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推理小説入門に「容疑者Xの献身」はいかが

#推薦図書 #容疑者Xの献身 #読書

「容疑者Xの献身」は私が今まで呼んできた推理小説の中でも1.2を争う良書だ。

本作は、犯人が冒頭でわかる倒叙形式で天才物理学者湯川学とその学生時代の友人にして天才数学者の石神哲也を軸に書かれる。湯川はシリーズを通しての主人公だが、本作に限っての主人公は間違いなく石神だろう。彼は愛する母娘を救うために大きな罪を犯す。

ネタバレを控えるためにこれ以上は伏せるが、「人間はこれほどまでに他人を愛することができるのか」という草薙の言葉に尽きる。

ミステリであるけれどその本質は愛の話である。自分の全てを救ってくれた恩に報いるために彼女たちの人生を救うー。救ってみせようと足掻く石神の物語だ。そこに皮肉にも彼の旧友が最大の敵として立ちはだかる。

福山雅治主演の映画も有名だし、ドラマのガリレオシリーズは面白かった。vs. ~知覚と快楽の螺旋~はテスト前に聞いてテンションを上げていた。

推理小説はちょっと……という人はまずは映画を観てみるといい。見やすいし、冒頭5分で引き込まれてしまえばあとはきっと気に入る。

堤真一演じる石神は原作と体格など全く違うのに非常にリアルで評価が高かった。ぜひ原作と見比べて欲しい。

トリック、人間関係共にとても分かりやすく読み易い、読書に慣れた人なら2時間もあれば読めるのではないだろうか。

原作の評価も高く東野圭吾の代表作の一つである「容疑者Xの献身」はミステリ界で本格論争も巻き起こしているので本作に惚れちまったらそっちも調べてみると楽しいと思う。

では、皆さまの良き読書ライフをお祈りしております。

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↑アマゾン販売ページ「容疑者Xの献身」

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