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息子が初めて叩いた日。その時ママは…

昨日のこと。
2歳7ヶ月になる息子が、初めてわたしのことを叩きました。

これまで、思うようにいかないことがあった時には、
・床に突っ伏して泣く
・激しく泣いて訴える
の行動で感情を表現していた息子。

保育園にはまだ通っていないので、友だちとのトラブルで「手を出す」ということもなく、これまできていました。


どういったいきさつで息子が叩いたかというと…

夕飯後、息子といっしょにスマホの動画を視聴していた。
大体、3〜4本の動画を一回に見ている。(時間にすると15分ほど)
3つ目の動画が始まる前に「これで終わりね!」とママが声をかける。
息子は「わかった」と言い、動画を見る。
動画が終わって「じゃあ、おしまいね」と消すと、
「次!次!まだ見たい」と泣き出す。
「約束したやん」と言うと怒り出して、ママの顔面を叩いてしまった。

子どもがいるご家庭では、よくある光景かもしれないですね。


さて、次にママが取る行動とは…?

正解があるわけではないです。
何か考えるきっかけになればと思って書かせていただいています。

①叩き返す
②叩いたらダメだと怒る
③謝らせる
④泣き止まないので動画を見せる

複数にあてはある場合もあるかもしれないし、どれにも当てはまらない場合もあるかもしれません。けれども、多くの場合、この4つのうちのどれかの行動に当てはまりそうな気がします。

1 わたしが叩かれて思ったこと

わたしが叩かれて、まず思ったのは…
「これはいい機会だな」
「成長したなぁ」
と内心思いました。

もちろん内心ですよ。

実際には顔はほころんでいませんし、
「痛い!」「やめて」と怒り口調で叫んでいます。

・「学びの機会」だとして捉える

人を叩くことはよくないことです。小さいうちに経験し、学ぶ必要のあることだと思います。
初めて叩く相手が「ママ」でよかったとも思いました。友だちに手を出してほしくはないからです。ママを練習材料にして、思うようにいかなかった時に「手を出す」こと以外の方法を身につけていってもらいたい。
そう考えると、とても大切な「学びの機会」だとして捉えることができます。

・子どもの成長を肯定的に受け止める

「叩く」こと自体はよくないことですが、「叩く」ほどの強い気持ちを持つということはとても素晴らしいことです。自分の意志がはっきりとしてきたという点では立派な「成長」だと感じます。
行動だけを見ると欠点として取り上げられてしまうこともありますが、背景を踏まえてみると「長所」として見ることができます。

以上のことを思えたからこそ、息子の行動に対して、反射的にスイッチが入って行動を取るのではなく、一度立ち止まってから次の行動を考えられることができたように思います。

2 わたしが取った行動

では具体的にどんな行動を取ったのか。

ざーっと書いてみたいと思います。

叩かれて、
「やめて!」「痛いよ」
「絶対に叩いたらあかん!」
とママ。
息子は一瞬泣き止み、怒られたあとで激しく泣く。
「叩かれたらママは悲しいし、痛いんだよ」
息子の顔色がちょっと変わる。でも、まだ泣いている。
「そんなに見たかったの?」「見れなくて悲しかったの?」
と聞くと、少しだけ落ち着いてくる。
「ママも叩かれて悲しかったよ。ちゃんとごめんねって言ってほしい。ごめんねってちゃんと言えたら、もう一つだけ動画を見よう」
息子は、すっかり泣き止み、
「ごめんね」と言う。
「よく言えたね。これからは叩くんじゃなくて、もっと見たかったらもっと見たいって言ったらいいねんで」
それから、一つだけ動画を見て終了。

振り返ってみれば、もっとこうすれば…と思うところもあります。
親も学びの毎日。修行ですね。

息子にとって学んでほしかったところをまとめると。
・どんなに嫌なことがあっても「人を叩くことはダメなこと」
・叩かれたら人は痛いし、悲しい。
・悪いことをしたら素直に謝る。
・叩くのではなくて、言葉で自分の思いを伝える。

泣いている時に、あれこれ言っても聞いてくれないと思うので、息子の気持ちを受け止め、共感することも必要だと思います。
言葉は喋れるようになってきたとはいえ、まだまだ2歳です。うまく言葉にできないことは、大人であるママが代弁してあげるようにしています。

3 子どもは何を学ぶか

はじめに例を示した4つの行動を取ったとしたら、子どもは何を学ぶでしょうか。

①叩き返す
②叩いたらダメだと怒る
③謝らせる
④泣き止まないので動画を見せる

①叩き返す

叩かれたら叩き返せばいい。嫌なことがあったら手を出せばいい。

②叩いたらダメだと怒る

「叩くことはダメなこと」だとは理解できるかもしれない。
でも頭ごなしに怒られているだけでは、なぜ「ダメなのか」が理解できないかもしれない。それに加えて、自分の気持ちを受け止めてくれなければ、大人は支配的だということを学ぶ。

③謝らせる

叩いたら謝らなくてはならないようだ。しかし、自分の気持ちのコントロールの仕方がわからないので、また手が出てしまうかもしれない。
謝ったら大人は納得してくれるので、謝っとけば済むだろう…という思考につながるかもしれない。

④泣き止まないので動画を見せる

手を出したり、泣き続けたら、また動画を見せてくれると学ぶ。
かんしゃくがひどくなるタイプもこれ。最後に自分のメリットとなるものが与えられるから、暴れたり泣き喚いたりし続けることになる。


極端に書いてしまいました。
そういうおそれもあるということで、その通りになるわけではありません。
けれども、大人のちょっとした行動一つで、そこから子どもはさまざまなことを学んでいるということだけは胸に刻んでおきたいと思っています。

4 親も試行錯誤の連続

子どもがたくさんの失敗や、問題と思われる行動をするように、親もその都度、悩みながら向き合っていきます。

これでよかったのだろうか…と悩むこともありますし、ちょっと失敗してしまったかもと思うこともあるかもしれません。(わたしは多々あります笑)

でも、親も試行錯誤の連続で、親として少しずつ成長している途中。
子どもから学び、子どもから教えられて、親として育っていってるのだと思います。

失敗したと思った時には素直に謝れば大丈夫。
子どもは思っている以上に寛大です。大人よりずっと。
真摯に向き合う心さえ忘れなければ、子どもは向き合ってくれるはずです。

わたしも悩んだり反省したり、そんな日々ですが、子どもとともに学び成長していけたらなと思っています。

もしかしたら、また息子に叩かれることもあるかもしれません。
一度で理解できたらすごすぎだし、きっとそんなこともあるでしょう。
何度も経験を繰り返しながら、少しずつ、親も子も成長していきたいものです。

5 余談ですが…

パパが帰ってきてから、
「今日、〇〇が初めて叩いてん」
と言ってみました。

「え!」
と仰天していましたが、
「ちょっと来て!」
と息子をそばに来させて、
「叩いたん?」
と聞くと、
「うん」
とちょっと反省している様子の息子。

「叩いたらあかんねんで。特に女の人は絶対にあかん。ママを守ってあげてね」
というようなことを重々言い聞かせていました。

息子の様子からも「叩いたこと」が、深刻なことだと認識しているようでした。
パパからも思うところを話してもらう機会をつくれたこともよかったかなぁと思いながら見ていました。

あまりにも自分の子育て観とずれているようであれば、すり合わせをしなければならないと思いますが…

こう振り返ってみると、パパにとっても学びの機会だったのかもしれないですね。

サポートとそのお気持ちは、創作や家族の居場所づくりのために還元できたらと思ってます。