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恥ずかしいけどお願いを聞いて?

10月に入ってからは更にお互い忙しくなった。

これは9日に彼にやっと会えた日の夜の話。

その日も彼の家に泊まった

仕事を早く終わらせ、定時に上がれた私は
少しでも長く一緒にいれる時間が欲しかったから
底が削れたヒールを地面に強く叩きつけるほど全速力で彼の元へ向かう

6連勤分の疲れが溜まってるはずなのに
「会いたい」と一つのことでこんなにもワクワクしちゃう私は良い意味でいつまでもそうでありたい。

9月は2日間しか一緒にいられなかったし、
10月も二人してバタバタすることになるから数回しかない貴重な時間を大事に包み込む


電車に揺られながら彼と「ご飯どこ行こうか〜」とLINEで話していた


彼の地元付近にある遅い時間までやっているご飯屋さんを調べると、大好きな回転寿司がまだやっていた


彼もお寿司が好きだから即決

私は更にウキウキしていた

久しぶりに彼に会えるし大好きなお寿司を大好きな彼と食べられる

(あ〜。マスク越しでニヤけ過ぎて近くにいる人に変に思われないかな〜)

って思ってたけど
自分が気にしている事に対して他人は自分のことを見ていないと良く聞くから諦めた

そしてその日も車で駅まで迎えに来てくれて

「久しぶり〜」
なんて手を振って助手席に腰を下ろす


(あ、)


ハットを被っていてあまり見慣れない
ベージュの長袖を着ていた


(そのアウター、告白された日にも着てたなあ…)

何故か時々、細かい事に気づくことがある

それに暑苦しい夏も終わって長袖を着る肌寒い季節になったんだと一緒に時も早く感じた

横でハンドルを握り締めている彼にアウターの事を聞いてみると

覚えてくれていた

私達女の子は
一つでも小さく、細かい事でも大事な日の事を好きな人に覚えてもらえるだけでもこんなに嬉しくなっちゃう生き物


彼に見られないように窓側に顔を向けてニヤニヤしまたふと目線を正面に戻す

お寿司をお腹いっぱい食べた後、
コンビニで降ろされ
自分のお水と運転してくれたお礼に彼がよく食べてるグミを差し入れした


時刻は21:30ぐらいだったかな。


まだまだ彼と話す時間がある  


車を駐車した後、私の大きいリュックを背負って
左手を差し伸べられる

なんかもう嬉しかった


こんなにも近くで彼を感じられる事も

やっと二人の時間を過ごせるのも


こうやってレディーファーストしてくれることも


嬉しさのあまりはしゃいでしまった


「ご機嫌だね笑」


「嬉しいの〜!笑」

なんて

寒い時期に入ってから初めて手を繋いだ

より温もりを感じて、優しい彼の手が大好き。


久しぶりに入った彼の部屋


少しだけ物の配置が変わっていた

いつも脱ぎ捨ての服達が置いてあるソファーも
綺麗にして座らせてくれた


そういえば初めて彼の部屋に入った時も
このソファーに横並びで座ってチョコミントのアイス食べたっけ。


その時彼は自分のベッドの上に座ったり、
私の近くに座ったりまたベッドの上に座ったりと
落ち着きなかった


面白いなあ…笑

何もせずに観察してよ〜笑と思っていた先に


すとん。


私の前に座って来た


「マッサージして」とお願いされたので
日々の疲れを取るように少し肩や肩甲骨ら辺を
力強く揉む

暫く揉んだあと


私は彼の背中をぎゅっとした


とても温かい


いい匂い


いつも彼をハグするとぬいぐるみを抱いているようで落ち着くしホッとする


あ、彼には内緒で🤫笑


まあ暫く会えなかった分を取り戻す


何かと言わないが!!(圧)


ここで私は一つ彼にお願い事をする


「私ね、自分の輪郭がコンプレックスで
いつも鏡見る度、嫌になるんだよね」


「だからさ、、」


こんなこと言うの恥ずかしくて顔見れなかった


「ここにお願いします…」


コンプレックスの部分に指を指して彼を見つめた


何も言わず、私のお願い事に応えてくれた


(あ…やば…)


私は自分でも何言ってるんだって感じだっけど

やっぱお願いしてよかったな〜って気持ちになれた


ずっと気にしてたから

高校生の時は陰で私のコンプレックスをいじる子もいたし、赤くなるほどリンパマッサージとかダイエットとか色々試したけれど

生まれつきの骨格だからずっとこのまま。


でも、この日に愛してくれる人に顔の嫌いなところを労ってくれたからそんな悪い記憶なんて忘れてしまおう。




これは私の大好きなアーティスト「ウソツキ」で『コンプレクスにキスをして』という曲


ほんの小さなことでも勇気を出してみると
割と見る景色が変わる




♪汚い部分も全部愛して

僕も見せるから君も見せてよ

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