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〈3〉 加速する症状、落ちてゆく私。

絶賛更年期真っ只中の小泉明日子と申します。

第3回目の今日は、
この夏訪れた更年期のピークの大波に襲われた時のお話です。

前回は、夏の訪れと共に急な顔の火照りが発生したけれど、
日常生活には支障なく過ごしていたところまでお話しましたよね。

ところが7月も半ばになると、火照りに襲われる頻度は日増しに高くなり、
顔(頭の中?)の火照りの強度もぐんぐんと増していったのです。

うちのマンションは南東向きに窓があり、早い時間から朝日が差し込みます。
カーテンをしていてもぐんぐんと気温が上昇しているのが感じられます。

もちろん室内は冷房が入っているのですが、
私の頭の中だけ、どんどん暑くなっていくような感覚で・・・

後頭部には多少汗をかきますが、顔や首にはほとんど汗をかかず、
自分の感じている温度感と身体の反応が違っているのが自分でもわかり、
それがまた堪らなく不安になります。

「これって本当に更年期のホットフラッシュ?」
滝汗なんて出ないし、イライラというより、不安で仕方がない。
「何か違う病気?」

その頃にはキッチンに水を飲みに行ったり、
トイレに行ったりする家の中での移動も、
フラフラしていて壁伝いに歩いていました。

ぐるぐる回るめまいではなく、足元がふわふわするような、
頭の中からは圧迫感が感じられるような、なんとも説明し難い不快感で、
「この感覚を表す日本語ってまだないよなぁ。」と
苦しいながらにも思った記憶があります。

こうなると、もう買い物に行くどころか、日常の家事も料理もできず、
家族に何もかもお願いし、どうにか日常生活を送っていた感じでした。

自分自身のことも、歯を磨けばホットフラッシュ、
食事をして食べ物を噛み始めるとホットフラッシュ。
トイレに行くにも、お風呂に入るのもめまいの恐怖との戦いで、
横になる時しか気を抜くことができません。

日増しに酷くなる症状に、
「これ以上何か症状が出たら、私はどうなっちゃうんだろう?」
「全く動けなくなる前に、婦人科に相談しよう!」と思い、
以前子宮がん検診などでお世話になった婦人科に向かったのでした(それも泣く泣く往復タクシーで)。

婦人科の扉を開けた途端、
体力の限界でたどり着いた私の目に飛び込んできたのは
患者さんで激混みの待合室。

「もう無理だ・・・」
と泣きたくなるのを堪えて
「いや、どんなに待っても、どうにかしてもらわないと!」と、
残っていた力をなんとか奮い立たせ、窓口に診察券を出したのでした。

世間では久しぶりにコロナ規制のない夏に沸いていた
7月の三連休が明けた頃のお話です。


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