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【学園紛争時代のカラフル大学生】 ~好きなこと・得意なことで50年以上活躍するために大切なこと~

こんにちは!100歳図書館の事務局メンバー【ライター担当】えっちゃんこと柴田 惠津子です!

今回ご紹介する人生最高の1枚の写真
学園紛争時代のカラフル大学生
~好きなこと・得意なことで50年以上活躍するために大切なこと~

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カラフルでおしゃれな大学生さんたちが写っているこちらのお写真の持ち主は……

50年以上、アートの企画・制作・販売・プロデュースなどを手がけている、門山 光さん(写真前列中央)

撮影された時期は、昭和60年代。そのころの日本では、学園紛争が激化していて、大学の建物が壊されてしまうことがあるなど、学内で思う存分に学ぶことが難しい時期でもあったそう。なんだか、現代のコロナ禍で我慢を強いられている学生さんの状況とも重なるような気がします

今回は、門山さんが逆境下であっても、アートという自分の好きなこと・得意なことを見つけて、50年以上イキイキと活躍できている理由などを聞かせていただきます。

門山さんのお話は、将来が見えなくてモヤモヤしている方にも、もっと好きなことを仕事にしていきたい方にも、ぜひ手に取ってご覧いただきたいです。

この写真に込められた門山さんの想い。
2021年2月7日 「つながる100歳図書館」で語っていただきました。
この記事では、そのエッセンスをまとめてご紹介していきます。

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今の僕があるのは、得意なことを伸ばしてくれる人や場との出会いがあったから

- 門山さん、とてもスタイリッシュな学生さんですね!写られている皆さんはお友達ですか?

一緒に写っているのは、僕の高校時代の友人を含む、大学時代の仲間たちです。写真の真ん中にいる、髪の毛が長くて髭を生やしているのが僕。

こうやって学生たちで集まって、好きなことや得意なことを活かしていろんな活動をしていました。


- 50年以上アート業界で活躍されている門山さんですが、アートの道に進もうと思われたきっかけはなんだったのでしょうか?

きっかけは、学校の先生方にかけていただいた言葉です。

僕は青森で生まれ、地元では優等生でした。

ところが、小学2年生のとき、親の仕事の都合で引っ越した東京の転校先では、劣等生になってしまったんです。言葉がなまっていたのもあって、いじめられることもありました。

自信をなくしていた僕に、担任の先生がこんなふうに声をかけてくれたんです。

「門山くんは絵が得意だからがんばりなさい」と。

そのひと言があって、自分の得意なことに気づくことができました。

中学では、みんながマドンナと呼んでいた美人先生に「門山くんは美術やデザイナーをやったらかっこいいよ」と言ってもらえたのも嬉しくて。

指導者との出会いってすごく大切だと思いましたね。

こうやって自分の得意なことに気づいて言葉をかけてくれる人たちがいたからこそ、自信をもってアートの道に進むことができました


- 恩師の方が門山さんの得意なことに気づいて、背中を押してくださったのですね。

それから、自分の得意なことを伸ばせる環境に身を置けたことも大きかったですよ。

僕が進学した高校はミッション系で教会がありまして、生徒たちが毎週のように集まって、いろんな活動をしていました。クリスマスパーティーをはじめ季節ごとにいろんなイベントを開催したり、ハイキングや山登りをしたり、という感じで。

そこは、みんなが自分の得意分野を活かして活動できる場所でした。

僕はアート分野が得意だったので、イベントの装飾などを任せてもらえました。おかげで、得意分野のスキルを伸ばしていけましたよ。

大学生になってからも、高校時代の仲間たちとの活動はつづきました。この写真を撮影した時期は、僕も友人たちも、好きなことにたくさん没頭していましたね。


- お写真に写っている学生さんお1人おひとりが十人十色で、好きなことや得意なことを見つけて成長されていく過程にあったのですね。まさに、カラフル大学生!!

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好きなこと・得意なことが1つでもあれば、人生に活路を見いだせる

- アート業界一筋の門山さんですが、途中で辞めようと思ったり、行き詰まったりすることはありましたか?

僕にとって1番得意なことがアート関係のことですから、これを極めるしかなかったんです。いい意味でも悪い意味でも、強みなので。

根拠のない自信を持つことも大事ですよ。

僕自身、自分は世界で1番すごいんだ、と思いつづけてきました。そうすると、推進力が出て、いろんなことにチャレンジできるんです。

とはいえ、僕も挫折を経験しました。この人には敵わないかもしれない、と。

それは、ファイナルファンタジーのキャラクターデザインなどを手がけている天野喜孝さんのアートをプロデュースするようになったときのことです。

天野さんはゼロから素晴らしい作品を生み出せる方なのですが、もし自分も同じことをやろうと思ったらできないだろうな、と思ってしまいました。

でも、天野さんという才能ある人との出会いがあったからこそ、僕はいろんな作品の素晴らしいところに気づいて編集し、届けていくことが得意なのだと気づくことができました。肩の荷が下りて、またがんばろうと思えましたよ。なので、挫折も自分のキャリアの方向性を見つけるための1ステップになると思います。

たまに「自分にはこれしかできないです」って悔みながらお話される方もいますが、好きなことや得意なことが1つでもあればOKじゃん、って僕は伝えたいです。それを極めれば、すごいことになる可能性もあるのですから。


自分の目で見て肌で感じることも忘れずに

- 2021年現在、これからの目標はありますか?

仕事には、生涯現役で取り組みつづけていきたいですね。

今、台湾やベトナムにもアートビジネスを広げていこうと動いているところです。

コロナによる状況下で厳しさもありますが、あと10年は、仕事に突っ走りたいなと思っています。


- 最後に、好きなこと・得意なことを50年以上つづけてこられた門山さんだからこそ、現代の若者や働き世代、同世代の方に向けてメッセージがあればお願いします!

与えていただいた目の前にあることを、とにかく全力で、精一杯の力を尽くしてみてください

そうすると、ご縁が広がって、最終的に目的地にたどり着けると思います。

現場で経験することも大事です。現場に行って得られた感性は、自分の身にもなりやすいので。

今は、インターネットでいろんな情報を得ることができますが、簡単に手に入ったものは、失ったり無くなったりすることも早くなりがちなのかなと。

なので、実際に自分の目でよく見て、肌で感じてみることも大事にしてみてくださいね。


- 門山さん、素敵なお話をありがとうございます!好きなこと・得意なことを50年以上全力で取り組んでこられた門山さんのお言葉には、自分らしいキャリアを築いていくためのヒントがたくさん詰まっているように思いました。門山さんがこれからもアートの道でイキイキと活躍しつづけていくことを楽しみにしています。

執筆:柴田 惠津子

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プロフ門山さん

門山 光さん プロフィール

(ニックネーム:かどやん)
好きな言葉  「一期一絵」

1948年4月20日生まれ。東京都練馬区在住。高校時代から現在まで50年以上アートの道一筋。高校卒業後、美術大学に進学するものの学園紛争で通学が困難な状況に。アルバイト先でスキルを身につけ、大学卒業後はアート業界に就職。現在は、アートの企画・制作、販売・プロデュースなどを手がける、株式会社画天プロジェクトの代表取締役として仕事に取り組む。“マンガやイラストをアートに”をコンセプトに、『ファイナルファンタジー』のキャラクターデザインなどを手がけるイラストレーター 天野 喜孝氏の作品や、『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』などを生みだした漫画家 松本 零士氏の作品を、版画アートとしてプロデュース。また、ギリシャ神話画家として活動中の千葉政助氏をプロデュース。2021年2月7日、100歳図書館に登壇

株式会社 画天プロジェクト公式HP
http://www.gaten-project.co.jp/index.html

                 

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