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街のメガネ屋さん

弱視だった娘は、3歳位からずっと眼鏡をかけていました。でも、なかなか丁寧に扱う事が出来なくて、数ヶ月でフレームが曲がり、レンズは傷だらけ。

その度に近所のメガネ屋さんに行き、修理をお願いしたり、フレームを取り替えていただきました。

私と娘がお店に行くと、本当に愛おしそうに目を細めて見てくれた店員さん。娘も、大人しく椅子に座り眼鏡の調整も嫌がりませんでした。

何処に行くにも、パニックにならないか緊張していたあの頃だけれど、このメガネ屋さんに二人で行くのは楽しみでした。

先日、娘宛てにそのお店から、閉店しますとハガキが届きました。

そういえば、娘のことをお伝えしていなかったな…
閉店までに一度、お話しに行こうかな。

最期は2ヶ月に一度のペースでお世話になりましたね。

娘の眼鏡を通じて、私自身も物の見方、見え方が変わりつつあります。

メガネ屋さんのお向かいでのお葬式でした。
早いもので、あと数ヶ月で三回忌です。

親子共々、大変お世話になりました。

愛情を込めて作っていただいた何本もの眼鏡は、今も私たち家族と共に在り、世の中を映し続けております。

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