは最終話くらいです。
大体のあらましを最後まで書くと、

ヒロインを助けようとして、教師を死なせてしまう
→世間の注目を浴び、家族にも風評被害が及ぶ
→逃げるようにして住所と苗字を変え、心機一転しようとするもSNSのなりすましアカウントのおかげで一気にクラスから孤立する
→ヒロインと再会、デートするも帰ってきたら家にラクガキされていた
→中学の親友のケンちゃん、主人公を庇い続けた結果引きこもりと化。
メールアドレスを交換しようとして、なりすましかと疑い破局。
帰り道で「殺したのは俺じゃない」と吐露
→真犯人はヒロインで彼女を庇うために自分が犯人だと告白してた。
ちなみにヒロインはショックで記憶喪失となってました
→ヒロイン、学校の先輩に惚れてました。思わず会った時に嫌味をぶつけてしまう
→ヒロイン、記憶が戻ろうとしてパニックを起こす。主人公上手くなだめて「そのままでいい、そのままでいいんだ」とのたまう
→その後も風評被害は続き窃盗犯だと決めつけられるわで災難続き、とうとうお母さんも過労で倒れてしまう
→主人公、自分のやった事を今頃になって痛感し、真実(ただしヒロインが真犯人である事は伏せたまま)を話すことを決める
→一方、なりすましアカウントを不審に思った雑誌記者は遺族である教師の息子とコンタクトを取るも体よく追い返された
→案の定、そいつがなりすまし犯でした。教師のスマホは壊したはずなのに、SNSに事後写真が挙げられていた事を知って戦慄。翌日には息子から電話がかかってきて脅迫される
→教師の家に行って息子と問答。結局写真は取り返せなかった
→お母さんに真実()を告白する
→息子、姉ちゃんと付き合ってました。主人公の情報知ったのも姉ちゃんを情報源にしてたから
→正体言おうとするけど、結局しないまま日にちが過ぎていき、ヒロインは記憶を取り戻し、自首を決意
→偶然通りがかった息子から脅迫されるも「本当は自分が殺した」と挑発
→息子、キレてヒロインを滅多刺しに。「俺はまだ未成年だから少年法が適用される」置き土産に写真入りのUSBメモリを手渡す
→主人公、警察の取り調べを受けるもメモリの事は言わず。マゴマゴしているうちに雑誌記者とコンタクトを取る
→ケンちゃんが写真を見て何かあったと察して関係は多少修復。主人公、「本当は彼女がやりました。俺は庇っただけです」と公言。メモリは提出せず。
→案の定、証拠が無いせいで世間からはでっち上げだと思われる。
→しばらくしてヒロインが目を覚まし、主人公と対面
→「俺達、前に進むために会わない方がいいと思うんだ」
これが主人公とヒロインの最後の対面となった
→そして5年後、そこには明日へ生きる主人公たちの姿が! 完。

……グダグダと主人公が追い詰められる場面を長く描いてきた割には、終盤が妙にあっさりしてる。
話の短縮でもあったのだろうかと思わないでもない。

あと劇中で描写が省かれている場面がやたら多いのも気になりました。
裁判がいつのまにか取り下げになっていた事が明かされたり、
教師の息子が養子で17歳だった事が息子がやらかす場面で判明したり、
雑誌記者が3年前の段階でケンちゃんと顔見知りになっていたり、
他にも成りすましをされていた事を一切話さなかったり、
巻き込まれたクラスメイトはどうなったのかが描かれなかったり、
ヒロインが殺した事がいつの間にか認知されていたりとか、
って、省かれ展開ばっかりじゃねぇか!!
いや本当、せめて読者がスッキリしたいと求めているところだけでも描いてよ…。

いくらなんでも警察を無能に描き過ぎ

ストーリーでかなり気になった所ですが、ストーリーの都合とはいえ、警察に何か恨みでもあるのかって思うくらいに警察を無能に描いています。

・真犯人であるヒロインが思いっきりバットを素手で掴んでいる。のに、証拠品になったとされる場面が全く無い。
・PTSD患ってるのに情報聞き出せないとしてあっさり諦める。
・被害者宅などの家宅捜査をロクに行わなず、いくつかの証拠品が後からよく出てくる(それらは主要人物の手に渡る)。
・再審などのフォローを全く行わず、一切の事実を認めなかった。なのに、世間ではヒロインが真犯人だった事が伝わっている様子。マスコミが頑張ったのか?
・そもそも当時中学生だった主人公の言い分を真に受けており、最後まで犯人だったと信じ切っている(ようにしか見えない)。

素人目から見てもあまりにおかしすぎて、警察に何か恨みでもあるのかと思ったくらいです。
現実で不祥事起こす警察ですらここまでのレベルじゃないと思いますよ。
一応指紋についてはハンカチで拭き取ったと思えば、まぁ…とは思えなくないけど、拭き取る場面くらい入れてくれれば説得力は増したと思う。
そんな余裕があったかは別として。

あまりにも共感できないサブキャラたち

胸糞ストーリーに引きずられる形となりますが、サブキャラも屑要素満載です。

・そもそも全ての始まりの中学担任教師
ロクに理由も語らずいきなりヒロインを襲って2話目で殺されるなど、キャラが特に掘り下げられる事はあまりありませんでした。本当に単なるレイプ魔なだけです。
作劇上、スタートダッシュは勢い重視で惹きつけるのは有りな手法ではあるし、実際悪役なので、これ自体はまだマシな部類かもしれません。

・クラスメイトのビッチギャル
主人公にいきなり好感度MAXでベタ惚れだったくせに、SNSのなりすましアカウントを見て一変して被害者ぶって、以降はやたら敵視し挑発までするようになる。
ちょっと意味が解らない。自殺行為じゃないのかぁ…?
そもそもアカウント見ただけで疑わずにコロッと信じ込む所が既にありえない。猜疑心を抱くならまだしも、ちょっとピュア過ぎやしませんかね…?
極端から極端に走りすぎ。
挙句、フォローも全く無しで最終回を迎えました。何のために出したんだコイツ。

・レズの板倉さん
何があってヒロインを好きになったのか明確に語られず、そもそも本筋に全くと言っていい程、絡まなかった。
最初の頃は話に絡むかなと思ったけど、結局絡まなかった。
最後2話もこの人メインの話に尺を使った割には大して絡まなかった。
というか、ヒロインの先輩でも十分代用できるような…。
本当何のために出したんだコイツ。

一応、主人公のお母さんやお姉ちゃん、親友のケンちゃんや雑誌記者に相談役ポジションになった河合さん、影の薄かったヒロインの先輩に雑誌記者とそれなりに愛着持った(というよりは不快感がそれほど出てこなかった)キャラもいるにはいるんですが、どうしても悪態付いてたキャラの方が強く印象に残っちゃうんですよね…。
というか、マトモなキャラに限ってあまり出てきてないような気がします。

作画も作画で不安定気味

日作画なのですが、話が進むにつれて、やたら泣きながら笑ったり、絶望しながら笑ったり、震えながら笑ったりと、笑い顔が妙に多くなってきたりと、表情パターンが少ないです。いや、それ以外の表情もあるにはあるんですが、笑い顔がやたら悪目立ちしているわけで…。
しかも日丘先生の絵柄はデフォルメ色が強い上に、話が話なせいで余計にねっとりしているように見えて、嫌でも印象に残ってしまうように感じてしまいました。要は負の相乗効果です。
劇画調でも余計に悪目立ちしてただろうけど…

あと、キャラの描き分けも今一つ気味で、サブキャラの河合さんと板倉さんが二人共黒髪ロングと似たようなデザインなおかげで、何度も混同してしまう事がありました。
これは仕立屋工房の時から見られた傾向なんですが、正直言って仕立屋工房の方がまだキャラに見分けがつくと思います。

全ての元凶でありサイコパスの主人公・貴志

この漫画の最大の問題点。
主人公に全くと言っていい程、共感が出来なかった事です。

最初の頃は主人公が人を殺してしまったから、ストーリー中での理不尽な展開についても「仕方ないよね」と思ってしまい、どうにも応援しづらいとは感じてました。
それだけでも十分だったのに、ストーリーが進めば進むほどに本人からしてみれば「最善を尽くそうとした結果ドツボにハマっていってる」のだろうけど、読み手からしてみればただ単に浅はか行きで当たりばったりな行動ばかりやってるだけと、余計にフラストレーションが貯まっていってしまいました。正直、話がグダグダになっていった原因の八割もコイツのせいだと思うわけで。
しかも動機が尽く意味不明というね、救いようがない。

1.実は事件の犯人は主人公ではなくヒロイン。
錯乱したヒロインが教師を殺してしまった!
(少年法があるから大丈夫!僕が代わりに犯人として出れば…!)

んん?

あの、ヒロインも十分未成年なんですが…そもそも精神的にかなり追い詰められてたわけだし、そこは丁寧に現場を説明しておけばこんな回りくどい展開にならずに済んだんじゃ…(話が始まらないんだけども)

2.事件のおかげで周囲から母親も含めて奇異の目で見られるようになった。
友達の女の子に「事件の事、後悔してるの?」と聞かれる。
「後悔しているさ。彼女を守れなかった事を」

…そこなの?

普通は事件を防げなかった事とか周りを巻き込んだ事とかじゃないの?
実際、このやり取りが出る前に風評被害を受けるお母さんや主人公を庇い続けた結果引きこもりになってしまった親友のケンちゃんの話が出てきてるので、そこも入れておけばもうちょっと印象変わったんじゃないかなーと思うのです。

3.お母さんが倒れた事で真相を話すことを決意。
お母さんに事件の真相(ヒロインが教師にレイプされた事だけ)を言う。
→それが事件の真相なのね?
「うん(本当はヒロインが教師を殺したんだけど言わない)」

…そら、ヒロインが傍にいるなら言えないだろうけども、せめてヒロインが帰った後にでも打ち明けた方が良かったと思うよ。
しかも直後にお母さんから「貴方たちは周りの人の事を考えていない」と説教されるのに、最後までこんな調子。全く懲りない悪びれない。
さらにお姉ちゃんが恋人を連れてきますが、その恋人が事件の被害者遺族であり成りすまし犯である教師の息子で復讐のために近づいた事を察して「言うんだ、こいつの正体を…!」と決意するのに、結局言わない。
もうダメだコイツ。
まぁ、案の定と言うべきか後になってお母さんから「もう貴方の言葉は信用できない。顔も見たくないわ」と見放されるんですけどね。当然ですわ。

4.教師の息子から脅迫を受ける。
命令通りにしないとモザイク無しの写真をUPするぞ。
→ヒロインを守るために命令を実行。クラスの女の子と無理やりツーショット写真を取り、SNSに挙げられてしまう。
→「関係無い人を巻き込むな」と息子に言う。

巻き込んだのはお前だろうが!!
脅迫受けたからとはいえ、擦りつけんじゃねぇ!!

5.話のクライマックス。
教師の息子から(何故か携帯してた)例の写真が入ったUSBメモリを手渡される。
→雑誌記者を前にWeb配信の記者会見。でもUSBの事を言わず「証拠はありません」と偽証。
→ヒロインから「何故証拠のUSBメモリを挙げなかったの?」と質問される。
→「キミが酷い目に遭ってる映像なんて見せたくなかった。例え警察にだって…」

…は?

いやそこは渡せよ!警察をもっと頼れよ!!証拠品処分してんじゃねぇ!!
そもそもモザイク入りとはいえ写真がSNSに流れた時点で見せたくないもクソもあるかい!!
しかもこれだけやらかしておきながら「俺たちが前に進むにはもう会わない方がいいと思うんだ」と決別を宣言。
ヒロインの方は頼りたいと思ってるのに、一方的にである。

もうね、読んでいて本当にクズだと思いました。
周りの人から散々責められて、決意もしたのに変な所でヒロインを重視し続けたりと、これをサイコパスと言わずに何というのか。
しかも恐ろしい事に劇中では自分を犠牲にしてまでヒロインに尽くす()行為が凄い事扱いで一部の人物から賞賛されるという…

某アニメの台詞を借りるなら「だけど、お前が守りたかったものは自分のプライドとエゴだ!!」が的確だと思いますね。あまりにも愛が一方的過ぎる。
実際、ヒロインが記憶を取り戻した事で「俺がやってきた事はなんだったんだよ…!」と吐露する場面もあったし。

そしてヒロインもヒロインで主人公を全面的に肯定してるんですよね。
この子も被害者であるために同情出来る所はなくもないのですが、やっぱりというべきか、接触してきた教師の息子に対して「私が殺した」と挑発めいた行動をしたりと、浅はかな所が多くて頭が残念な印象も拭えないんですよ…。
とはいえ、実際最終回で講演会開いたりと多少は前向きになれたので、結果的に別れて正解だったのかもしれない。錯覚かもしれないけど。
あと主人公がどんどんクズになっていったおかげで相対的にヒロインの評価が下がらなくなったというのも否定はできない。

正直言って、被害者であると同時に悪役としても描かれている教師の息子の方が主人公よりも遥かに感情移入できました。
悪役である以上、こいつもこいつで相当に酷い事をやってはいるのですが、そもそもの動機が「殺された父親の復讐」という当然なものと「例え犯罪者であったとしても、俺にとっては父さんは大切な家族だったんだ!」と悲壮感のあるものと、同じ独り善がりな動機でもこっちの方が同情出来るんですよね。

良い所が全く無いという訳でも無いのだが…

ここまでコテンパンに叩きのめしてきましたが、良い所が全く無いわけでもないんです。
実際、話がちょうどいい所で次回に続いたりと、毎回の引きが結構上手くて、続きは気になりっぱなしではありました。
ここは作画担当の日丘円先生の功績と言えなくも無いですが…実際の所、ネームも原作担当が直接手掛けたのかはわかりません。

また、息子がお姉ちゃんに接触して恋人になったおかげで、主人公の情報を色々と知る事が出来たというのには(よくよく考えてみれば、それしか理由がないのですが)少し驚かされました。
物語途中でケンちゃんがSNSにアップされた写真を見て真相に勘付いた理由も納得は行きました。
このように極一部の伏線回収自体は結構上手いとは思ったんです。思ったんですよ。

…うん、書いてみたはいいけど、ストーリーに他に挙げるべきところが見当たらない。

ってか、冷静に考えてみれば毎回ショッキングな展開を描くことで読者を惹き続けるのって、要は炎上商法と変わりがないような…。

総評:作者陣の力量不足が表れた自己満足なだけの漫画。原作者は当分ストーリー漫画は描かないで欲しい。

このように、題材がヘビーなわりに主人公を筆頭に多くのキャラに共感できなかったり、素人目に見てもおかしい展開が鼻に付いたりと、実際の出来はガタガタで題材を扱いきれていない印象が強く残りました。

身も蓋もない要約をするとこの漫画は「主人公の浅はかな行動で周りが見事に踊らされて何の落ち所も無い人たちが不幸になるけど、肝心の主人公は周りよりも片想いの女の子の事ばかり考えていて最終的に自分から決別します」で済むんですよ。
主人公は正気か?

なんというか、同じように犯罪と複雑な人間模様を描き、残酷な展開ながらも非常に丁寧に描いた傑作「ROUTE END」と、愛する者を守るために殺人を犯した主人公が犯罪組織の手から逃れるために知恵を駆使するサスペンス「マイホームヒーロー」に謝れって感じですよ。

作画担当の日丘円先生はまたソロで何か描いてください。仕立屋工房、面白いです。
原作者の君塚力先生はずっとギャグ漫画だけ描いててください。大塚くんも妖怪の賃貸事情も面白かったのに、どうしてこうなった…。

あ、クソ漫画愛好家の方にも正直オススメできません。
割と冗談抜きでネタとして笑い飛ばすことも出来ないくらいの胸糞要素満載なので。
胸糞悪くすれば物語に深みは出る訳ではありませんし、誰一人幸せにならない展開は決して凄い展開ではありません。マイナス方向で凄い展開=「酷い」と言うんです。
バッドエンドを迎える多くの作品が理不尽なストーリーでも名作と呼ばれるのはストーリーに説得力があり納得がいくし、その作品の持つテーマを魅力的に描き切ったからという事を忘れないでください。

以上、この漫画についての愚痴を終わります。読んでくださった方ありがとうございます。

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