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失敗の原因【実は本人だけの責任じゃない】

こんにちは!
学がない状態で飲食店店長になり、失態の連続でド底辺管理職に…しかしその経験を生かし、若手社員の成長と学びの促進のために、現場のシフトに入りながら日々発信を行っているバリスタ店長のトシです!


今回は失敗の原因についてです。

ほとんどの人は失敗やミスをした人を見ると、ついついその人の能力の低さから失敗したんだな、と思いがちです。しかし、多くの場合失敗の原因は本人だけのものではありません。

完全にその人だけの責任でミスが発生するなんて場面はほとんど見たことがないくらいで、失敗やミスとは、あらゆる要素が重なって起こるものです。なのでそう簡単にミスの原因を特定できるものではありません。

では、何が失敗の原因となるのか?

実は、失敗のほとんどは、環境が誘発するものです。この、環境によって失敗が引き起こされるという問題解決の思考を構造思考と呼びます。あらゆる失敗は、その人を取り巻く環境によって引き起こされるというわけです。

しかし、環境といってもかなり漠然としていますので、今回は、その失敗の原因を3つの視点から見ていきます。

その視点とは、以下の3つです。

①仕組みやルールの欠如や不足

②心理的安全性の低さ

③人材育成がなされない職場環境

それでは詳しく見ていきましょう!



①仕組みやルールの欠如や不足


一つ目は仕組みやルールが欠如していたり不足した状態。

こういう状態においてはミスが起こりやすい環境が作られてしまいます。例えば、毎日やることが決まっている作業があったとして、その作業の抜け漏れがある場合、チェックリストがないとミスが起きやすくなりますよね?

本人がちゃんとメモして覚えればいいんですが、現場でいちいちメモを取らせる暇もないし、メモの取り方も解釈も人によって変わってきます。やる気がない人はメモを取らないでしょうし。そもそも、人の意志力に任せてしまうこと自体がリスクを伴います。

そんなリスクが高い状態では、仕事の出来不出来に大きな差ができてしまいます。

正確に作業を行ってもらうためには、仕事の方法を誰が見てもわかるようにはっきり明確に提示する必要があります。変な解釈をされないように、説明文なども入れておくと良いです。

そしてチェックリストをチェックする人を作って、なんなら守っていない時のペナルティも必要だと思います。そうしてチェックすることの重要性を理解してもらう。

もちろん、なぜそれをやる必要があるのかを、その人のメリットになるような部分含め説明してあげることも必要です。しかし、どんなに説明を尽くしても、上司と部下は視座が違います。わかってもらえない部分はあると思うので、その点は期待しすぎないようにしましょう。




②心理的安全性の低さ


二つは心理的安全性です。

最近散々お話ししていますが、失敗を防ぐために何よりも大事な部分でもあります。

心理的安全性とはハーバード大学のエイミー・C・エドモンドソン教授が提唱した心理学用語で、周囲の反対や批判を恐れずに自分の意志や考え方を不安なく言え、価値観を表現できる状態のことです。

この心理的安全性は感情的に怒るような上司がいる場所では大きく下がることになります。

皆さんも仕事場で「ミスしたけど怒られるからやめておこう」とか、「やり方間違ってるけど怒られそうだからやめておこう」とか、「怒られそうだから近づかずにおこう」というふうに行動が消極的になった経験、ないでしょうか?

そんな感じで心理的安全性が低いと、失敗の報告がなされないどころか、そもそも近づいてくれなくなってしまいます。

このような状況では、失敗が表面化しなかったり、重要な情報が伝達されなくなり、のちに取り返しのつかない大きな失敗につながってしまいます。

自分が心理的安全性を保つことことができているか?今一度考えてみましょう。



③人材育成がなされない職場環境


最後は人材育成がなされない職場環境です。

人を育てることができる上司が少ないことで、どこの企業も人材育成が課題になっていると思います。このように構造的な問題から、人を育てることができず、スキルが不足し、部下がミスをするようになってしまいます。

部下が育たない原因を本人の素質のせいにしがちな文化はまだ多いですが、人を育てることができない上司が自分の無力さを棚上げしている現場は多く見かけます。

価値観が多様化している今、人材育成は困難を極めます。しかし人が育たないことには会社の成長はあり得ません。

「人を育てる」ということとが十分に行えているかを考えてみましょう。




良い意味で逃げられない環境を作ろう


というわけで今回は、失敗の原因を3つの視点からお話ししました。

その視点とは、以下の3つです。

①仕組みやルールの欠如や不足

②心理的安全性の低さ

③人材育成がなされない職場環境

基本的に失敗をした本人だけに責任が行くことはありませんが、あまり環境のせいにしすぎると、本人が責任感を抱かなくなってしまいます。やたらと会社のせいにしてしまって他積思考になってしまうかもしれません。

しかし環境が用意できていなければ言い訳の余地を与えてしまうのも事実です。なのでまずは、本人が責任をしっかり受け止め、問題を明確に把握できるような「良い意味で逃げられない環境」を作ってあげましょう。

甘やかすのはやはり良くありませんし、一定の良い緊張感とストレスは必要です。成長にも欠かせません。

ただ、逃げ道がない状態で失敗した時に無理に攻めないようにしておきましょう。心理的安全性が下がってしまいます。あくまで前向きに失敗に取り組める環境を作ってあげられるように、整えていきましょう。


それでは、今回はこの辺で。



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