お父さんみたいな人を好きになる理由
好きなタイプは何ですかと聞かれたとき
いまいちピンとくる言葉が見つからなくて
とりあえず「男らしい人」「お父さんみたいな人」と答えていた。
なんかいい子っぽくて響きがいいし、パパっ子だから間違ってはいない
ということから、何となく言い続けていたけれど
この度これを言う明確な理由を見つけたのでご報告です。
一緒に過ごす時間で大きな経験をさせてくれる
私の父は同年代の子のお父さんより少し年上でした。
なんでこんなおじいちゃんなのと悩んだこともありましたし、
一緒に買い物に行って
「おじいちゃんとお買い物ですか」
と聞かれたこともあります。
ですが昭和初期に産まれた父は、たくさんの昔の遊びを知っていて
たくさん私が見たこともない景色の話をしてくれました。
川や海で釣りを教えてくれたり、竹馬を作ったり
日曜大工を一緒にやって、庭に木の滑り台を作ってくれたこともありました。
母は危ないからと言ってやらせてくれなかった料理もやらせてくれました。
今はない昔の建物や土地、よその地域の話、歴史を教えてくれました。
幼少期は父に遊びに連れて行ってもらうことが多かったので
学校では学べない他のものは父から教わったと言っても過言ではありません。
そんな経験たちを、父は私にさせてくれていたのです。
知らないことを教えてくれる人が好き
こんなことを思っていたことがありました。
私とは真逆の世界で生きている方がいいとかそんなことも思いました。
好奇心旺盛な私の性格的に、何にでも挑戦させてくれて、
ただ無邪気な父の趣味に付き合わされただけかもしれないけど
こんな世界もあるよと教えてくれる父が好きだったのかもしれません
そして何より優しい
私の父はとにかく優しい。
寝ていても虫が出て大騒ぎすれば起きて退治してくれる、
車で2、3時間のところでも迎えに行こうかと言ってくる、
一緒にお出かけしたいといえばどこへでも連れて行ってくれる。
10代の頃はブチギレられたこともあったけど、
私の伝えた要望はなんでも叶えてくれる人でした。
例えば恋人が優しいのは当たり前だけれど、所詮他人なので
ずっと優しくれてくれる人と出会うことは難しいと思う。
父親が優しいのは、そして時に怒るのは
私に対する愛情があるから、だと思っている。
ただし、旦那としてみたら結婚はしたくない私の父親
拗ねたり素直になれなかったり不器用なところがある私の父親は、
私の母からするととんでもなく面倒臭い男だと思う。
そして時代的に仕方なかったといえばそうだけれど
家事育児は全て母、風呂の準備(着替えとか)お酒の準備は
全ていいタイミングで母がやるような亭主関白気質で、
父がお酒をやめるまではそんなところは嫌いだった。
だけどきっとこれは母親との相性や時代もあったのではと思う。
(私の父親としては好きだったけれど母親の旦那としては嫌い。)
私の中の男性の像
父は毛が濃いし髭も濃い。
だから私は昔から男性は必ずこのくらい生えるものだと思っていたのに、
毛が薄い男性を見たときは少し驚いた。
みんな虫退治や生魚を触れると思っていたのに、
できない人もいることも学んだ。
ただ私の中の男性像が父親の姿になってしまっているから
私の理想とする人はそれができる人であってほしい。
いろんな知識や経験があって、教えてくれる人がいいし
ものが壊れたらすぐ修理してくれる人がいい。
生活のいざ、で使える知識がたくさんあった方がいいし
面白いことを一緒にできる人がいい。
そして、もしも今後結婚して子供ができた時に
私では経験させてあげられないことをパートナーが子供にやって欲しいし
昔の遊びだって知っていて、子供に伝えられるような人がいい。
優しいだけじゃない「お父さんみたいな人」
優しいからという単純な理由だけじゃなくて
私がいう「お父さんみたいな人」にはこんな理由があった。
そんなことに気づいた時、今の彼のことが思い浮かんだ。
なんとなくで付き合いだした感はあるけれど何か惹かれていた。
お父さんみたいに優しいから?お父さんみたいな包容力があるから?
そんな単純なことだけではない気がしていたけれど
やっと気づいたことはこれらのことでした。
私と似ているようで違っていて、私が知らないことを知っていて
いざという時には頼れる、そんな彼が好きなんだと。
彼のことが好きな理由を考えた時に、お父さんが好きな理由も見えてきた。
今度父に会う時にはこの話をしてみようと思う。
きっと嬉しくなって高いお寿司でも連れて行ってくれるかもしれない。
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