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小説家になりたい男の戯言NO.10


前回述べましたが、満たされない青春恋愛欲求を満たせてくれたのは小説だといいました。

そう、これまた前回述べましたが、私は高校時代に恋愛小説を書いていました。

青春に恋愛は付き物です。当時の私は、とにかく恋に飢えており、恋が憑き物としてとりついていたのです。

そんな時に、現実世界で満たされない己の飢えを満たすために書いていたのが恋愛小説でした。

私が通っていた高校は、電車で一時間はかかる田舎の学校でした。駅から学校までも2キロという中々の距離があり、毎日その距離を歩いて通っていました。

これは小説家あるあるなのかは分かりませんが、当時の私は、毎日決まった通学路を進むのが酷く退屈でした。とにかく変化を求めてしまうのです、何か変わったことはないか? おもしろいことはないのか? そんなことを常日頃考えて生きていました。

当時の通学路は2キロありましたから、それだけの距離があれば、色々なルートを通って通うことが出来たのです。

そんな時に見つけたのが、一件の「青い家」でした。

壁から屋根まで全て青で塗装された洋風の2階建ての一軒家。門から家の間には広い庭があって、絶対に金持ちが住んでいるんだろうなというような家でした。

テレビなんかではそういった家は見たことがあったのですが、実際に目にしたのは初めてですし、しかも田舎の高校へ通う道すがらにそんな家があるなんて思いもよりませんでした。

で、当時の私がその家を初めて見た時にどう思ったのかと言うと▪▪▪。

(あの家には病弱で不登校になった女の子が1人で部屋に籠っていて、俺はその女の子とひょんな事から友達になって、いつの間にか好きになってしまう)

今思えばなんて都合のいい展開なんだろうと思いますが、当時の私は、箸が転んでも恋に落ちる程の恋愛欠乏症。どんなにちょっとしたことでも、それを恋愛に結びつけて妄想することが楽しくて仕方なかったのです。

しかも、私には小説を書く才能があります。ただ妄想するだけではつまらなく、それを文字に起こし、文学作品として昇華する。自分の恋愛欲求も満たせてまさに一石二鳥の行為だったのです。

そういうわけで、私はノートにその青い家を題材にした恋愛小説を書きまくりました。友達が少なく恋愛にも奥手な主人公が、ひょんな事から青い家に住む少女と知り合い、二人で紡いでいくラブストーリー。

多分、実家の押し入れを捜せば、当時のそのノートはまだ存在するでしょう。とても見てられない代物には違いないので、そのまま封印するつもりではありますが。

すみません。話が長くなりました。

この小説家になりたい男の戯れ言という記事、ろくに考えもせずに頭の中に浮かんできている言葉を即興で書いていますので、些か支離滅裂な展開をどうかご容赦ください。

というわけで、高校時代に恋愛小説を書いていたという話をしたと思いますが、この小説、あくまで自己欲求を満たすためだけの代物でして、人に読んでもらうなんてもっての他でした。

そして、前述の通り、その後綿矢りさ先生に打ちのめされ、路頭に迷っていた私が出会った作品が、これまた前述しました、サマーウォーズだったのです。

※自分で読んでも本当に時系列支離滅裂な記事で、すみません。



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