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南国女子の思い出(2023/08/25)

 朝からどうも、着ている服がくさいように感じられていけない。鼻をつけて嗅いでも何ともないけれど、ふとした弾みにふんわりと生乾き臭が漂う気がする。ただ、はっきりそれとわかるレベルでないからどうにも確信が持てない。
 そういう話を向かいの席のトミーにしたら、「におわないから大丈夫ですよ」と云う。そうして「前に “部下の女子” が向かいに座っていた時は、ちょいちょい足のにおいが来て困りました」と云って笑った。
 部下の女子は昨年退職した異国の女子である。南国の大らかさだったのか、或いは単に当人が気にしない性格だったのか、暑い時期には勤務中に靴を脱いで裸足になっていたから、それでトミーのところへにおいが行ったものだろう。
 全体、自分は人体から発せられるにおい全般を嗅ぎたくない。他人の足のにおいがふんわり来るなんて、想像しただけで目眩がする。世の中にはそういうので欲情する人もあるが、自分には到底理解できるものではない。

 午後から、大きい荷物を10個ばかり送るのに梱包作業をしたら、まんまと汗だくになった。これで確定的に臭くなったと思うと何だか諦めがついた。
 来週からは職場に着替えを置いておくことに決めた。


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