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東京東側にしか住んだことがなかった私が1週間下北沢に暮らしてみた話。

東京で暮らすようになって20年以上、途中転職での引越しなどはあったものの住民票は一貫して東京の東側、いわゆる「江戸」の方に置いてきた台東区在住の私。決して西側が嫌いなわけじゃない、むしろ好きだ。でもちょっと怖い。でも実際住んでみたらどうなのだろう?住んでみたことも無いくせに何か言うのは多分失礼だ。そんなわけで突如、劇団員とミュージシャンの集まる町、下北沢(シモキタ)に1週間住むことにしたのである。ちょっと長くなるが、その1週間の記録である。

下北沢に住もうと思ったキッカケ

そもそも、「ボデギータから電車で1時間以上かけて帰りたくない」と思っていたことから始まった。ボデギータは下北沢から三軒茶屋方面に徒歩約10分の場所にあるキューバ料理店。ラテン音楽好きには、素晴らしいミュージシャンのライブが行われるライブスポットとしても有名である。

コロナ禍であまり行けなくなってしまったとはいえ、シモキタに行く理由の90%がボデギータ。ここのモヒートとキューバ料理はあまりにも美味しいため、他で食事をするという機会もあまりなかったのだ。

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しかし、実際は安くて美味しそうな飲食店のオンパレード。そこに輪を掛けてシモキタが神田地区に次いでの新しいカレーの聖地になっていた。最近流行りのスパイスカレーのとりこになってしまった私は日々カレーを食べ歩く中で、シモキタの「カルパシ」という店に試しに行ってみて、シモキタのカレーレベルの底力を思い知ったのであった。

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神田はほぼ徒歩圏なのでいつでも行ける。しかし、シモキタにボデギータ目的でしか行かない私は、このまま一生シモキタでカレーを食べることはできないのでは無いだろうか。そんな私が考えた解決策は、「シモキタに住んだらカレーを嫌という程食べられるのでは無いだろうか」という安易な考えだった。

すみかを探すの巻

自宅から電車で約1時間ちょっと、「観光に行く」わけではない。仕事もある。でも、別に都内で打ち合わせとかあってもシモキタに住んでいたら全く迷惑はかけない。ただただ寝る場所をシモキタに変えようというだけである。

最近この辺ゲストハウスとかもあったなあ・・・と思って調べたところ、1番の候補としていた「シモキタホステル」は閉業していたことが判明した。ビジネスホテルなどを探しても、近いところで新宿や渋谷しか出てこない。いや、それじゃ意味がないのだ。少なくとも下北沢駅から徒歩10分。各カレー屋やボデギータから15分以内で歩ける場所。

下北沢の駅から世田谷代田にかけては、小田急さんが頑張って地下化した跡地を再開発している。ここに高級旅館があったはず・・・。そう、由縁別邸 代田である。値段を調べて1泊2万円以上、無理だと即判断した。

だが、そんな時の強い味方がAirbnb(民泊)である。私はニューヨークでもキューバでもこれを駆使して結構楽しく暮らしてきた。そういえば大阪の河内音頭活動でも、藤井寺でなんとか安く滞在できたのもこれのおかげである。シモキタにないはずがない。

案の定、駅から徒歩圏内にかなりの数が見つかり、ホテルなどよりもはるかに安い値段で滞在することができる。しかし、民泊の常として、清掃代や光熱費などが一括で取られるので、1泊や2泊ではあまりメリットがない。だが1週間と決めてしまえばびっくりするほど駅近で安い物件が見つかったのであった。(セキュリティ上詳しい場所は明かせないけど興味あったら聞いてください)

徒歩10分圏内の幸せのオンパレード

★シモキタに住んでみて良かったこと

・徒歩10分圏内に生活の楽しみがすべて詰まっている。買い物、飲食、エンターテイメント。
・平均年齢が若いので若々しくいなくちゃという緊張感が芽生える。中高年もとんがって生きてる人が多い。
・保守的な人がいない。恰好を気にしない。
・生活コストが都会の割りに安い。オオゼキは神。服は古着でなんでもそろう。
・思ったより自然が多い。すぐに緑がある。

井の頭線の駅からすぐの場所に住んでいたこともあり、ボデギータも、大抵のカレー屋さんも、「シモキタで友達が店オープンしたから来てよ」っていう話にも10分で答えられるのは本当に素晴らしかった。

この時期は夜の営業時間制限でほとんど夜は外に出ていなかったが、きっと夜から深夜にかけてはもっと楽しい場所があるのだと思う。

土日のメインストリートの混雑には辟易するけれど、一歩入れば住宅街。静かな場所や緑が多い。都会なのにタワーマンションとか高い建物がないのもいい。はるか向こうに見える新宿のビル群くらいがちょうどいい。

★シモキタに住んでみて気に入らなかったこと

・都心方面の通勤ラッシュと電車の遅れは酷い。
・道が細いのに車が傍若無人でひかれそうになる。
・土日の人が多すぎて落ち着かない。
・あまりモダンな高機能銭湯は近所にない。
・川や水辺があまりない。

一方で、このシモキタというパラダイスから通勤して暮らすとなると結構きつい。通勤ラッシュからだいぶ離れてしまった私には、小田急線がよく遅れること、そして恐ろしく満員になることは結構きつかった。毎日通っている方々には尊敬の念しか無い。

このあたりの面白さは細い路地にあるのだけど、ほとんど一方通行の道はなく、車もガンガン通る。戦争で焼けたのは東京の東側だけだと思っていたけど、実際は結構世田谷の方も焼けたのだそうだ。そんな中でもシモキタは生き残った。それは素晴らしいことなのだけど、人と車は共存しづらい。

それでも新旧含めてのこの街を認められた

そんな中で実際どう暮らしていたのかというと、1日は徒歩30分くらいの場所でライブをやっており、後は基本的にリモートワークが立て込んでいたので8割がた家で仕事をしつつ、ご飯のたびに外に出て散歩して気分転換をしたりしていた。打合せ関連で昼間はずっと都心に出ている日もあった。

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高い建物がなく、雑居ビルに所せましと並ぶ店。こんな路地裏感が20年前から慣れ親しんでいるシモキタ。どうしても密なことが魅力でもあるため、このご時世でそれがそぎ落とされてしまった感じは残念。でも生き返ると信じたい。

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「まちの案内所」も閉鎖されていた。一時的なものならいいのだが。

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一本裏に入ると本当に静か。集合住宅だけでなく一軒家も多い。「4LDK 1億2000万円」という看板が出ていた。億か・・・道は遠い(笑)

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茶沢通りを三軒茶屋方面に行くと森厳寺(写真)、北沢八幡宮といったパワースポットも。凛とする空気感。

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世田谷代田に向けて再開発された「BONUS TRACK」は野外空間が広く、いこいの空間。最初に行ったときはあまりシモキタっぽさがなくて好きになれなかったけど、高層ビルとかに走らず個人店舗を入れた街並みになっているところはすばらしい!あと車が多くて散策しづらい街の中では車を気にせず歩ける点もいいと思えた。

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例の高級旅館、由縁別邸 代田。東京なのにリゾート、という感じはなかなか出せないと思う。泊まれなかったので温泉とお茶のコースを予約して行ってみた(これでもかなり贅沢だった)が、日常から離れる贅沢としてはいい選択肢だと思う。

ちなみに、無事ボデギータのライブにも行くことができたが、これも10分で行けるという地の利であり、この仕事状況だったら普段の家からではいけなかったに違いない。当初の目的であったカレーもかなり行くことができたが、ボリュームが多すぎるので別の記事にてしっかりまとめたいと思う。

不便はあるけどまたやってみたい

滞在先の民泊は至って清潔で良い場所ではあったのだけど、ちゃぶ台しかないためリモートワーク環境としては少々ハードだった。やはり長期滞在で仕事もするとなると快適な机と椅子が必須である。

そんな個別の要因もあって今すぐ引っ越す、そんな気持ちにはなれなかったけれど、定期的に暮らしのベクトルを変えるのは新鮮な気分になる。遠くに行くのも良いけど、遠くに気兼ねなく行けるようになったとしても、意外に東京の知らない街で少し暮らしてみるのはいいかもしれない。生活が大きく変わらないからこそ、1週間くらい滞在するにもハードルが低いし、予算と椅子机環境さえ解決すれば、数週間くらい滞在するのもありだ。

シモキタもまた暮らしてみたいけど、次回は高円寺を狙っている。またカレー屋さんの多い土地だって?まあいいじゃないの。

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まちづくり系作詞・作曲家(Co-Writing Farm)。東京下町のコミュニティビルダー(はじまり商店街)。まちづくり・場づくりプロジェクト支援をしています。ラテンシンガー、河内音頭取り(五月家一蘭)にもなります。世界の踊れる音楽/都会/銭湯/水辺/鉄道/大リーグ/カレー好き。