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ブログとエッセイのような

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三題噺と小説以外はこちらです。ながさもばらばら。
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2021年7月の記事一覧

さよなら潜熱

さよなら潜熱

その日は雨が降っていた。うんざりするような、けれど束の間の梅雨の終わりだった。わたしは黒いローファーで雨を弾いて、ビニール傘で肩を濡らした。何もかもがあの日とは違っている。轟轟と泣く雨音だけが、あの日と今日とを繋いでいる。再会は決まって夏だった。決まって雨が降っていた。そのどれもを確かめながら待っていた。いっそ逃げ出してしまいたくなるような、わたしは酷く臆病で、買ったばかりの時計が進むたびに厭に早

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