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読書と平凡な日常7 演劇と夏

 どうも、紅りんごです。今までの私なら夏休みの宿題とやらに苦しめられている時期。しかし大学生となった今、その苦しみからは解放されています。始業式前日に手を付けていない宿題に気づく、という地獄のイベントはもう攻略済み。ふふん、やっと手に入れた怠惰で優雅な生活。ここまで気楽な夏休みは初めてです。7冊目はこれまでの夏の思い出を交えつつ、お話していきます。

ミラばけっさ

 7冊目は、芦沢央『バック・ステージ』。1つの演劇、その裏で起こるドラマをまとめた短編集。緩やかに繋がる事件は大団円へと収束していく。全く関係のない人とも実はどこかで繋がっている。そう思わせてくれる本作は、日常を豊かにしてくれるものである。

 昨日の『カインは言わなかった』に引き続き演劇モノ。演劇と言えば、私は学園祭の記憶しかありません。学園祭は殆ど演劇発表に参加していたので、演劇モノは割と感情移入がしやすかったです。

 私の演劇に対する記憶は、一昨年のモノが色濃く残っています。一昨年、生徒会の仕事を抱えているにも関わらず、押し付けられた演劇の長。埋まる夏休みの予定、集まらない有志にやる気のない面子。仕方なく私が演劇の長兼監督兼脚本兼主演をやることになりました。

 只でさえ演技は初挑戦だというのに、女装までさせられる始末。脚本は登場人物全員分記憶し、演出等も全力で行いました。しかし、本番はエライことになりました。3人しか登場人物が居ないと、1人がセリフ覚えてこないと成り立たないんですよね……。

 彼にはキツくお灸を据えましたが、まぁ劇自体は楽しかったです。実は中学時代、演劇部に入部しようとしていました。結局剣道部に入りましたが、その時の想いをその劇で思い出した形になりました。

 大学でも演劇系サークルの新歓を見に行かせて頂いたりもしました。楽しかったです。恐らく私の中の変身願望が、その想いを引き立たせているのだと思います。ここに居て此処ではない彼方に行きたい。それを実現させてくれるのが演劇。無限の可能性を秘めた表現に魅せられてみるのも中々良いものです。夏の夜暇に如何でしょうか。それでは、今日はここまで。

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