わんだろうのこころ

ストア派見習い、本業は薬剤師。

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マガジン

  • 夢日記

    あまり夢を見ないので、見たら書き留めておく。

  • 仕事とローマとリタイア願望

    週40時間以上、約30年間働いていると、思うことがいろいろあるので書いてみた。

  • 深そうなことを言う選手権

    別に読んでも損はしないけど、そんなに深いことは言っていない(と思う)。

  • 薬局の本棚

    薬局に立ち寄った方に手に取ってもらいたい本を、関連する疾患ごとに紹介します。

  • 必ずやってくる死について、日々の読書から考える

    「死はたしかにやってくる、しかし今ではないのだ」―哲学で避けては通れない「死」について、セネカ師匠の文章も紹介しながら考察する。

最近の記事

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セネカ読書案内【導入編】

約二千年前に活躍したローマの哲学者、ルキウス・アンナエウス・セネカ師匠の名を広める目的で、noteを書いています。これも推し活? 「シロートのnoteはもういいから、ちゃんとした本でセネカについて読んでみるわ」とお思いの方にも、そうでない方にも… これから、セネカ関係のおすすめ本を、【導入編】【基本編】【応用編】の、三回に分けて、紹介していきます。興が乗ったら、【番外編】とかも書くかも。 セネカ読書案内【導入編】  ◆セネカ推しの人たちの本 三選◆㈠ ローマの哲人 セネカ

    • 夢日記#13 鮭を焼く

      こんな夢を見た。 息子の部屋に入ると、ベッドサイドに服が脱ぎっぱなし。せめてスーツはハンガーにかけなさいよ、と言いながら拾い上げる。上着の左肩がほつれているのを発見。みっともない、直しとくよ? 本人はなにやら大きなガラスケースの中をじっと見つめている。なかには卵焼き器くらいのフライパン。大ぶりな紅鮭の切り身が二つ、じゅうじゅう泡を立てて焼けているところ。かなり脂が乗っているようだが換気はどうなっているのか、煙はたまっていない。匂いも漏れてこない。クリーンベンチなのか。薄暗

      • 夢日記#12 ダイバーシティというお題目

        こんな夢を見た。 大学にあるような、階段状の講義室。木製の硬い椅子は小さく、一人あたりのスペースが狭い。 これから、ダイバーシティ&インクルージョンの研修会が始まる。女性講師が黒板の前で説明を始めた。 講師が立っている演台の横に関係者席のようなパイプ椅子があり、満席のようなのでやむを得ずそこに座るわたし。 〈多様性〉豊かな演者たちが登場する。肌の色、見た目の性別、年齢などがバラバラの数人が手を繋いで登壇し、順番にひとことずつ発言していく。 本で読んだことがあるような内容

        • 坂本龍一の追悼番組を視聴。幸福とはなにか考えた【後編】

          前編からの続きです。 故・坂本龍一氏の追悼番組をみて、結果、幸福ってなんやろなと思った件について。 いま、ウェルビーイングとかさかんに言われていて、幸福を数値評価するみたいな研究もあるけれど。(数値評価ぁ?ふざけんな。と個人的には思っている。) ぶっちゃけ、「幸福だと感じる」だけなら、脳に電極をざっくり刺して、幸福だと感じる部位を刺激すればいいだけじゃん。超簡単よ。あるいは多幸感を得られる薬物を持続投与するとか。(かの名著SF『ハーモニー』(伊藤計劃・著)の世界観ですな)

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        セネカ読書案内【導入編】

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        • 夢日記
          15本
        • 仕事とローマとリタイア願望
          5本
        • 深そうなことを言う選手権
          4本
        • 薬局の本棚
          4本
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          6本
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          5本

        記事

          坂本龍一の追悼番組を視聴。幸福とはなにか考えた【前編】

          いきなり断言しますが、YMO(イエローマジックオーケストラ)カッコイイです。姉世代の影響か、昔からよく聴いていた。 それが、昨年ユキヒロさんと教授が立て続けに亡くなり、2023年1月以降はひたすらMETAFIVEを、3月以降はYMOと坂本龍一の曲を、車でかけていた。  ※METAFIVE(メタファイブ)とは、   高橋幸宏、小山田圭吾、砂原良徳、TOWA TEI、   ゴンドウトモヒコ、LEO今井 によるバンド。 一曲だけおすすめするとすれば、これかな… 余談ですが、

          坂本龍一の追悼番組を視聴。幸福とはなにか考えた【前編】

          夢日記#11 画面越しに見る夢

          こんな夢を見た。 黒ずくめの男がいる。細身でスーツを着ているが、動きに落ち着きがなく、貧相な印象。仕事の見習いに来ているらしい女性に当たり散らす様子が見える。 わたしはテレビの画面越しにそれを見ているのだが、その女性が〈わたし〉であることも同時に分かっている。映像は斜め上方からのもので、音声は聞こえない。 あー、今日の主人公はこいつかぁ。嫌な気分になりそうだ。と早くもうんざりしながらも見ていると、女性が画面の右端に見切れたと同時に、黒緑色のモコモコしたバスローブを着たマ

          夢日記#11 画面越しに見る夢

          夢日記#10 ダンボール箱に薬を詰め込んだ日

          こんな夢を見た。 うちの薬局に、新規の患者さんが来た。 ココア色の肌、黒い頬髭を生やし小柄でがっちりした体型。童顔だが三十から四十代か。 処方された薬の数が多く、調剤に時間がかかることをお伝えしたところ、大丈夫、待ちます、とのこと。 量が多くてカウンター越しに渡せないので、ダンボールに医薬品を入れる。無駄なスペースがないよう、包装の向きを変えたり、中身を寄せたりしながら入れていく。そのなかに茶色の液剤があり、輸液バッグのような容器に入っている。ひとつその場で飲みたいとのこ

          夢日記#10 ダンボール箱に薬を詰め込んだ日

          〈店長〉の仕事は三つしかない

          〈店長〉が、やったぼうがいいこと、やらないほうがいいこと。いろいろありそう。 たとえば、 なるべく機嫌良くしている、とか、 どんな相手にも敬意を持って接する、とかはやったほうがいい。 でも、それはべつに店長でなくても同じかな…。 ドラッグストアと調剤薬局で、通算二十年ほど〈店長〉をやってきた経験から、〈店長〉が絶対にやらなきゃいけない仕事は、次の三つしかないと思ってる。 ①「どっちでもいいけどどっちかに決めないといけないこと」を、どっちかに決めて、それを守らせること。

          〈店長〉の仕事は三つしかない

          〈解題〉夢日記#7〜#9

          ごくたまに、ストーリーのようなものがある夢を見ます。夢に出てくるものたちが、日常とどんな感じでリンクしてるのか、思いつく範囲で解題してみます。 最近はなんだかサスペンス系が多いような。 #7 行き場のない街なんだか不安になる夢。状況はよくわからないが出てきた場所はわかる。 白いコンクリートの体育館は、うちの子どもたちが部活の試合でよく行った場所のイメージ。and、自分が子どものときに住んでいた官舎も白いコンクリート造りで、缶蹴りのときに物陰に隠れたりしてたなあ。 ベランダ

          〈解題〉夢日記#7〜#9

          夢日記#9 知らない国の

          こんな夢を見た。 外が薄暗くなってきた夕方。 わたしと同い年の同僚・Sが「帰りにOHPのシート、買っといてくれる?」と頼んできた。 「いまどきOHP?! (若い子は知らんやろ…)」 「だからアナタに頼んでるのよ」 人に頼んだくせに、Sもいっしょに買いに行くらしく、二人ならんでスクランブル交差点を渡っている。こちらが青信号なのに車がふつうに突っ込んでくるため、間をぬうようにして渡り切る。 商店街の入り口にある書店。店舗の端のほう、文具が置かれている平台のところで商品を見る

          夢日記#9 知らない国の

          夢日記#8 硝子越しの人影

          こんな夢を見た。 敵の男が、透明な液体の入ったスプレー容器をこちらに向け近距離から噴射してくる。わたしは無我夢中で両腕をあげて顔面をかばうが、押し倒されそうだ。取っ組み合う格好になり、体重をうまくかけると形勢が逆転。仰向けに倒れた男の首を、持っていた棒状の武器で押し付け、首の左側を押し潰した。出血し、男の目に膜がかる。倒した。 古い木造の家。天井が低く薄暗い台所にいる。白い平皿に食べかけのキッシュとブロッコリーが入っている。もういらないので処分しようと立ち上がり、「わたし

          夢日記#8 硝子越しの人影

          もっとも美しい書物、あるいはロバについて

          座右の書、を聞かれたら。つねに手元において、なにかにつけて開いてみるような本はありますか? そんな、座右の書になりそうなものを見つけた件について。 書き出しからこれですよ。ロバのプラテーロが愛らしすぎて、なかなか読み進められない…。 スペインの詩人J.R.ヒメネスの『プラテーロとわたし』は散文詩というのかな、1〜2ページずつの短い文章がたくさん収められている。 そもそもは、絵本画家の長新太さんの絵ということで、絵を見たくて図書館で借りたもの。表紙の鮮やかな色使いも素敵だし

          もっとも美しい書物、あるいはロバについて

          薬局の本棚🔸腰痛症

          ありふれた病気、腰痛。 町の薬剤師は毎日必ず遭遇すると思います。うちの薬局は、整形外科メインの病院やクリニックが近くにあるし、普通の内科クリニックからも年配の方にはいわゆる〈シップ〉が毎回処方されていたりします。 で、このたびわたしは今まで腰痛の患者さんに対して、辛いですよね〜とか安易に傾聴共感していたのを反省したわ。 体のどこかに痛みがあると、まじでQOLが下がりまくる。なんか話しかけられても、笑っていいとも!の観覧の人みたく(これ通じるんかいな…)「そうですねー(棒)

          薬局の本棚🔸腰痛症

          薬局の本棚🔹アルコール依存症(補遺)

          〈薬局の本棚〉は、読書好きの薬剤師が薬局で紹介したい本について書いています。アルコール依存症(1)では吾妻ひでおさん、(2)では町田康さんの書籍を取りあげました。 今回はオマケですが、紹介した書籍の補足情報と、いちおう薬屋なので治療薬についても少しだけお伝えします。 吾妻ひでおさんには、この続編に『逃亡日記』と『うつうつひでお日記』(さらにその続き)もあります。 前者は作者ご自身が本の中で「これ『失踪日記』の便乗本。皆さんこの本買わなくていいです!漫画だけ立ち読みしてくだ

          薬局の本棚🔹アルコール依存症(補遺)

          薬局の本棚🔹アルコール依存症(2)

          薬局で紹介したい、アルコール依存症に関する本その2は、パンクロッカーで芥川賞作家、町田康さんの随筆です。 『しらふで生きる ―大酒飲みの決断』 町田康 タイトルはおそらく大江健三郎の小説に出てくるセリフから。『万延元年のフットボール』だったか…精神的に追い詰められ、飲んだくれて現実逃避している主人公が、「人生は〈しらふ〉でやっていかなくてはならない」と言われるシーンがあった。 町田康さんも、夕方になると酒を飲むのが三十年来の習慣。そのために一日がある、という状態だったの

          薬局の本棚🔹アルコール依存症(2)

          薬局の本棚🔹アルコール依存症(1)

          趣味の読書と、仕事の薬剤師。せっかくなので、掛け算してみよう! ということで、薬局に来た方にわたしが紹介したい本(ヘルスケア、疾患、治療などに関して)を挙げてみようと思います。よろしければお付き合いください。 『失踪日記』 吾妻ひでお まずはこちら。(故)吾妻ひでおさんの漫画作品。絵柄がポップで可愛らしく、読みやすいし笑えるのだけど、じつはヘビーな内容。のっけから取材旅行という名の失踪&野外生活の描写が描かれます。それと前後して、アルコール依存症についても。可愛い「鬱」の

          薬局の本棚🔹アルコール依存症(1)