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かぼちゃ抱えて喜多方・会津若松

アルバイトで喜多方の酒造へ。日本酒のラベルを貼るお仕事だ。初の福島県なので、仕事の2日間(喜多方)+1日観光(会津若松)をすることにした。

新幹線で行くぞ東北!AM8:00
メンバーは3名の女子旅。わらびさん、なっちゃん、私。
東北新幹線で郡山へ、そこからローカル線乗って喜多方へ。新幹線の中では日常の苦悩を話し合う、この時期、一番不遇だったわらびさんが「私か淳二が死ぬ前に稲川淳二ライブに行ってみたい」と話した。わらびさんが元気になるなら!その場で稲川淳二ライブ「怪談ナイト」をネット予約。謎の達成感が得られて爆睡。

寝ていたらすぐ喜多方到着AM11:00頃
駅からすぐのところに野菜の店頭販売を発見。会津産かぼちゃ…
会津産とか、産地書かれると困るよね。美味しそうなかぼちゃがさらに美味しそうに感じるしご当地レア感が出る。

「買っちゃう?」

全員が購入。かぼちゃ以外にもナスなど買っていたやつもいたような。
この会津産かぼちゃは、ここから旅の同行者となった(重い)

かぼちゃ背負って喜多方ラーメンを食べに行く。行きたかった店はすでに売り切れ。地元民に「朝ラーでこないと食べられないよ!」と情報をもらう。朝ラーとは朝ラーメンだ。

運命の出会い駄菓子の鳴海屋PM12:00頃
暑い、暑すぎる。この夏は猛暑だった。
大通りを歩いているとアイスコーヒー120円のチラシを見てお店に入る。異常に美味しいアイスコーヒー。期待以上のコーヒーだった。

酒造手前で、駄菓子屋「鳴海屋」を発見。

え、なにここ、夢のような場所なんだけど…。大好きな原田泰治の絵に出てくる駄菓子屋に似ている。その絵も福島県だったはず。福島はレトロ駄菓子屋マニアにはたまらないエリアなのかもしれない。

鳴海屋店内で緑茶の水出しとお菓子の試食をいただく。水出し緑茶ってこんな美味しかったっけ?さっきのアイスコーヒーも美味しかったし、喜多方は水が美味しいのかも。

全種類買いたいが、リュックにはすでにかぼちゃがいる(重い)。詰め合わせ、きなこねじり、あんこ餅のみを購入。

レトロな駄菓子屋ランキング1位は鳴海屋、2位が池袋の鬼子母神にある駄菓子屋、3位は厚木駅前の駄菓子屋(自分調べ)。

ちなみに半年後に再び喜多方に訪問すると、鳴海屋さんのおばさんが覚えていてくれた。

「あー、夏に3,4回来た子ね!」

はい。2日間の滞在中、計3回は訪れた。本当に好きな場所で、好きすぎて水彩画を描いた。また行きたい。

酒造で日本酒ラベル貼るお仕事PM1:00頃から
日本酒の瓶にラベルを貼っていく。ペタペタ。ずれないようにずれないように。とても慎重な仕事だ。慣れてからは楽しくてもっともっと貼りたかった。天職かもしれない

夜は雇先の計らいで美味しい小料理店へ。このあたりから、気になっているものがある。「起き上がり小法師」だ。どこの家にも、店にもある。

次に気付いたのが「会津の天神」。数ある天神様の中でもフレンドリーな見た目をしている。喜多方でもいたはずだが、まだ民芸品のボス的な赤いあいつは意識していなかった。

2日目が始まるAM7:00頃
こんな朝早くに、朝ラー求めて街へ繰り出す。味について、普段からラーメンを食べない私には説明できないが、あっさり、胃がもたれないスープと麺。くそ暑く食欲ない夏日でも食べられるから優しいラーメンである。

ラベル貼りの仕事は午前中には終わった。お昼ご飯は会津そば。透明に近い白い麺だった。刺身こんにゃく、山椒ニシンも美味。アスパラの束をお土産でいただいた。

座敷わらしのお宿へPM3:00頃座敷わらしで有名な旅館「松林閣」へ。座敷わらしを見ると幸せになれるらしい。旅館は、田んぼの真ん中にポツンとある。周辺に蓮が咲いていて高い建物が一切なく会津地方を一望できる。最高のロケーションだ。

到着後一休み。忘れるに忘れられない重量感のあるかぼちゃ(重い)をリュックから出して並べてみた。

そして温泉へ行く。露天風呂もある。真夏の暑い時期の露天風呂も悪くない。虫がいたって、落ち葉が落ちてきたってかまわない。それも含めて大自然の恵みだ。目を閉じて癒された。

ゲコっゲコっ

カエル?

急遽、露天風呂から内風呂へ移動した。私はカエルだけは無理なのだ。

馬肉づくしの晩御飯を食べているときに、いかに自分がカエル苦手かを語る。タイミングよく(?)窓に小さいカエルがいた。わらびさんとなっちゃんが、「こんな小さいかわいいカエルもダメなんですか?かわいいのに~」と言ってくる。

これまたよいタイミングで旅館の方がきて、そろそろ寒くなってきましたね。ガラガラっ!(窓を閉めた)

わらびさん・なっちゃん
「メメタァァァァァァァァァァァァァァァァァァっ!」

メメタァと叫んだあと、わらびさんは急用でここで帰宅。去っていく姿が物悲しかった。また来ようね。

座敷わらしのお宿にてPM6:00頃
食後、館内うろうろしていると、廊下に座敷わらしなどの目撃談が掲載されている。

「座敷わらしに会えました」
「観音様が暖簾の隙間から見えました」(これ、怖くない?)
「龍が中庭にいました」
「仙人もいるようです」

豊富な「何かの」目撃談。どうも、座敷わらし、観音様、龍はレア度が高い。それに比較するとオーブ(魂、火の玉?のような蛍光体)の扱い方がかるい。

「あそこでオーブ撮れますよ」
「今回はオーブだけでした」
「オーブの大群が…」

オーブぐらいなら見て帰れるかなという気分になる。

座敷わらしだったのかもしれないPM7:00
宿泊客は他にいなく、スタッフもいない。ほとんどの場所の電気が消えている。怖い。

夜風呂へ行く途中、木の吹き抜け階段がある、壁にお花や置物を飾る空間があって、そこにホオズキが飾られていた。
階段を下りていくとき、

「いてっ!」
ホオズキがほっぺたに当たった。

上から落ちてきた?ほっぺたに当たる?
上から落ちてきたら頭に当たるのでは?
今のホオズキ、横から飛んでこなかった?

怖くなった。

なっちゃんに相談すると、
「ほっぺたが幅広くて頭より出ているとか?」

私はどんな輪郭なんだ。

その夜、トイレ(部屋の外)が怖くてなっちゃんを起こして誘った。
「大丈夫、座敷わらしだよ。」

暗闇の中の登場は、座敷わらしでも怖い。やはり起こしてついてきてもらった。

結局、座敷わらしのお宿で、これだ!と思うものは見えなかったし撮れなかったが、強いて言えばほおずき投げつけられた。これが座敷わらしだったとしたら…これは、幸せになれるのかな。

3日目早朝AM8:00頃
朝食前にひと風呂。もう明るい時間なのでひとりでも怖くない。ゆっくり朝の露天風呂に浸かろう。誰もいないお風呂へ入って行く。内風呂から露天風呂へ抜けようとしたときだった。

ガラスにカエルが引っ付いている。

カエルらしいポーズ、目が合う。
露天風呂は諦めた。

内風呂の窓も大きく、(カエルを視界に入れないように)外の景色を見る。すでに日は高く、空は真っ青、天気もよい。ごはんも美味しく、睡眠時間も長くもなかったのにパワーが溢れる。そんな居心地の良い宿でぜいたくな1日の始まりを感じた。

会津の七日町観光AM11:00頃
かぼちゃを背負って会津若松へ向かう。帰りの新幹線時間が決まっているので、七日町観光にした。先日飲んだアイスコーヒーが忘れられず、観光協会の人におすすめのアイスコーヒーのお店を聞く。会津壱番館を紹介された。七日町通りを抜けたところにあるのでトコトコ歩く。暑い。

かき氷屋さんの旗が眩しい。これぞ日本の夏だ。七日町にあるお菓子屋さん、土産屋さん寄り道あたりから赤いあいつと目が合うようになった。

赤べこ

伝統的な赤べこ、近代的な赤べこ(赤ではないものも)、たくさんの赤べこがある。赤べこが気になりだすと、起き上がり小法師がサブキャラに思えてきた。赤べこ欲しいのだけれど、一番小さいのでも家に置くには場所がない。んー。この旅では赤べこは諦めた。

これが運命の出会いで、今では年間100べこ以上のミニチュア赤べこを制作している。着いた!会津壱番館と陶器屋さんPM1:00頃

野口英世記念館の1Fにある喫茶店でメニューがおもしろい。 ウィンナーコーヒーを注文した。自分で泡を作るのだ。美味しい。

ちなみにアイリッシュコーヒーはアルコールランプが出てきます。さすが野口英世記念館1F。

駅に戻る途中、陶器さん発見。お皿のセットを買った、単品の皿も買った。河童がドジョウに乗っているデザインの箸置きを買った。Made in 京都の焼物だけれど、まぁ、いい。旅の思い出だ。ここでしか会えない。

さらば、東北!PM3:00頃
会津かぼちゃ、両手には瀬戸物。リュックのサイドポケットには会津産アスパラ(折れない工夫)で帰宅した。



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