"救命の影に驚愕の現実。身近な人を救うためにもご関心を持っていただけると嬉しいです。"
9 月 9 日本日は救急の日です。救急業務や救急医療に対する国民の正しい理解と認識を深め、 救急医療関係者の意識高揚を図ることを目的に定められた、 とのことです。
そういった日に、B リーグ SCS 推進チームに日本ストライカーさまから協賛いただき、B リーグおよび B1B2 全クラブへ AED を提供いただくことを発表させていただきました。改めて、日本ストライカーさま、ありがとうございます。
私自身も救急、 特に AED の使用については、 改めて学びたいと思っていました。 そんな中、今回の支援を機に、日頃から B リーグの安全体制構築のために連携いただいている、スポーツセーフティージャパン、国士舘大学そして日本ストライカーのみなさんに取り組みの実態をシェアいただき、CPR、AED の使用方法を改めてレクチャーいただきました。
そもそも今国内では、年間 14 万人以上の方が心肺停止に陥っており、1 日で 391 人という驚愕の数字でした。 いつ目の前でそういった事故が起こるかは本当にわかりません。 そして、119 番通報をしたらすぐに駆けつけてくれる安心感がありつつ、 通報から救急車到着までの
時間は平均 10.3 分だそうです。さらにゾッとするのは、心停止となってから電気ショックまでの処置が 1 分遅れるごとに救命率は約 10%ずつ低下するとのこと。つまり、目の前で心停止の方がいた場合、 119 番通報するだけだとほとんど命を救うことが出来ないことにな
ります。
ただし、119 番通報をし、胸骨圧迫と AED の使用を行った場合、1 ヶ月後生存率は 50.3%と約半数の方を救うことができます。 これを知るだけでも、 やらなきゃいけない気持ちになりますね。
B リーグでは、インテンシティの高まるオンコートにおいて選手たちの命をしっかりと守り、 また多くのお客様にご来場いただく中で、 お客様の命もしっかりと守っていく必要があります。 この安心安全な環境を構築できない限り、 B リーグやクラブの事業は根底から揺らぐと思っています。
そのためには、 ヒト・モノ・体制という3つを整備していく必要があり、 スポーツセーフティージャパンさま、 国士舘大学さまによりヒト・体制について実践化を進めている中、 今回日本ストライカーさまに AED を提供いただき、モノの面でも充実させることができます。
なによりこの AED、電気ショックを行う際のボタンは不要で、心電図解析によりショックが必要になると、 自動でショックを与えてくれます。 私も訓練の際に「これで大丈夫か?」と不安な気持ちになりましたが、 そんな救助者の心理的負荷に対応した機種になります。 また、AED の音声が聞き取れずにボタンを押せなかったことも起こり得るそうですが、クリアボイステクノロジーという機能で、歓声や音響がある中でも音声が聞き取りやすい機能がついています。
確かに、AED を使用しながら機能の説明を受けましたが、自動音声がその説明を見事にかき消してくれていました笑 ひとの命を救う AED ですが、実は倒れる瞬間を目撃された心停止であっても、使用率はわずか 4.3%とのことです。今は多くの場所に AED が備えられていますが、必要なシーンで正しく使用することこそが大事で、今回の件で私も少しだけ知識と勇気を持てるようになりました。
B リーグは、各所との連携により、さらに安心安全な環境を構築していきたいと思います。
そしてみなさんも是非この機会に、身近なひとを守るための知識やアクションについて考えていただく、その一助になればと思います。