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教育費と愛情の関係性

小さなお子さんのいるご家庭のライフプラン相談では、「子どもがやりたいと思ったことは、何でもやらせてあげたい」という言葉がよく聞かれます。
 
ライフプラン相談は未来の家計についてのご相談ですから、ここでいう「何でもやらせてあげたい」は、多くの場合、教育費のお話です。
 
「とりあえず大学まではいかせてあげたい」という場合には、学費の安い国立大学を希望していても、受験できる数が多い私立大学を想定して教育費を準備するようにします。
 
そのうえで、いろいろお話しするうちに、理系だったら大学院、文系だったら海外留学くらいは想定しておきたいということになるのはよくある話。

中学受験をする場合には、私立中学・私立高校の学費が必要になるため、そこから中学受験の塾代の話になっていくこともあります。
 
子どもは可能性に満ちているから、いろんな可能性を伸ばしてあげたいと語るパパママたちの姿を見ていると、親としての深い愛を感じます。
 
でも、愛情とお金をかければ子どもが幸せになれるのかというと、必ずしもそうとは言えないのが難しいところです。
 
いわゆるいい学校を出て、いわゆるいい会社に勤める働き盛り世代の方から、幼少期に厳しかった親への恨み辛みを聞くことがこれまで何度もありました。
 
子どもの幸せ、成功へと導くための手段であるはずの教育がいつの間にか目的になっていく
成績に一喜一憂して、あれをしなさい、これはダメと指示命令ばかりが増えていく。
 
その結果、やっと希望の進路を手に入れたにもかかわらず、親との関係性に問題を抱える方が少なくないのです。

きっと、親のことが心の奥底で好きだからこそ、もっと純粋に愛情を示してほしかったのではないでしょうか。
 
教育費をかけること、学びを応援することは愛情の証ですが、それだけでは肝心の子どもに伝わらないことがあります。

必要なお金を用意して学びを励ましつつも、その一方では、一緒に遊ぶ時間やただただ共に笑う経験を増やすように心がけましょう。
言葉や態度でもちゃんと愛情を伝えることが、きっと子どもにとって大切な心の財産になります。

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