「けっきょくわたしは○○」と思うときの嫌じゃない感じ
雨のせいか朝から気分が沈み気味だった。
「けっきょくわたしは、いくら元気になったところでベースは暗いわけだし」
「仕事とか社会っていうより、心の変化や些細なことを考える方が好きだし」
「そもそも社会の中で生きるタイプじゃないし。端っこで、誰にも見えないようなところで、ひっそり暮らすタイプだし。」
とか。他にもあんまりネットに書かない方がよさそうなことまで思い巡らしていた。
でも沈んでいるときの気分は嫌いじゃない。
20代半ばまでずっと沈みながら生きてきたから、沈んだときの気分は懐かしくて好きなのかもしれない。地面に足がつく感じで落ち着くのかもしれない。
沈むと、短歌のネタがたくさん出てくる。普段気づかないような小さなことに気づける。好きな曲にどっぷり浸かれる。ピアノを適当にジャカジャカと弾くことにも酔える。
沈むときは気持ちに支配される。支配され切ると、それがプラスに働いて没頭や集中に向かう。
ADHDのせいなのか普段は集中力がとても無いけれど、気持ちに支配されているときだけはエセ集中ができる。気持ちに支配されるって、たとえばビジネスの世界だと悪とされるけど、上手に使えば「好きな自分」を感じられる。
沈んでるとはいえ、中学時代のような本当の沈み方や、パーソナリティ障害的な沈み方はしない。死にたさも感じない。リセット衝動も働かない。「沈むことをどこかで楽しむ」くらいのものだ。歳のせいだろう。
沈んでいるときは「客観的に見たら欠点かもしれないけど、自分的にはけっこう好きなところ」や「何の得にもならないところ」がより輝いて見えるのも良い。
人の好き嫌いが激しい
妙なこだわりが多い
許せないことも多い
耳コピでピアノを弾ける
短歌を読むのも作るのも好き
年齢のわりに考え方が幼い
人間である意味を感じる。
こんな自分の特徴こそが「自分だ」と思えてきて、居場所を確認できるというか。心の置き場所を再確認するというか。家に戻ってくる感じ。
きのう友達と「顔が整いすぎている異性は、整いすぎてスルーしてしまう」という話をした。それに似てる。癖があったり、引っかかるところがある方が味わい深いし、好きになる。
世間的に良しとされている特徴をコンプリートできたところで、そんな自分のことを好きになれるかといえば、全然分からない。東大理科三類卒で、実家がお金持ちで、顔がすごく良くて、ピアノが上手で、明るくて誰にでも好かれて……となったところで自分を好きになれるかと聞かれたら、知らない。
異性もそうだ。「世間的に良しとされている特徴」と「好き」とはまったく関係のないことだ。世間的には無意味でも、くそでも、好きになれる。
「他の人からは欠点と思われるかもしれないし、仕事上ではマイナスに作用しがちだけど、自分としては気に入ってるんだよね〜」という特徴はありますか?
すぐに挙げられる人は、なんやかんやで生きるのが大丈夫な人だと思います。図太く生きましょう。
毎日投稿502日目。
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