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夢幻影

薄い影が迫っていた。

転げ回る日常に嫌気がさしていた。

影に落ちないように泥棒が如く歩みを進める。

あたりは光に照らされ宝石のように輝きを放つが、決して影は消えない。

眩しさで目を瞑るわけにもいかない。

影も光も届かない鮮やかな緑の場所を目指す。

本当はそんな場所ないと分かっているけど、
分からないふりをしてひたすら進む。

あの場所を過ぎたらきっと見えてくると信じながら。

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