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うだ すいか
2022年7月6日 01:17
一途に焦がれることが尊く、いっとき足りともあたまから離れないそれが恋なのだとしたら、おれの想いびとは死という概念、それであろう。それは永いことおれは彼に焦がれ、触れないぎりぎりの所へ立って、姿かたちを両の目に認め、焼付け、一瞬でも目を逸らさないでいて、彩度の低いなまみの生を横目で見ている。偶にぱっとひかる生の世界での何かに目を眩まされ乍ら、然しておれが滔々と奥底に湛えているのは死の概念だ。際限の無