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『銀河鉄道の夜』3回目(七と八)

文 宮沢賢治 声 Kobayashi mu
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賢治さんは、「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」と言われていました。それはつまり、「みんなが幸せになれば、自分も幸せになれる」ということなのでしょう。

みんなを幸せにするために、日蓮宗の布教をされたり、農民のために無料の私塾を開いてみえました。童話を書くことも、そのひとつだったかもしれません。わたしには、賢治さんの「幸せ」のひとつが、童話のような気がするのです。

賢治さんの童話との出会いは、尋常小学校時代、担任の先生に読み聞かせをしてもらったことからでした。その時に童話の面白さに目覚め、それからお話を書くようになり、自分が書いたお話を、家族へ読み聞かせもされていたようです。

音楽もお好きだった賢治さん、どんな風に読み聞かせをされていたのか、非常に気になります。きいてみたかったなぁ。リクエストできるなら、『風の又三郎』がいいです。

わたしは、お話を読んで、その世界に浸っているときには、自分の人生を少しお休みできるような気がします。お話で知った物事で、自分の世界が広がったり、自分では持てない視点に気がついたりもします。

また、お話を創る側から考えると、自由ですよね。現実では、ままならないことでも、出来ちゃいますものね。それは、創作全般に言えることでしょうか。

さて、今回のお話で、ジョバンニとカンパネルラは、不思議な人たちに出会います。この人たちは、どこに住んでいる人なのでしょうか。何をしている人なのでしょうか。そして、どこへ行こうとしているのでしょうか。

ジョバンニカンパネルラは、旅が進むうちに、その不思議さが当たり前に、思えてきたようです。この世界に馴染んできたからでしょうか。

作中では、「はるれや」と、乗客の方々が祈りを捧げる場面があります。節が出てきたので、また歌ってみました。

『銀河鉄道の夜』3回目(段落七と八)、お楽しみいただけたら、幸いです。

よろしくお願いいたします♪

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