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リベンジ、呪詛、ベルト(2023/07/11)

 妻が仕事で朝早く出かけた。
 時間になったら娘を起こすよう云われていたから、「おい起きろ」と言ってグリグリパンチをしたら寝たまま叩いてきた。以前はキャッキャと喜んでやり返してきたのに、随分つまらないことになった。

 出勤時、リベンジのつもりで昨日と同じセブンイレブンに入ったら、今日は順番を抜かされることもなくスムーズに会計を終えられた。昨日の借りを返したようでいい気分だったが、考えてみれば普通に買い物をしただけで別段何も返してはいない。そう思ったらまた気分がどんよりした。

 元々、ここに日記を書く活動は同僚の畜山生太郎(ちくやま・しょうたろう)に関するボヤきで軌道に乗せた。
 畜山が毎日何らかのボヤきネタをもたらすおかげで、当初はネタに困ることがなかった。その点では彼に感謝しなければならない。
 しかし、それはきっと彼が “同じ部署の面倒くさい先輩” だったからできたので、今のように他部署から日々呪ってくる存在ではそうもいかない。
 本当に毎日、何かにつけて「お前たちを呪っているぞ」と匂わせてくる。こちらも面白くないから、それでいよいよ畜山を忌み嫌う。こうして関係は悪化するばかりである。
 この状況で下手に畜山のことを書いたら、きっとただの悪口になるからいけない。当分畜山ネタはよしておこうと思うのだけれど、そうするとたちまちネタに困る。面白くない。

 Amazonのプライムデーが始まったから、腕時計のベルトを買った。
「時計のベルト換えたら、気分上がりますよね」と、トミーが言った。


よかったらコーヒーを奢ってください。ブレンドでいいです。