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健康診断で子宮頸がんHSILと出た時の話

夫婦でバチェラーを見て、推しメンを見つけるのが好きだ。バチェラー4の私の推しメンは休井ちゃんだった。私と年齢が近く、着ている服装やメイクが好きだったから。なので、番組後もXをフォローしていた。

ある日、彼女のXでふと流れてきた記事に目を止めてまじまじと読み込んでしまった。

毎年健康診断で検査は受けていたけど、今年はなんとなく「受けなくていいかなぁ」とオプションから外していたのだ。いつも異常なしという結果が出るし、抵抗があるしめんどくさかったから。でも、年齢の近い休井ちゃんの結果を受けてなんだか他人事じゃなくて、やっぱりオプションを付けることにした。健康診断の1か月前くらいの出来事だった。

検査を受けたことも忘れた頃くらいに、休井ちゃんと同じ「D判定」と記載された結果が返ってきた。”すぐに精密検査を受けてください”という文字があった。その隣に「HSILⅢa」と書いてある。

すぐにググると「高度の異常を疑う」状態だと出てきたり、Ⅲaはグレーだけどもし高度異形成だったら癌の一歩手前の状態で、何もせずにほっておくと数年のうちに癌化する確率が高いとか出てくる。(休井ちゃんはこの段階だったので手術までしている。)今まで不正出血もなかったし、癌家系でもないので寝耳に水過ぎてなんだか怖くなってめちゃくちゃ泣いた。

”子供が欲しくない”という気持ちが社会的に受け入れられないのに、身体の問題で産めない人には優しい社会に辟易していたタイミングでもあった。「子宮の病気だから産めないってことにしたい。」とわりと心の底から願っていた。それでこの結果だったので、天罰が下ったと本気で思った。

泣いてても仕方ないので、慌てて精密検査の予約を取った。いわゆる、コルポスコピー検査と言われるものだ。急に精密検査の予約が出来る病院が少なくて、ずっと嫌で避けていた男性医師の病院を予約した。

まず健康診断の結果を共有すると「この結果、いきなり出たの?毎年検査受けてた?」と開口一番言われた。毎年検査を受けていたのに、この結果になるのってやっぱり珍しいんだなと思った。混乱と悲しさで顔がこわばる私を見て、検査中ずっと先生は「子宮頸がんは癌とはまた別だからね」「癌ではないからね」とか声をかけてくれた。癌じゃないけど、進んだら癌になるんじゃないの?とかずっと思っていたけど、言葉が出てこなくて黙っていた。

病変がありそうな細胞をちぎられるから、人によってはものすごく痛くて出血するとXの体験談を読んで震えていたが、幸い私は全く痛くないまま検査は5~10分で終わった。

結果が出るまでの数週間はとても長く感じた。検査の結果を聞きに行くのを怖がる私をみて、優しい夫は病院の下まで着いてきてくれた。そこで精密検査の結果は「LSIL」と出た。LSILはたいてい一過性の軽度異形成で、癌になる可能性は極めて小さいそうだ。さらに3か月後再検査に行き、異常なしの結果を得ることが出来た。ここまで来て、やっとホッとすることが出来た。次は半年後に再検査に行くことになった。健康診断で必ずオプションを付けようと決意した。

体重の増加とか、皮膚の荒れ具合とか、風邪の症状とか、自分で把握できる健康面には結構気を付けて過ごしているつもりだった。それなのに、自分が把握できない体内の臓器で病気が知らない間に進行しているのって凄く怖いなと思わされた出来事だった。

先日友人から促され、子宮頸がんだけではなくその他の婦人科系の検査もまるっと受けてみた。まだ正式な結果が来ていないので何とも言えないが、自分の体のことを内側からちゃんと知るということは大切だと思う。その結果をもとに、自分が今後どう生きていくか自分で決めたい。自分の人生の主導権を自分の意志で握るためにも、自分をちゃんと知るんだ。

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