見出し画像

いなし続ける40代を分析した。

40代勝手に働き方改革をした。
今まではがむしゃらに働いってきた。とにかくできないことが沢山あった。仕事に人生の時間をほぼ費やしたと言っても過言ではないくらいずっと仕事をしていた。残業時間60時間超えなんて当たり前なくらい仕事をしてきた。
世間の働き方改革と年齢がちょうどマッチした。残業が減るのと体がついていかなくなる年齢が同時に訪れたので、働き方改革が体感的にわからなかった。

同世代の40代、私たちが直面している問題。それは、「いつまで経っても舞台から降りられない」ということだ。肩書きはついた。マネージャー業ももちろんやっている。でもそれと同時に舞台にも上がり続けている。私達のひと世代上の人たちは、40代肩書がつくと同時にマネージャー業に専念していたのにだ。私たち氷河期世代は、どこまでもついていない。下を見れば、人生を謳歌している。自己をはっきり主張してもいい世代。仕事終わり場末の居酒屋には、40代以上のサラリーマンたちがたむろする。40代は誘ってもハラスメント問題にはならない。それが地球上お暗黙の了解。40代は、バブルの空気漂う先輩たちを「いなしてなんぼ」だと思ってきた。受け入れて、受け流す。

これを機に「いなす」を調べてみた。
『撲用語で急に体をかわして相手をよろめかせる。』
よろめかせるという微妙なニュアンス。そうそう、決して私たちは勝ってはいけないという自覚がある。正論では戦わない。それが暗黙のルール。「いなす」なんて素敵な言葉なんだろう。いろんなことをお酒と一緒にグッと飲み込んで培われてきたものは、人脈となりある日突然助けられることもある。若さゆえ上手くいかないことが、この人脈のお陰で解決したりするものだ。

後輩たちは、自己主張をきちんとしよう世代。「嫌なことは嫌と言おう!それが正義だ!」世代である。私たちがいなし続けてきた問題には「ハラスメント」という名前がつけられた。
『これお願い』と伝えると『どうしてこれを?』と帰ってくる。
私たちは、その説明に明け暮れる。『今の君にはわからないけれど、やっているううちにわかってるくるからね。』というのは「ハラスメント」になる。一つ一つ説明する。時代が違うのだ。
彼らの『なぜなぜ???』に一つ一つ答える。
動物を飼う。餌をやる。すると彼らは、野生では生きられなくなる。なぜなら餌の取り方を知らないからだ。
私たちはいなされないまま、いなし続けている。気づけば、先輩方だけでく、後輩たちもいなすことになっていた。

そうして私たちは、後輩にまだバトンを渡せぬまま舞台に立ち続ける。いなされて当然の先輩たちは、自分たちがされたようにバトンを渡してくる。いなし続けた40代は、怒るタイミングを失った。もうこのことに怒れる程若くはなく、放棄するほど歳をとっていなかった。
怒るというのは、タイミングがかなり難しい。タイミングを失うと我慢んするしかない。そして厄介なことにこの我慢した怒りは、持続性がありどんどん大きくなっていく。大きくなってもどうすることも出来ず、もうその気持ちは諦めるしかないのだ。

この話は愚痴である。
でもきっと40代のいなし上手の人たちは、きっとこの自分の気持ちもいなしながら生活してるのではないかと思っている。
結局上をいなし、下もいなし、自分自身もいなし続ける40代。

40代の「いなす」には、すでに悲壮感すらある。「かわす」と言う言葉に「諦める」が80%入っている気がする。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?