十二月二十三日 快晴

昨日持って帰ってきた新PC(XPS13 2020モデル)の設定で格闘している。
途中まで順調だったのだが、どこか違和感を感じる。おかしい。何だろう……と原因を探ってみると、なんとWindows 10のエディションがHOMEではないか!
仕事柄、Proでないと困ることが多い。PCを購入するときに指定していれば+8,000円程度でよいのだが、後からのエディション変更となると方法にもよるがだいたい13,000円以上かかる場合はほとんどだ。
普段、会社でPCを購入する際は法人向けモデルを10台単位で購入することが多い。そういう場合、電話であれば営業担当者に口頭で伝えられるし、ECサイト経由であっても購入画面上にエディションを選択するところがあるので間違えることはない。
しかし今回、DELLアンバサダー限定のメールフォームからの発注(個人向けDELL製品を確実に一番安く購入できる方法)だったため、指定を忘れていた。これは私のミスである。
仕方ないので、Microsoft Storeという、いまいち盛り上がりに欠ける公式アプリストア経由で購入することにした。私が調べた限りでは、ここから購入するのが最も安い。
DSP版(PCパーツとの抱き合わせ販売による謎の安売り)のように配送もなく、ネット上ですべて完結するから家内制手工業で全部なんとかする私にとっては都合がよい。
早速発注したのだが、なぜかインストール時にエラーが出て先に進まない。
そこで再起動してみると、なんとエディションがProではなくEnterpriseになっているではないか!!
Enterpriseとは、Windows10の中でProのさらに上位に位置付けられているエディションである。
クリスマスだから大盤振る舞いしてくれたのか?と思ったがそうではないらしく、その証拠に「ライセンス認証されていません」という表記が出ている。
調べてみると、どうやらマイクロソフト側でも既知のエラーらしく、解決策はサポートに電話するしかないらしい。

なんてこった……
この事実にたどり着くまでにマイクロソフト公式サイトのFAQをグルグル回り、挙句Windowsの初期化という暴挙に出てしまい、結果、改善されなかったのにインストールしたアプリは全部消されるという悲劇か喜劇かわからない状態に追い込まれて軽くノイローゼ気味になった。
私はWindowsPCを触り始めてかれこれ四半世紀くらい経つので、この手のPCトラブルには比較的耐性がある方だと思う。
それでも今回の一件は重めのボディブローのように効いた。
お金を払ったにもかかわらず、ずーっと右下に「Windowsのライセンス認証を行ってください」と出ているのは結構な屈辱である。

そういえば初めて触ったPCは父が購入したIBMのAptivaというモデルだった。今探したら出てきた。多分これだ。
https://www.inversenet.co.jp/pclist/product/IBM-desk/2144%252DN41.html

メモリ8MBは当時からしても貧弱で、我が家に来た当初、よく止まった。
(今のWindows 10の感覚でいくと4GBメモリのマシンと挙動が似ている)
私はこの貧弱なマシンにだいぶ無理を強いて遊び、フリーソフトのゲームや、ペイントによるお絵描き、パラパラマンガの作成、HTMLによる「ホームページ」作り、無料ツールでの3DCGムービー、VisualBasicでのプログラミング、果てはろくに音楽もわからないくせに楽譜からMIDIデータを起こせるソフトで作曲ごっこをやってみたりと、当時のPCでできることは何でも手をつけた。

父もよく、中学に上がるかどうかという子供に自分のPCを触らせたなと思う。私なら絶対にやらせない。
実際、当時の私は父のPCをよくブルースクリーンのまま起動しない状態にしてしまい、画面と同じくらい青ざめて謝り、その都度直してもらった。
そういう時、煙草の煙がもうもうと上がる部屋で黙って父の作業を待つのが恒例だった。一応、寝ずに隣にいることで子供なりに反省を表しているつもりだったのだ。

真っ黒な画面で淡々とキーボードを打ち、何度も再起動を繰り返す当時のあの作業に比べれば、今のWindowsのトラブルシューティングなんぞまったく大したことのない作業ではある。
しかし、「電話しないと解決しない」とはどういうことなのか。
コミュ障にとっては、このあたりが一番厄介に感じてしまう。
必要な情報全部サイトに載せといてくれよ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?