しっかり摂れてる? 身体を作るための栄養
妊活支援士はるみです。
こんな感じのフレーズを聞いたことありませんか?
『脂肪燃焼には、L-カルニチン』
『糖代謝をあげる! α-リポ酸』
『若返りには、ビタミンE』
1つないし2〜3種類の栄養にフォーカスして、それを摂取するための食材や料理法などを特集していたり、サプリメントを紹介していたりしていること、多いですよね。
でも、以前投稿した「クエン酸回路」の図を見てみると…。
ミトコンドリアの中にある、クエン酸回路1つとっても、ひとつの栄養では回りません。
まして私たちの身体は、とても複雑にできています。
たくさんの栄養がお互いに関わりあって、働いています。
今回は栄養の基本のキ。
三大栄養素と言われる、「炭水化物」「タンパク質」「脂質」についてのお話です。
<炭水化物>
炭水化物は、身体や脳を動かすためのエネルギー源、と言われてきました。
しかし、厳密に言えばエネルギーは他のものからも作られます。
炭水化物がエネルギー源として優れている点は、エネルギーに変わるのが早いところです。
そして、クエン酸回路のはじめのほうにある「ピルビン酸」は、炭水化物(糖エネルギー)の代謝で出来るもの。
クエン酸回路がきちんと回れば脂肪が燃焼されるのですが、きちんと回るためには、最初のきっかけに糖エネルギーの代謝が必要なのです。
ただ、炭水化物を摂りすぎると、活動エネルギーが十分足りてしまい、ミトコンドリアがクエン酸回路を働かす機会がない、という事態が起こり、脂肪がエネルギーとして燃焼される機会がなくなるので、結果的に太ってしまいます。
どんなものも、食べすぎは肥満につながります。
摂りすぎには十分注意しましょう。
「糖エネルギーでしか活動できない細胞もある」
赤血球は、成熟する過程でミトコンドリアを捨ててしまいます。
だから、酸素を使ったエネルギー生産ができません。
身体中に酸素を運ぶために、自分は酸素を使わない構造になったのです。
酸素を使えない細胞は、糖エネルギーが頼みの綱です。
糖質制限が流行して、炭水化物を完全にカットしている人もいるかもしれませんが、何事も極端にせず、バランスよく摂りましょう。
そして糖質のほか、炭水化物には食物繊維が含まれています。
食物繊維は腸内環境を改善するので、ぜひ摂取しましょう!
<たんぱく質>
筋肉や臓器などの、身体を作る材料になる、重要な栄養です。
他に、ホルモンの材料であったり、酵素など代謝に関わる物質の材料となります。
たんぱく質が不足すると、筋力が衰えるだけでなく、免疫機能が低下して、病気にかかりやすくなると言われています。
たんぱく質の一日の必要量は、最低でも体重1kgに対して約1g。
体重が50kgなら、一日に50gのたんぱく質が必要です。
「50gなんて余裕。いつもステーキは200g食べてるし。」
なんて思ったあなた。
お肉の重さだと思えば、50gは大したことないと思うかもしれませんが、実はお肉の中に含まれるたんぱく質は、100g中、20g前後。
これはだいたい、どの種類のお肉も同じです。
つまり、50g摂るなら、250gのお肉を食べないといけないのです。
卵だったら一日8個!
また、たんぱく質には植物性と動物性がありますが、植物性のたんぱく質では、必須アミノ酸をすべてカバーすることができません。
動物性のたんぱく質では、脂質を余分に摂ってしまいがち。
両方をバランスよく摂るのがポイントです。
<脂質>
脂質は炭水化物同様、エネルギー源となりますが、それ以外にも重要な働きをしています。
ホルモンや細胞膜の材料になったり、脂溶性のビタミン(ビタミンA、D、E、K)を吸収するための仲介もしているのです。
脂溶性のビタミンは、脂質がないと身体に吸収しづらいのです。
妊活に関係の強い性ホルモン系も、脂質が関係しています。
ただし、現代の食事は脂質が多く、気をつけていないと摂りすぎてしまうので、注意が必要です。
炭水化物、たんぱく質、脂質。
これらは身体の基礎となる部分です。
あなたという家を支える土台作りのため、
質のいいものを見極め、しっかり摂る必要があります。
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