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「駒草屋」蕎麦・五平餅 ◎山より団子◎(0011)

細打ちの信州蕎麦と郷土食・五平餅の人気店です。

山より団子 駒草屋 日本蕎麦 駒ヶ根
駒草屋 細打ちの蕎麦

<趣意>
恥ずかしながら私はモノグサ者なので登山ではほとんどゴハンはつくりません(めんどい…)。 そういうわけで、登山後のおいしいご飯屋さんを物色中です。 オススメのお店がありましたら、ぜひ教えてください。


山より団子 駒草屋 日本蕎麦 駒ヶ根
駒草屋 店舗外観

「駒草屋」
(こまくさや)
長野県の駒ヶ根高原・中央アルプス通りにあります(駒ヶ根橋の近く)。
蔵造りに似た重厚な外観です。店内は懐かしいタタキの土間と座敷を併用した昔ながらの雰囲気があります。
日本蕎麦(ざるそば)は細打ちで清涼感のある風味が印象的です。


<メインディッシュ>

駒草屋 そば

●ざるそば
メニューの筆頭にあり、店員さんのイチオシが「ざるそば」です。
前述したとおり、細打ちが特徴のひとつです。 まるで「素麺」のように細い。 食感・歯触りはやや硬め。 麺全体が「強い」(ぎちっと凝縮しているような)という感覚でしょうか。 もちろん、粉ぽっさや芯が残ったような嫌な硬さはなく、むしろ心地よい食感です。

蕎麦の薬味 大根おろしとおろしワサビ

薬味としては蕎麦つゆに合わせて、大根おろしとおろしワサビが盛られて提供されます。とくにワサビは山盛りです。 店員さんから説明があると思いますが、ワサビは「蕎麦つゆには溶かさずに、そば本体に乗せて食べてください」とのことです。 蕎麦の風味や香りを楽しみたい方は、まずワサビを使わずに蕎麦だけで食べてみて、後からワサビを足してさらにその風味のハーモニーを楽しんでみてもいいのではないでしょうか。 たぶん相当なワサビ好きでないと使い切れないほどの大盛りです。

蕎麦つゆも特徴的だと思います。 一言でいいますと「薄口」ということになるのでしょうか。 ただ、味が薄いわけではないのですが、蕎麦猪口の底が透き通って見えるほどの色味です。 繰り返しになりますが、蕎麦つゆの味(やや甘め)はしっかりと付いています。 醤油の味や香りはかなり抑え気味です。また東京の蕎麦のように魚介の出汁の控えめな感じです。 細打ちの蕎麦の独特の風味とぴったりと合っていると思われます。

蕎麦の量も適度に盛があって満足できると思います。 よほどの腹ペコでもないければ2枚盛は必要ないのではないでしょうか。 大盛りがあるかどうかは、確かめたことがありませんが…。

山より団子 駒草屋 五平餅 駒ヶ根
五平餅

今回はせっかくなので、もうひとつのオススメであり人気メニューの五平餅も頼んでみました。 1人前で3本セット。 「五平餅」は搗いた米を木のへらに小判型にまとめて貼り付けたものに味噌だれで味付けして焼いたものになります。 

こちらのお店の餅はどちらかというとよく搗かれており粒が少なめでしょうか(いわゆる「皆殺し」の部類なのかもしれません)。 「わらじ型」や「小判型」といわれる形状です。 大きさは子どもの掌サイズほど。 焼いて焦げ目の付いた餅に甘めでゴマが入った味噌だれが塗られています。
1人前ですと、一人でも食べきれる量ですが、複数人で来店した際には、蕎麦と一緒に注文して、五平餅はシェアで1人1本でも十分たのしめると思います。


山より団子 駒草屋 蕎麦 駒ヶ根
駒草屋 外看板

<店舗情報>
駒草屋 (こまくさや)
住所: 長野県駒ヶ根市赤穂4-190
地図: Googleマップ
リンク先:
公式サイトはないようです。 長野伊那谷観光局


<補足>
店内はテーブル席(4人掛け)が4つ、畳の座敷に6卓(2,3人用)です。
店内に入って正面にある受付(兼会計)で店員さんに名前と人数を告げて、店外で呼ばれるまで待機です。
お店は半分が信州土産の販売所で、もう半分が蕎麦屋です。
お土産にはお店の蕎麦(乾麺など)・五平餅や信州(おもに伊那地方)のお菓子・食材などが置かれています。

山より団子 駒草屋 メニュー 駒ヶ根
駒草屋 メニュー


山より団子 駒草屋 蕎麦 駒ヶ根
品切れの案内

午前11時から営業開始ですが、売り切れ次第終了です。 12時(正午)前に入店したことがありますが、私の直後で手打ち蕎麦と五平餅が売り切れになってしまったこともありました。


<私的な雑感>
最初に訪れたときは、いわゆる「田舎蕎麦」(蕎麦の外殻も混ぜて挽いた粉で打った蕎麦といえばいいのでしょうか?)を想像していたのですが、こちらのお店の蕎麦は私の先入観を突き破りました。

どちらかというと「更科蕎麦」に近いのでしょうか…。 茹で上がった蕎麦の色味は比較的白っぽい。蕎麦の風味は穏やかで上品な感じです。 しかしまた更科とも違った方向の蕎麦であるようにも思われます。 その清涼さ、研ぎ澄まされた蕎麦の真価に強いインパクトを受けました。 物足りなさは感じませんし、風味、舌触りや喉越しともに十分です。

また、シンプルに蕎麦の風味だけを楽しむのではなく、ワサビとのコラボレーションを楽しむのも、こちらの蕎麦の特色なのかもしれません。 ただ、残ってしまうワサビがもったいない、何かに再利用できないものかなーとつい惜しんでしまいます(貧乏性なもので…)。 蕎麦湯も出されるのですが、蕎麦つゆがもともと薄めの味わいなので、蕎麦湯を入れると、ちょっと物足りない…気がしました。 まあ、本筋の話ではないですが。

五平餅も素朴の甘めの味噌味が古風な感じで信州らしい(?)かなーと、東京在住者の私には嬉しいです。 北関東などで売り出されている焼き饅頭や焼き団子とも共通するような、郷愁感としての「田舎」の味としてつい興味をそそられます(東京在住者からすると普段は目にすることがない物なので「ご当地物」にはつい手が伸びそうになります)。

五平餅をコンクリートのビルの谷間で食べても味気ない気がします。 これが山、川や森に囲まれた自然の中で食べるから、その土地の空気と雰囲気を込みで美味しさが倍増するのではないか、と感じています。

ごちそうさまでした!


<付近の山>
木曽駒ヶ岳
空木岳
宝剣岳


<備考>
五平餅について(1) (うちの郷土料理/農林水産省)
五平餅について(2) (Wikipedia)

 

<バックナンバー>
バックナンバーはnote内マガジン「山より団子」にまとめております。

0001 釜めし なかい /釜飯 (川井/奥多摩)
0002 古久や /武蔵野うどん (飯能)
0003 田むら 銀かつ亭 /豆腐カツ (箱根・小田原)
0004 明治亭 /ソースかつ丼 (駒ヶ根)
0005 いのしか亭 /鹿肉の生姜焼き (三峰口/秩父)
0006 長田本庄軒 /ぼっかけ焼きそば (立川)
0007 自然薯の森 山薬 /とろろご飯 (箱根)
0008 松本からあげセンター /山賊焼き定食 (松本)
0009 卵道 /だし巻き玉子定食 (古里/奥多摩)
0010 鉢石カフェ /天然氷のかき氷 (日光)

 

<ご留意点>
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(6) 不定期更新です。 毎月一度を目安に更新を予定しております。
(7) お店とメニュー・商品等に関する内容は、お店(レストラン、メーカーや販売業者など)側の都合で変更になる場合があります。 詳細はお店側にご確認をお願いいたします。

(2022/09/21 上町嵩広)

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